第15話
今日はなぜかスッキリ目覚めた。
ケータイをみると10時・・メールがきてる。 《涼子〜!おはよぉ。今日10時30分に学校前ね!》 カオルからだ…7時に来てる!早起きだなぁ…ってそんな事言ってる場合じゃない。約束の時間じゃん! そう、前カオルとバスケ部の試合見に行くって約束してた…なんでまたバスケなのか。カオル興味あったっけ?とりあえず化粧して…… 制服に着替えようと思ったけど時間もないしだるかったからスウェットのまま行くことにした。 なんとか時間には間に合った。カオルはもう来ていた。制服でばっちり決めている。 「おぉ〜!涼子!ってかスウェットじゃん」
「ごめんごめん。寝坊して時間なかったからさ」
「全然いいけどねっ!」 「ねぇカオル、なんでバスケ部なんかみるの?」
「え?…そりゃ顧問が西田先生だから」
やっぱり西田が関わってた…。
体育館のなかに入るとちょうどうちの学校の試合が始まったとこだった。
ベンチにはもちろん西田。カオルはベンチしか見てない。
あたしは試合を見ることにした。
見たことある人がコートにいる…だれだろう? いつ……あっ!西田に呼び出された時に教室の場所教えてくれた人だっ! バスケ部だったんだ。ハーフタイム…カオルは西田の所に走っていってしまった。それと入れ代わりにさっきの教えてくれた人が走ってきた。 「あの…さ、俺のこと覚えてる?」
「え…あぁ、前に場所教えてくれたよね?」
「そうそう。」
「バスケ部だったんだ」
「うん。今日はあの子の付き添い?」
「そうだよ。」 「あの子、ずっと練習とかまで来てマネージャーやってる。」
「そーなんだぁ」
「最後まで見ていってね」
そう言って走っていった。その時、杏から電話が来た『涼子?今日は聡君と遊んでないの?』 「遊んでないよぉ。カオルとバスケ部の試合見にきてる」
『なんで??』 「顧問が西田でカオルの付き添い」
『は?なにそれぇ!また自己チュー許してるわけ?』
「そーゆー事じゃないよ」
『まぁ涼子がそう思ってないならいいけど』 「うん。それよりどうした?」
『いや、今日さちょっと付き合ってほしいところあってさ』 「試合終わってからでいいなら大丈夫だよ」
『ほんと?カオルはいいの?』 「うん。多分、西田のとこ行っちゃうと思うし」
『そっか。じゃあ学校の前で待ってるね』 「はぁい。じゃ後でね」
また試合を見ることにした。
うちの学校が勝ってるみたい。さっきの人が活躍してる。そうこういってるうちに終わってしまった。 案の定、カオルは西田のとこに走っていってしまった。わかっていたけどちょっと落ち込む。杏との約束もあるから帰ろうとしたとき声をかけられた…さっきの人だ 「あ、あの…試合見てくれた?」
「え?あ、うん。お疲れさま。すごい活躍だったね」
「ありがとう。あのさ、名前教えてくれない?」
「名前?…涼子だよ」 「俺、隼人。よろしくね」
「あぁよろしく…」
隼人くんは嬉しそうに走って行ってしまった。 「なんだったんだろう?」