ルーメン王国の住人
復讐と慈愛の権化
名前『スアビス』
本人いわく、家名がないただの"スアビス”。
異世界での職業は僧侶。
元勇者パーティーメンバーで、彼のパーティー全員⋯⋯勇者含めた他者全員から貶され裏切られて今に至る。
◆容姿
青緑色の髪をしており、基本的に外出する時はフードを被る。
瞳の色は紫色、髪型は左の前髪を降ろし、その他は後ろ髪と共に三つ編みというこちらの世界ではあまりお目にかかれない物。
⋯⋯ちなみにフードを外した姿は滅多に見れないとか。
◆性格
とにかく温厚。
ナコに煽られようとも気を悪くした素振りも一切見せつけない上に、他人を敬う気持ちも持ち合わせており、その性格が影響したのか赤の他人の和也を救う言動に至る。
才能に溢れていると捉えられたからか、その様子を見た和也からは『才色兼備の人』と密かながら尊敬されている。
その性格からは考えられないが、実はかなりノリも良い。そのためか、たまにナコをからかい、2人がいがみ合うこともしばしば。
その一方で謎めいた点も数多く、スアビス"のみ"が知る僧侶の能力も知っていたりと、その魔法の対象となる妖に近い神と行動を共にする和也からは、その偶然性からなにか裏があるのではないかと詮索されている。
◆実力と武器
世界樹を意識したかのような杖を用いる、その杖の先端には《全能の八宝玉》の1つ、大地の宝玉が装着されている。
武器名は不明。
その宝玉が影響し、目に付くことが多い事から自分同様に布をかぶせて武器自体を隠すことがほとんど。
スアビスが使う治癒の魔法の大半はこの杖から発せられるものであり、回復能力も他の僧侶とは一線を画す物。
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名前『シデラス・バティスト』
スアビスが通う鍛冶屋の店主。
◆容姿
尖った黒髪をしていて、筋肉質。
白髪があることから少しだけ歳を取っている事がわかるが、その筋肉からは、歳の衰えを感じさせない。
◆性格
かなりのお調子者で、テンションが上がると高笑いを上げる程。
男気があり、忠誠を誓うものには自らの命を危険に晒すまでの行為も容易く受け入れるほどの志しを持ち合わせる。
彼からは奇妙に見える和也とナコを笑顔で迎え入れるなど、スアビスに似てかなりの優しさが伺える。
◆実力
戦いの点については一切不明。
鍛冶の実力に関してはスアビスも一目置く程で、和也もシデラスが作った武器《光煌なる聖剣》の凄みを見て、切れ味は試すまでもなく強烈と称賛していたほど。
その本当の姿は、アインク騎士団の武器を裏から支給する人物で、騎士団の面々からの信頼も熱い。
鍛冶屋としての実力は前述通りで、騎士団長からも、その実力を見込まれてかシデラスには指揮官相当の権利を儲けられている。
ルーメン王国を祖国とし、彼は国の発展のためという理由で騎士団から資金の援助などを断っている。
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ここからは主要ではない人物紹介、ルーメン王国に住む人々の情報が書かれています。
・露天商人
特に金がなくホームレスとして過ごしている者たちが泣け無しで物を売っている。
その必死さからは王政の貧困に目を向けない姿勢が見受けられ、町外れではスラム街が形成されていて貴族や一般人は滅多に近づかない。
旅人を歓迎したりと来訪者をもてなすルーメン王国ではあるが、住民はその一部に闇を感じざるを得ないことが多々。
話が逸れたが、貧しい人々に限らず、遠い国からやってきた行商人も露天商を営んでいる場合がある。
その場合は馬の有無など、見た目や売っている物の希少価値が異なるので自然と客も彼らに寄っていく。
当然、貧しい露天商は別の露天商に集まる客の目を引くべく、相手にバレないよう出来るだけ近づくが⋯⋯大抵は客人なしで終えることが多い。
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◆騎士と兵士
兵士は街や防壁、門などの警護を行っている。
ただ見張るという簡単な仕事の故だろうか、国の兵士の大半は大した実力を持たず、肝心の門番の仕事は兵士の中で優秀な成績を収める者にだけ与えられる。
兵士は国に仕えているのにも関わらず、至って高い地位や権力を所持している訳では無い。
戦争が多発するこの世界だからこそ、常に命がかかっている現状があるが⋯⋯国からの給与も低い。
兵士は街の警護、そしてなにか不祥事があれば実質の上位機関にあたる騎士に通達をするが、情報が届き渡るまで結構な時間を要する。
対し、騎士達は兵士たちと比べても身分がかなり高く、実力もそれ相応の物となっていて採用基準が兵士とは天と地ほどの差のレベルに高い。
・騎士と兵士の違い
騎士たちの仕事は主に国や国王陛下を守ることと国を発展させることにあり、王政は騎士団に命を下し、遠くへ向かわせることも。
騎士とは別の近衛兵については、ここでの紹介を省かせていただきます。
また、街や防壁を警護する兵士達とは異なり、実際の戦闘をすること多く、その理由からか実力もかなり高めの水準を保っている。
ある理由で国の領土として確立されていない土地や地方も存在しているが、場所によってその理由が異なる。
騎士団はその地方が国の利になるものがあるか、国の領土として利用できるかどうかの確認のため、軍を率いて遠くに遠征することがあるが、これは遠征編で説明されています。