第18話
なかよし4人で集まることがなくなって、カオルが来なくなってしばらく…… 私はなんだかうわの空で毎日を過ごしていたある日…その日も教室の自分の席でぼーっとしていた。 すると、紗季が走ってきた
「涼子っ!大変なの!」
かなり焦っている 「どうしたの?!」
「カ…カオルが……」
「カオルが何?」
「学校やめたって」
「え?」 「今、キャバ嬢やってるって…」
「えぇ?!」
急すぎて理解しきれない、とりあえずカオルに電話してみた……着信拒否されていた…なんだか絶望的… 紗季も着信拒否されていて連絡がつかないらしい。 私は西田のとこに行くことにした。 西田は国語準備室にいた。
「西田!カオルになんかいったの?!」
なぜだか西田が憎く見えた
「なんだ?急に。教師を呼び捨てにするな」 「カオルに何言ったか聞いてんだよ」
「別に何も言ってない」
「じゃあ何でカオルは学校やめたの?」
「そんなの知るか!」
「無責任なこと言ってんじゃねぇよ」
カッとなりすぎて自分でも歯止めがきかない… その時、後ろから抑えれた真斗だった。 「涼子、やめろよ」
真斗に連れられて西田の元を去った。しばらくして冷静になると自分が原因なのかもしれないと思い始めた……真斗が何か言っていたが耳に入らない。
ぬけ殻のように全く力が入らず何も考えられない。
とりあえず家に帰ろうと思い真斗に返事もせず、ただひたすらに歩いた。
学校から家までそんなに距離があるわけじゃないがこの時だけは、はるか遠くに感じられた。
やっと部屋に着いてもなにもやる気がおきず放心状態だった。
そのまま眠ってしまったのか目が覚めると昼過ぎだった。
そして私の顔には涙が溢れていた。 ケータイが鳴っている…誰かから電話だったが出たくないのでシカトした。
私はカオルにひどいことをしてしまったのか…いや、カオルだけじゃない杏にもひどいことをさせてしまった。そして杏とカオルの仲を壊してしまった。それは4人の輪を壊したことになる。私がみんなをバラバラにしてしまった。私は自分の事しか考えてなくて被害者ぶってたんだ…杏、自己チューはカオルじゃなくて私なんだよ。カオル、杏にあんなひどいこと言わせたのも私だよ…。次の日も学校には行かず、部屋でぬけ殻のように…ただ涙を流し続けていた。私は何をしたらいいんだろう…わからない…ケータイを見た、着歴がずらーっとならんでいる 杏、聡、真斗、紗季、担任…。 玄関のチャイムが鳴っている…誰も居ないのか? しかたなく重い腰をあげて玄関を開けた そこには真斗がいた… 「涼子…ちゃんとメシ食ってるか?」 そーいえばここ何日か何も食べてない。「なんでお前学校来ねぇんだよ」
「別に。ってか真斗は今日学校は?」
「俺はお前の様子見にきたんだよ」
「そっか、心配かけてごめん」
「こんな暗いの涼子らしくないじゃん。みんな元の明るい涼子に戻るの待ってるぞ。だからさぁカオルと話してみろよ」
「無理だよ、電話繋がらないし」 「いや、今待ってもらってんだよ」
「ほんと?!」
「あぁ。公園にいるから行けよ」
「ありがとう、真斗」
いつのまにか涙が溢れていた。 「おぃ、泣くなよ!」
真斗に感謝しながら公園へ走っていった。