40 転生者sideフクダ
40 転生者sideフクダ
ウォーター連邦水魔城――。
転生者というのは魔導アース世界にて稀有な存在である。
とある転生者フクダは別の世界から来た天文学的超高知能女性である。
その超頭脳は推理能力や抜群の読みの深さに特化しており、瞬く間に頭角を現し、魔導アース世界の大国のトップに君臨することが容易に出来た。
ウォーター連邦……魔導アース世界において最弱の大陸の全域を支配下に置いている。
国土は魔導アース世界のどの国よりも広く、かつては武力は無かったが、格段に裕福な国である。
永く超大国であったホーリーナイト神聖国の庇護下にあった。
だが、転生者フクダがトップに上り詰めた後、軍事力強化を大幅に行った。
転生者フクダの能力、強大な魔物を召喚し使役することができる。
フクダはSS級の魔物を召喚し、国家を魔改造した。
しかし、フクダはめんどくさがり屋なのであぶれた魔物は全域に放逐した。
お気に入りの魔物だけを配下にして、使役していらなくなった魔物は捨てる非情さも持ち合わせている。
転生者フクダはもう一つギフトとして不老不死の首飾りを身に着けている。
ウォーター連邦を王政にしてフクダは国王としてフクダ一世として君臨することに成功したのだ。
ウォーター連邦の中心部にある王城である水魔城の広間にて玉座に君臨するフクダ。
「私はようやく超大国の王として君臨することが出来た。
何も憂いはない。私はSS級の魔物を自由自在に召喚出来るスキルを持つ。
この能力と不老不死の首飾りがあれば、永久的に魔導アース世界を席巻できるのだ」
ショートカットの黒髪はこの世界では貴重であった。
極まって整えられた超美麗な面持ちは周囲を魅了し、そのカリスマ性は天下に比類ない。
水魔城は豪華絢爛な建造物であった。
たっぷりと国民から税金を搾り取り、かなり無理して建造した。
そのお陰で超大国の名に恥じない王城となったのだ。
不老不死の首飾りのお陰で25歳の見た目を維持している。
故にフクダは余裕たっぷりの笑みで、居並ぶ臣下を見下ろしている。
――私の覇道は誰にも止められない。
私の高知能とスキルとギフトがあれば、万に一つも死角はない。
更にフクダには全能眼という特別な目を持っている。
フクダの深緑の眼には魔導アース全域が見えている。
見たい人物を思い浮かべば、特定して見ることが出来るのだ。
フクダは転生してから最年少で国のトップに立つことに成功。
正に万事順調であったが、ここで懸念が生じた。
ウォーター連邦という自分の箱庭に鼠が入り込んだ。
――エルフ国王女フリーダ……まさか小娘が私の箱庭に……!
そう、エルフ国王女フリーダが自分の箱庭で自分が放逐した魔物を退治している。
しかもSS級のアルティメットベヒーモスやハイウロボロスを難なく撃破しているのは看過しがたい。
はっきり言ってあり得ないほどにフリーダは強い。
ハイエルフの高い再生能力に究極魔導眼……驚異的な強さだ。
実はフクダ自身に高い戦闘能力はない。
そこが転生者フクダの弱点である。
今まで超高知能のごり押しでなんでも解決してきたのだ。
25年魔導アースで生きてきて、自分がかつて存在していた世界よりも過酷な世界だと実感していた。
自分がフリーダと相対したら一瞬にして八つ裂きにされてしまうだろう。
それ以外にも心配事が多々あった。
不老不死の首飾りをひったくられたらと思うと不安でたまらない。
フクダは強いストレスを受けながら生活していた。
誰にも心を許せる存在がいない。
だけど、自分には圧倒的な才覚がある。
何としてでも自分の覇道は留まるところは知らないのである。
――水神スイの奴も……あいつ、ウォーター連邦出身なのに神皇国に寝返った。
フクダは遂に安穏とすることが出来なくなっていた。ならば……。
フクダは召喚術の極みである究極召喚を行うことを決めた。
究極の魔物を生み出して、使役し守りを固めるのだ。
「これより究極召喚を始める! アルティメットサモン!」
アルティメットゴッドオメガドラゴン……正しく史上最強の魔物である。
ランクはSS級を凌駕する神話級。
銀色を基調とした超巨大な神の竜の一体である。
召喚した魔物はフクダに絶対服従……これで後顧の憂いは無くなった。
「私は必ず天下を取る! 魔導アース世界を我が手に!」
フクダは満足して右の手を天に掲げた。
「「「おおッ! 我らは偉大なるフクダ様に永遠の忠誠を!」」」
神の竜を居並ぶ家臣が見上げて、フクダに一層の忠誠を捧げた。
神皇女率いる神皇国、ローズ率いるホーリーナイト神聖国、そしてフクダ率いるウォーター連邦……魔導アース世界は三か国の超大国が並び立つ戦国の世へと発展した。
今回はここまで。
皆さん読んでくださりありがとうございます。




