初対面
ブックマーク登録をしていただけると、嬉しいです!
ガイアは2階層にあるフェイル達の部屋を訪れた。
部屋の中は人数分の布団や服などが散らかっている。キッチンも用意したため、とても生活感が出ていた。
「フェイルはいるか?」
「はい、ここにいます。マスター」
フェイルはゴブリンキングの指導により、俺のことをマスターと呼ぶようになっていた。
「実は冒険に出ようと思っているんだけど、何が必要か教えてくれるか」
「マスターが冒険……。失礼かもしれんけど戦う力は持っているんですか?」
「魔物の誰かを連れて行こうと思っている」
「なるほど。……ここにいる者達は皆強いですからね」
「そうだろ?」
フェイルは自虐気味にそう答えた。
「必要な物でしたね。武器防具は必須として、回復薬も持って行くと良いです」
「なるほどな。ありがとう」
ガイアはそういって部屋を出た。
とりあえず最低限、自衛できる装備は揃えた方が良さそうだ。町に買いに行くか。
町についたが、どこに何があるのか分からないな。あ、あそこにいるのは仲良し3人組じゃないか。
あの人たちに聞いてみるか。
「冒険者レベルが3になってよかったな!」
「ホントね! ダンジョンのおかげだわ」
「でもそろそろ、違う町のダンジョンに行かないか?」
「そうですね。もっと高みを目指すなら、ここでは不十分かもしれません。模擬戦が出来るのはとてもいいんですか……」
「いい機会ですから、町を移動する前に装備を新調しに行きませんか?」
「確かに。そうしようか」
ハル、ルミ、ユキの3人は『ボルボ防具店』に向かって歩き出そうとすると、見知らぬ顔に声をかけられた。
「ちょっと聞きたいことがあるんだが、いいか?」
そこにいたのは、黒髪黒目で同い年くらいの少年だった。身長は170センチほどだ。
見たことない顔ね。最近冒険者になったのかしら。
「いいわよ。どうしたの?」
「実は装備を揃えたいんだが、どこに行けばいいかわからなくてな」
「それならちょうどいいですね。私たちも装備を新調しに、防具店に行くつもりだったんですよ」
「ホントですか! 俺も一緒に行ってもいいですか?」
「もちろんだ」
というわけで、一緒に『ボルボ防具店』に向かうことになった。道中はお互いの自己紹介などをした。
「ガイアっていうのか」
「最近、冒険者になったんですか?」
「そうだ。まだクエストに行ったこともないんだよ」
「じゃあ、私たちの数少ない後輩ね」
「ガイアさんは、パーティーとか組んでるんですか?」
「いや、組んでないよ」
「じゃあ私たちとどう? 違う町に行く予定なんだけど」
ガイアは少し考える仕草をした後、決心したように返答する。
「ぜひ、お願いします!」
4人は『ボルボ防具店』で装備を選んだが、完成するのは次の日ということで、また明日来ることになった。
「明日、装備とか回復薬とかが揃ったら旅立とうと思うんだけどそれでいいか?」
「私はいいわよ」
「私もです。ガイアさんはどうですか」
「……」
ガイアは即答することはできないようだ。
「全然違う日でもいいのよ」
流石に明日は唐突すぎたかな?
「いや、明日にしよう」
ルミはガイアを少し心配していたが、承諾してくれたため問題は無くなった。
「じゃあ決まりだな。明日の正午に『ボルボ防具店』集合で」
「また明日な」
「これからよろしくお願いします。ガイアさん」
「ああ。よろしくな」
読んでいただきありがとうございます!!
下にある評価★★★★★とブックマーク登録をお願いします!
していただけると、とても嬉しいです。




