原因調査
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「私はクエストを受けるわ。新しいスキル【瞬歩】に慣れたいし」
「じゃあ僕もそっちに行くよ。ルミだけじゃ心配だし【完全防御】も試したい。ガイアは?」
「俺はガーマダンジョンに行こうと思う。スタンピードの原因が知りたいからな」
「じゃあ私もついていきます。前にあんな事があったんですから、1人にはさせません」
あんな事とはグリフォンと戦っていた時のことだろう。一人でベッタダンジョンに行き、ボロボロになっていたからな。
「ありがとう。あと、シャドウウルフとライトウルフは念のため別れた方がいいかな。シャドウウルフは俺たちと、ライトウルフはハル達と行動してくれ」
「わかった!」
「ぼくも!」
それぞれの行き先が決まり、それぞれの目的地に向かった。ハル達は魔物の出る森の中へ。ガイア達はガーマダンジョンへ。
ガーマダンジョンまでは少し距離があるため、馬車を借りて向かっていた。
「今回はあんな怪我させませんから」
「そんな心配しなくて大丈夫だよ? 前のことで学んだし!」
「私がついてくる事が嫌なのですか?」
「そ、そんなことは無いけど…」
「じゃあいいですよね?」
ユキは、ガイアに微笑んだ。
「主とユキって…良い感じ?」
シャドウウルフに言われた途端に二人の顔は真っ赤に染まった。
「仲がいいだけですよ!」
「そ、そうだぞ! いきなりなんてことを言うんだ!」
「えー? そうかな?」
「「そうなの!」」
しばらく進み、ガイア達はガーマダンジョンに到着した。
「魔物がいるかもしれないから気をつけて進もう」
「そうですね」
「うん!」
シャドウウルフを先頭にガイア、ユキの順で並び歩いていた。
ガーマダンジョンはかなり広く、4階層まであった。
こんなに広ければあの数の魔物がいたのも納得だな。だけど、もともとのダンジョン管理者は誰だったんだろう。とりあえず水晶の部屋を探すか。
「それにしても、全然魔物いないですね」
すでに4階層まで来ているが1体の魔物も見つける事ができなかった。
「全部の魔物がここから抜けたってことになるよね」
「余計に原因が気になります」
「そうだな。ん? あの部屋は?」
今まで見てきた部屋の中で、最も大きい部屋を見つけた。ガイア達はその部屋に足を踏み入れた。
「なんだこれ!?」
「すごい血と魔物の死体です」
「・・・主、ここの匂い嫌」
「シャドウウルフは外に出てていいぞ。何かあったら呼ぶな」
「・・・うん」
その部屋には魔物のランクがSRのものまでいた。
「一体誰がやったんでしょうか」
「全部、潰されたような殺され方だな。・・・あ、奥に部屋があるぞ」
ガイアとユキはその奥の部屋へと入った。
「水晶の部屋か」
「これを壊したら一時的にダンジョンの機能が停止するんでしたよね?」
「そのはずだ。またスタンピードが起きないためにも壊しておこうか」
ガイアはそういうと剣を構え、水晶に叩きつけた。すると、水晶から音声が流れる。
ーーダンジョン管理者統括を確認。ガーマダンジョンはガイアが管理しているため、当人による攻撃で破壊されることはありません。
「え? ガイアくん。どういうこと?」
「え! えっと…」
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