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無能と追放された陰陽師の俺が、古代神族の力で成り上がる  作者: アイザワ


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朱雀の都へ

翌朝。

村人たちは、蒼真たちに感謝の言葉を述べた。

「本当にありがとうございました!」

「これで、安心して眠れます!」

「いえ、当然のことをしただけです」

蒼真は謙遜した。

村長が前に出てきた。

「これは、ささやかですが……」

村長は銀貨十枚を差し出した。

「報酬です。受け取ってください」

「ありがとうございます」

白金が受け取った。

「それと、これも」

村長は大きな袋を渡した。

「保存食です。旅の途中で食べてください」

「ありがとうございます」

朝霧が嬉しそうに袋を受け取った。

村人たちに見送られ、蒼真たちは村を後にした。

街道を歩きながら、白金が蒼真に話しかけた。

「蒼真様、昨夜は大変でしたね」

「ああ。でも、瑠璃のおかげで助かった」

蒼真は右手を見た。

そこには、三つの紋章が刻まれている。

狐、鹿、そして龍。

「三体も式神と契約するなんて……」

朝霧が感心した。

「普通の陰陽師じゃ、考えられないことです」

「蒼真様は、やっぱり特別なんですよ」

刹那が笑った。

「俺たちの自慢のリーダーだ」

「やめろ、照れる」

蒼真は頬を赤くした。

『我が主は謙虚だな』

銀月の声が心に響いた。

『だが、それが良い。力に溺れぬ者こそ、真に強い』

『同感だ』

瑠璃の声も加わった。

『汝は、良き主だ』

「お前たち……」

蒼真は心の中で式神たちに感謝した。

その日の夕方。

蒼真たちは、大きな川のほとりで休憩していた。

「ふう……」

刹那が川の水で顔を洗った。

「気持ちいい」

「この川、朱雀の都まで続いているんですよ」

朝霧が地図を見ながら言った。

「あと五日くらいで着くはずです」

「五日か……」

蒼真は川を見つめた。

穏やかな流れ。

だが、蒼真の心は穏やかではなかった。

「蒼真様?」

白金が心配そうに声をかけた。

「いや、何でもない」

蒼真は微笑んだ。

「ただ、考えていただけだ」

「何をですか?」

「これから先のことを」

蒼真は空を見上げた。

「神喰いの脅威は、まだ終わっていない」

「父上が言っていた。世界を変えるって」

「それは間違った方法だったけど、気持ちは分かる」

蒼真は拳を握った。

「俺も、この世界を守りたい」

「神喰いから、人々を守りたい」

「そのために、もっと強くならなきゃいけない」

白金は蒼真の手を取った。

「大丈夫です」

「蒼真様なら、できます」

「私たちも、ついています」

朝霧と刹那も頷いた。

「そうだ、一緒に頑張ろう」

「おう!」

四人は笑い合った。

その時――

川の向こうから、人影が現れた。

「おや、旅の方々ですか?」

優雅な声だった。

振り返ると、そこには一人の女性が立っていた。

年は二十代半ば。長い黒髪を結い、美しい着物を纏っている。

「はい、そうですが……」

蒼真が答えると、女性は微笑んだ。

「私は、朱雀神社の巫女、紅葉もみじと申します」

「朱雀神社の……!」

蒼真は驚いた。

ちょうど向かおうとしていた場所だ。

「もしかして、蒼真様ですか?」

紅葉が尋ねた。

「はい、そうですが……なぜ?」

「青龍神社の蓮様から、連絡を受けていました」

紅葉は丁寧に頭を下げた。

「あなた方が来てくださると」

「わざわざ迎えに……?」

「はい。道中、危険な場所もありますから」

紅葉は困った顔をした。

「実は、朱雀の都も今、大変なことになっていまして……」

「大変なこと?」

「はい。詳しくは、神社で説明させていただきます」

紅葉は蒼真たちを見た。

「今夜は、私の案内で安全な場所に泊まりましょう」

「ありがとうございます」

蒼真は紅葉に礼を言った。

こうして、蒼真たちは紅葉に案内され、朱雀の都へと向かった。

だが、彼らはまだ知らない。

朱雀の都で、どんな試練が待っているのかを。

そして、そこで運命的な出会いがあることも――

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