新スキル獲得
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ガイア達はダンジョンのかなり奥地まで進んでいた。
「そろそろ引き返しましょう」
「そうね。何個か宝物も見つけたし」
そういって引き返ると後ろから声が聞こえてきた。
「待て。貴様ら」
「なんだ!?」
見るとそこには大きな斧を持ったミノタウロスがいた。
「というかお前だけでいい」
ミノタウロスはガイアを指差して、そう言った。
なんで俺なんだ? ……【鑑定】してみるか。
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種族:ミノタウロス(ダンジョン管理者)
名前:ブロー
スキル:【斧術】【馬鹿力】
ダンジョンレベル:1
保有ポイント6970pt
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「ダンジョン管理者か!」
「そうだ。……一つ質問だが、ミフロスってやつに心当たりはあるか?」
「いや、ないな」
「……そうか、まあいい」
話を聞いていたハル達に話しかけられる。
「ダンジョン管理者なら倒した方がいいよね」
「なんでだ?」
「倒しておかないとダンジョンが強大化してしまうのです。そうなると手に負えなくなるので、その前に倒しておく必要があります」
じゃあ俺も危ないってことだな。やっぱ力をつけておく必要があるな。
「よし! 倒すわよ」
「おー!」
「俺に勝つつもりでいるのか。舐めるなよ」
ミノタウロスのブローは斧を振りかぶり襲ってきた。
「ハル!」
「任せろ!」
ルミの指示でハルが盾で攻撃を防ぐ。
「みんな! 目を塞いでおいて」
ライトウルフがそう声をかけたあとに【閃光】の魔法を使う。
「うわっ! 目が」
ブローが視界を奪われている間に、ガイアが突撃する。
「はあ!」
「ぐっ! そこか!」
「なに!」
ガイアの剣がブローに掴まれる。
「魔法を使ってきます! 注意してください!」
「【馬鹿力】!」
「危ない! 【影縛り】!」
「主! 【咆哮】!」
「ぐはっ……」
ウルフ達のコンビネーションにより、ミノタウロスのブローを倒すことが出来た。
「ありがとな。お前たち」
「主が無事でよかったよ!」
「ぼくも!」
「やっぱ強いな。シャドウウルフとライトウルフは」
「頼もしいわね」
「じゃあ管理者も倒したことだし、帰りましょうか」
「はーい!」
「はーい!」
ガイア達はミノタウロスの素材や魔石を剥ぎ取り、町に帰ることにした。
町に戻りギルドで魔石寄付を行った。
「ガイアさんはこれでレベルアップでございます。おめでとうございます。引き続き頑張ってください」
というわけで新たにスキルを獲得した。
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種族:ヒューマン(ダンジョン管理者)(冒険者)
名前:ガイア
スキル:【カードパック】【鑑定】【剣術・見習い】【炎付与】
ダンジョンレベル:2
保有ポイント:1298pt
冒険者レベル2
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【炎付与】か。武器に炎属性を付与して、威力を高められそうだな。
一方その頃、アルフの冒険者ギルドにて訪問者がいた。
「お待ちしておりました。ソロス様」
ソロスと呼ばれた者は50代ほど。日頃から鍛えているのか、歳のわりにとても筋肉質だ。
「久しぶりだな、ミッド。変わりないか?」
「はい。元気にやらせてもらってます」
ミッドにとってソロスは顔馴染みの先輩ギルド職員であった。ソロスは現在、冒険者ギルド本部にて職員として働いている。
「それは良かった。……それで、ダンジョンの対応はどうしている?」
「それは……」
ミッドは以前通信があった時から、ダンジョンへの対応は何も変えていなかった。というより、変えることができなかったのだ。
「何もしていないか」
「はい……。不足の事態に対応できるほど強い冒険者がいかなったもので」
「お前がいるじゃないか」
「昔の話です。それに、私だけではどうすることもできません」
「なるほど。じゃあ俺が行くしかないな」
「……よろしいのですか」
「そうするしかなさそうだからな。深夜に向かうから、ダンジョンの立ち入りを禁止しておいてくれ」
「分かりました」
無事に帰ってきてくれればいいが、大丈夫だろうか。
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