ユキ・ジグフィード
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ユキはガイアの元に向かいながら、自分のことを話すか迷っていた。
私が結婚式のために王都に行くことは絶対。でも、それを話すときには理由がいりますよね…。ガイアくんは、ダンジョン管理者である事を話してくれたのに私のことを話さなくていいのでしょうか…。
やっぱり話しましょう! せっかく私には秘密を明かしてくれたのに、私のことを話さないのはずるいことです。よし…!
ガイアは監視ルームでくつろいでいた。
「最近、ゆっくりすることもなかったからな…。たまには〈トレントの森〉に作った自分の部屋で休もうかな…」
そんな事を考えていたとき、いきなりユキが入ってきた。
「ガイアくん!」
「お! びっくりした…」
「ちょっとお話があります」
「…?」
2人は監視ルームの椅子に腰掛け、ガイアにユキが貴族である事を伝えた。
「え!? 貴族!?」
「はい。私の本当の名前はユキ・ジグフィードと言います」
「どうして貴族なのに冒険者をやっているの?」
「私の家では『力が第一』です。だから、私自身も力をつけるために冒険者をやっているのです」
「なるほど…。お金をたくさん持っていたのもそういう理由か」
「今まで黙っていてごめんなさい!」
「いやいや、大丈夫だよ。貴族だなんて広まれば、悪いやつに狙われるだろうし。でも、どうして今話してくれたんだ?」
「実は王都で開かれる、エリザベス・グレース第一王女様の結婚式に出席しなければならないのです」
「なるほど。それを伝えるために貴族だということも教えてくれたのか」
「はい」
「よし! じゃあ俺も王都に行くよ。王都近くのダンジョンを見たい気持ちもあるし、何より国一番の場所に行ってみたい!」
「いいのですか?」
「もちろん!・・・あ、でもまたみんなに会えなくなってしまう…。どうしよう…」
ガイアはまたダンジョンを空けることで魔物達に会えなくなるのが寂しいのだ。
ガイアが悩んでいると、監視ルームにスケルトンキングがやってきた。念話でどうしたのか聞いてみる。
「何かあったか?」
「・・・つけられる」
「誰に?」
すると通路から声が聞こえてきた。
「師匠! どこにおるのじゃ!」
「この声は・・・」
「お! こんなところにいらしたのか。・・・はて? お主は誰じゃ?」
ガイアはこの男のことをすっかり忘れていた。
……【鑑定】。
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種族:ヒューマン(冒険者)
名前:ヘルマン
スキル:【死霊術・達人】【制限解除】【絶対王政】【死霊言語理解】【魔物収納】【感覚共有】
冒険者レベル6
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