誘拐
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ガイア、ユキ、ヘルマンは仲間の魔物達を中心に戦っていた。
「【炎付与】!」
「【ヒール】」
「【死霊術・達人】」
SSRのヴァンパイアロードもいるため、ほとんどの魔物は難なく倒すことができている。
みんなが戦いに夢中になっている時、戦場の後方より近づく2つの影があった。最初に気がついたのは最も後方にいたエリザベスだった。
「だれかしら? あなたた…!」
一人に目と口を布で塞がれ、見ることや話すことができなくなってしまった。そのまま、手足を縛られその場に放置される。
もう一人の襲撃者は音を立てずにユキに近づき、エリザベスと同じように目と口を塞いだ。ガイアやヘルマン達は戦闘に夢中になっているため、後方で起きていることには何も気がついていない。
「…んん!?」
そのままユキだけが何者かに連れて行かれてしまうが、その現場を誰も見ることはなかった。
大体の魔物を倒すことができ、戦闘が少し落ち着いてきた。そこで戦闘に夢中になっていたガイアが、違和感に気がつく。
「あれ? ユキは?」
「ガイアさん、何かありましたかの?」
ヘルマンも合流して、共に戦闘していたユキがいないことを伝える。
「どこに行ってしまったのじゃ!・・・ん? あそこに倒れているのは誰じゃ?」
「!? あれはエリザベス王女じゃないか!」
倒れているエリザベスに気がついたガイア達は、すぐさま近寄り、縛られた目や口を塞いでいる布を外す。
「エリザベス王女様! 大丈夫ですか!?」
「え、ええ。驚いたけど、何ともないわ」
「それは良かったです。ところでユキのこと知りませんか?」
「私は目と口を塞がれて、詳しいことは分かりません。ですが、少し、ユキさんが抵抗するうめき声のようなものは聞こえました」
「誰かに連れ去られたということかの?」
「早く探さないと!・・・でも、どうやって探せばいいんだ」
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