新ダンジョン
ハル達は『ボルボ防具店』で仕上がった防具を受け取り、ダンジョンの調査に向かった。
「これで魔法対策はバッチリね」
「一応3人の距離をとって、一度に魔法をくらわないようにしましょう」
「そうだな。もしもの時はヒールを頼んだ」
「分かりました」
ダンジョンに着くと、いつもの様子と違うことに気がつく。
「昨日より、入り口が小さくなってないか?」
「なってるわね」
「1人ずつしか、通れなそうですね」
「まるで迷路だな」
「あいつら、驚いてるだろうな」
「ダンジョンが迷路になっているなんて、想像できませんからね」
ガイアはゴーレムの【錬金術】を使い、一晩で迷路を作り上げたのだ。
「僕が先頭で行こう」
ハルが先頭で、ルミ、ユキの順にダンジョンに入る。
1時間ほど経過したが、ハル達は未だに歩いていた。
「ここ、さっき通らなかったかしら?」
「そんな気がしますね」
「でも、他の道は行き止まりだったよな?」
「そうね」
「ここに目印をつけて戻ってみますか?」
「そうしてみよう」
反対に歩いたが、やはり同じ場所に戻ってきた。
「やっぱり回っているだけだわ」
「この迷路、形を変えているんじゃないか?」
「その可能性は大いにあると思います。昨日にはなかったのですから」
「そうなると、二度と出られないんじゃないか?」
「それはまずいわね。一度休憩を取って、どうするか決めましょう」
「……冒険者達は休憩を始めたようです」
「やっと休んだか。よく動いていたな」
ガイアはアークデーモンから報告をもらい、冒険者の様子を想像していた。
どうして、場所などがわかるのかというとキラーバットの【超音波】という魔法のおかげだ。これで、相手の位置などが正確にわかるようになっているのだ。
「でも、冒険者のレベルが低いから大してポイントが貯まらないんだよな。……どうしようか」
ポイントは、ダンジョンに立ち入った人の強さによって獲得できる量が変化する。ハル達は一般人よりは強いが、それでも少ないのだ。
「強い魔法を打ち込み、あいつらに強い冒険者を連れてきてもらいましょう」
「それだと、みんなが危なくなっちゃうでしょ! 却下だ!」
ガイアは親バカであるため、少しでも危険なことはやらせようとしない。
「では、どうするのでしょうか」
「いっそのこと俺らが強いやつに育てればいいんじゃないか?」
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