ゴブリンキングの戦い
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「ゴブリンキングは俺が倒す!」
「分かりました、フェイルさん。ゴブリンジェネラルは任せてください」
「ほう。貴様一人で我と戦うとは。ずいぶんなめられたものだ」
「ゴブリンキングを倒せるようじゃないと、レベルを上げることはできないんでね」
そういって、フェイルは自分の武器である大槌を構える。
力の差を見せてやろうか。
ゴブリンキングは金属でできた巨大な棍棒を構える。
「覚悟しろ! ゴブリンキング!」
「来い! 人間」
フェイルは大槌大きく振りかぶり、頭を狙って攻撃をする。
しかし、難なく棍棒で弾き返される。
「弱いな」
「くそ! 【重量操作】!」
【重量操作】は装備しているものの重さを自由に変えることができる魔法。
「我がその程度の魔法でやられるわけが無かろう。【身体超強化】!」
「はぁ!」
フェイルは大槌を振りかざしたタイミングで、重量を最大にする。
しかし、それでもなおゴブリンキングには敵わない。
近距離では敵わないと感じたフェイルは、遠距離からの攻撃にシフトする。
「【重力球】!」
ゴブリンキングは飛んできた魔法を避けることもせずに、正面から受ける。
すると、ゴブリンキングを中心としたクレーターができた。だがしかし……。
「この程度か」
「なに!」
「これはお返しだ。【精魂球】」
ゴブリンキングの手に、直径1メートルほどの緑色の球が作られる。
【精魂球】は、精力によって威力が変わる魔法。
それがフェイルに向けて放たれる。
「こんなとこでやられてまたるか。【魔法盾】!」
しかし、フェイルに作られた魔法の盾はあっけなく破壊されてしまう。
「まだだ! 【魔法盾】、【魔法盾】、【魔法盾】、【魔法盾】……」
少しずつ威力を弱めることが出来てはいるが、それでも止めることはできず最後は大槌で防ぐ。
だが、それで抑え切れるはずもなく攻撃を受けてしまった。
「がはっ!」
フェイルはダンジョンの壁まで飛ばされていた。
「弱すぎるぞ。マスターには生かせと言われているからな。間違って殺してしまう前に終わらせるか」
【隷属化】!
「……!?」
魔法を受けたフェイルは体全体の力が抜け、目から光が消えた。
すでに満身創痍であったが、フラフラながらも歩き出す。
その後、自分の意思とは関係なくゴブリンキングに向けて片膝をつき、頭を下げる。
初めからこうしては面白くないからな。
何はともあれ、捕らえることはできたな。
ゴブリンジェネラル達はどうかな。
そちらも難なく捕らえることが出来ており、マスターに任された仕事を無事終えることが出来ていた。
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