第10話
ケータイが鳴ってる………目覚ましのアラームだ。
怠い体を起こして、リビングに向かう。
テーブルの上には朝食が用意されている。 母さんは何時に起きてるわけ?!そんな母さんに感謝しつつ昨日の真斗の事でなんだかすっきりしない目覚め方をしてしまった。 時間がないので家を出た。 教室に着くとカオルが走ってきた。 「涼子〜!!ちょっと来て!…聞いて」
このテンションを見たら分からない訳ない。と思いながら屋上へ連れていかれた…。
ここはテンションをあわせてあげよう。 「なになに?!」
「あのね!昨日、先生とね…」
カオルは止まる事無く延々と昨日の出来事を話続けた。おかげで今日、一時間も授業を受けずに放課後になってしまった。 その時、カオルのケータイが鳴った。 「誰だろう…もしもし?」
『カオルか?お前、今日授業どうした?』 「えっ?先生?授業は…さぼっちゃった。」
『それじゃダメだろ。』 「ごめんなさぁい」
『国語準備室来いよ』 「はいっ!すぐ行きます」
電話を切ったカオルはすごい笑顔だった。 「ごめん、涼子。あたし行くね」
「あ…うん。」
カオルは走って西田の所へ行ってしまった。 真斗の事はもう忘れたのだろうか…。自分がきっかけを作ったのだが、よかったのかな…。カオルに不信感を感じつつ帰ることにした。 ケータイを見ると杏から何回も電話が来ていた…。 なんだろう…? 杏に電話かけるとすぐに出た。 『もしもし?涼子?』 「うん。電話した?」
『したよぉ!何回も』 「ごめんね。んで何?」
『あっ、そうそう今から会えない?』 「え?いいけど」
『学校で言おうとしたらいないんだもん』「ん〜カオルの話聞いてたら放課後になっちゃって」
『はぁ?なんだそれ。まぁいいや。だから今から会おう?』 「いいよ。あたし今、学校なんだけど」
『あたしも!じゃあ下駄箱で待ってるね』 「わかった。」
下駄箱に行くと杏がいた。
「おぉ涼子。早いじゃん」
「杏の方が早いじゃん!」
「まぁね。」
「それで?なんかあったの?」 「出た」
「え?なにが?」
「そーやっていっつも相談に乗る側に回っちゃうんだから。」
「そうかな。」
「そうだよっ!自分の事はどうなの?」
「自分の事って?」
「恋だよ。最近、恋してんの?」
「え…?してないかも」
「やっぱり。」
「相談に乗るのはいいけど、ちょっとは自分の事考えなよ。」
「ん〜そうだよねぇ」
「パッとしない返事だなぁ〜」
「なんか杏、姉さんって感じだね。」
「何言ってんの。話をはぐらかさないで」
「わかったから場所変えようよ。下駄箱で話してるの嫌じゃん」
「いいよ。じゃあ、家くる?」
「いいの?」
「もちろん!」
「杏の家、初めて行く。」
「だろうね。あんまり人呼ばないから」
「なんで?」
「ん〜外で遊んだほうが楽しいじゃん。でも今日は特別。」 「嬉しいなぁ〜特別だなんて」
「ちょっと待ってて、迎えにきてもらうから。」
「誰に?」「ダーリンに」
「杏の彼氏、社会人じゃないの?」
「そうだよ。たまたま今日休みなんだって」
「え?せっかくの休みなのに遊ばないの?」
「うん。涼子の方が大事だもん」
「……えぇ?そんなこと言っていいのぉ?」
「うん!お互い友達は大切にするって決めてるから」
「へぇ〜」
話してるうちに迎えの車が来た。 「ジョン、家までよろしく!!」私はジョンに軽く会釈して車に乗った。 10分くらいすると車が止まった。 「涼子着いたよ。」
「あ、うん」
ジョンにお礼を言って杏の部屋に入った。




