スケルトン軍団戦2
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指示を出されたドラゴンゾンビ2体が動き出す。体からは常に瘴気が出ており、スケルトンでなければ息もできずに苦しんでいたことだろう。
死霊術師ヘルマンはスキル【絶対王政】により、配下を指示通りに動かすことができ配下からのダメージも受けないため瘴気のダメージはない。
「ドラゴンゾンビよ。【腐敗球】を打て!」
指示を受けたドラゴンゾンビ2体は口に力を溜め、【腐敗球】をスケルトン軍団に向けて放った。
普通のスケルトン達は防ぐことができずに、一瞬で倒されてしまった。運良く残ったものも状態異常:腐敗により、体が腐り始めていた。
「スケルトンキングとスケルトンクイーンにはもっとダメージが入る攻撃でないといけないか…。では、仕方がない。【制限解除】!」
ゾンビにされたものは、生前の力を十分に使うことは出来なくなる。しかし、このスキルを使うことで一定の時間だけ生前の力を使うことができるようになるのだ。
「「グワァァァー!!」」
「やれ!【火炎球】と【氷塊】だ!」
制限を外されたドラゴンゾンビがスケルトンキングとスケルトンクイーンに向けて攻撃を放ち、命中をした。威力が高い攻撃のため、砂埃が立ち込める。
「これを受けて無傷とはいかないじゃろ」
砂埃が晴れてくるとそこには無傷のキングとクイーンが立っていた。
「なぜだ! 攻撃を外したのか? もっと打ちまくれ! ドラゴンゾンビ達!」
ドラゴンゾンビは先ほどの【火炎球】と【氷塊】を何個も放った。しかし…。
「な、なぜだ! そんなにも力の差があるということか…」
死霊術師ヘルマンの知らないことであるがキングとクイーンはスキルとして【魔術完全耐性】【状態異常完全耐性】を持っている。そのため、物理攻撃以外は全く効かないのだ。
「「…」」
【制限解除】の効果が切れたドラゴンゾンビ達に向けてキングとクイーンは反撃を開始する。
クイーンによる【黒縛】により2体の動きが止められる。そこにキングの大剣で攻撃をされ、息絶えた。
「ああ…。わしの最高戦力が…」
倒れているドラゴンゾンビに向けてキングがスキルを使う。
「・・・【骸骨化】」
他のゾンビ達と同様に肉が削げ落ち、骨だけになってから立ち上がる。
それを見ていた死霊術師ヘルマンは興奮をした。
「・・・すごい。・・・やはり死霊術は素晴らしい!・・・いくら肉が無くなろうとも、復活することができる!」
「「…」」
「そんなことに再度気づかせていただいたあなた方について行きたい! 魔物だろうと関係ない! ぜひとも、あなた方の助けになりたいんじゃ!」
「「…」」
「無言は肯定ということでいいじゃろ?」
「「…!?」」
「これからよろしくじゃ!」
「「…」」
「事実上の降伏宣言によりヘルマン対スケルトン軍団戦決着。勝者、スケルトン軍団!」
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