27 アレクサンダーVSフリーダsideアレクサンダー
27 アレクサンダーVSフリーダsideアレクサンダー
遠くを見つめていたら後詰として従軍していた破壊剣のリーヴァイ軍が崩壊した。
アレクは事の一部始終を見て苦渋の色を浮かべていた。
破壊剣のリーヴァイは魔界一の手練れの筈だった。
それがエルフ国第一王女にして傲慢なるフリーダに敗れ去った。
しかし、リーヴァイは後で大魔王コールド様の超魔力により、パワーアップして復活を遂げる。
だが、崩壊した戦線でリーヴァイ軍は完膚なきまでに叩きのめされた。
魔界の精強なる軍隊はリーヴァイの指揮なしでは纏まらなかった。
大魔王コールドの軍団はアレク軍、リーヴァイ軍、アイスジェネラル軍、そして大魔王直下の軍勢で構成されていた。
残った将は二人。
このままではコールド様自らが兵を率いなければならなくなる。
それは何としてでも防ぎたい。
大魔王コールド様は究極体になり、自我が不安定であらせられる。
ならば自分が崩壊したリーヴァイ軍を纏め上げ、一気にフリーダを討ち取るしかない。
「我が出る。フリーダと一騎打ちだ!」
アレクは魔剣を晴天に翳して、一気に攻勢に出た。
アレクはハイジャンプして門の上で佇むフリーダに斬りかかる。
渾身の一撃。
フリーダは涼やかな顔で躱して見せた。
「ほう。貴様が敵将のアレクサンダーか。知っているか?
ダイヤモンドは衝撃に弱い。衝撃波!」
フリーダの衝撃波でアレクのダイヤモンドの外殻は崩れ落ちる。
剥がれ落ちた外殻は地面に媚びり落ちた。
「己! フリーダ! リーヴァイ殿を良くも!
最強魔法『邪悪なる不死鳥』! 受けてみろ―ッ!」
アレクは左手を翳して不死鳥の黒煙をフリーダにぶつけた。
「フン! 邪悪なる不死鳥の使い手とはな。
しかし、私の究極魔法を味わうがいい! 究極魔法『ショックウェーブバースト』!」
アレクの邪悪なる不死鳥は完全にフリーダの究極魔法に飲まれ、アレクに被弾した。
アレクは悶絶し、倒れこむ。
圧倒的なまでの差が両者にはあった。
だが、アレクは究極魔導眼を開眼。
ようやくアレクも魔導眼を完璧に使いこなせるまでになった。
「その眼は究極魔導眼……だが、その眼は移植したまがい物。
ミアとは雲泥の差だな。神となられたトム様とも違う。
その眼が目障りだ。崇高なる魔導眼を人間風情が使うとは腹立たしい。
トム様は歴史的な英雄だった。後に魔族だと判明したときは興奮して震えたよ」
アレクは神速の剣戟でフリーダに斬りかかるも、フリーダは異様な動きで躱し続ける。
どんなに剣を振ってもフリーダには届かない。
フリーダの躱す動きは独特なものがあった。
何か超人的な動き……エルフ国第一王女にして、傲慢なる神たるハイエルフの神髄。
「無駄だ……私にどんなに斬りかかっても到底及ばない。
偽物め……お前にしては上出来だった。神速のかまいたち!」
これまで見てきたかまいたちの中でも凄まじい一撃だった。
速さ、技量、力、どれも兼ね備わった完璧な一撃……アレクの全身が切り刻まれる。
これが、フリーダのフィニッシュの技……アレクの意識は一瞬で刈り取られた。




