ベッタダンジョン2
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リゼの攻撃によって大半の魔物が気絶してしまった。
「おつかれ、リゼ! じゃあ僕も働こうかな」
ミフロスはリゼに守られながら魔物達の元へと歩いて行く。そして、気絶して倒れているパワフルラビットの頭を両手で掴んだ。
「何をしている!」
「よくわからないけど、やめるちゃ!」
「やめないよ。だってこれをやるためにわざわざきたんだもん!」
ミフロスは目を瞑り、スキルを使うために集中し始めた。
「・・・・・・【魔物支配】」
「!?」
パワフルラビットは一瞬目を開けたが、すぐにまた気絶してしまった。
「これでこの子は僕のものだ。さあ、どんどんやるよ!」
それを見ていたウーラノスがミフロスに襲い掛かろうとする。
「やめろ!!」
「させん」
しかしそれをメズが止める。
「ありがとうメズ。そのまま頼むよ?」
「もちろんです」
ウーラノスはせめてもの思いから、ミフロスに向けて【威圧】を放った。
「うわっ!? ちょっと何すんのさ! びっくりしたよ」
「その程度しか影響を受けないか・・・」
思ったよりも【威圧】が効かずに少しだけショックを受けた。
「お前の相手は私だ」
「・・・ちっ。望み通りお前から潰してやるよ。雑魚め」
ウーラノスも本気を出すことにした。
【傲慢】のスキルをもっているため、格下相手への攻撃威力が上がる。メズのことを雑魚だと思い込むことで、威力がより上がるようにしたのだ。
「【雷嵐】!」
「ぬっ!」
メズは攻撃を堪えるために、両腕を顔の前でクロスした。
「こんなんじゃ終わらせねぇ。【咆哮】!」
その場で【雷嵐】を堪えているメズに向けて、さらに【咆哮】も放った。
「くっ・・・」
これには流石に大きなダメージを受けた。
「とどめを刺してやる。【瞬歩】!」
ウーラノスは【雷嵐】を解除し、膝をついたメズを前足で掴む。
「終わりだ。【咆哮】」
口に力をため、メズの頭を狙う。
しかし、それをゴズが止める。
「ふんぬっ!」
「くっ!」
ゴズはウーラノスに【瞬歩】で近づき、そのままタックルをしたのだ。おかげでメズがやられることはなかった。
「助かった・・・」
「ここからは本気で行こう」
ハイクイックラビットがウーラノスの元に駆け寄った。
「大丈夫っちゃ!?」
「・・・大丈夫だ。ちゃんとあいつの相手をしておけよな」
「ごめんちゃ」
メズが立ち上がり、今まで右手に持っていた斧を左手に持ち替えた。
「何をするつもりっちゃ?」
「少し嫌な予感がする・・・」
ゴズとメズは肩を組み、目を瞑った。そして、呼吸を合わせてスキルを使う。
「「【合体】」」
ゴズとメズの周りに魔法陣が作られて、体が光り出した。
「何だ?」
「やばそうっちゃ!」
魔法陣の中で2体の体が合わさり、一つものに変わっていった。
そして変化が完了すると、そこには一体の魔物が生まれていた。
「これは・・・」
「威圧感がやばいっちゃ・・・」
合体前よりも二回りほど体が大きくなっている。頭が二つ付いており、それぞれの頭からは大きなツノが生えている。そして、両手に斧を持っていた。
「「私は牛頭鬼馬頭鬼。これにて遊びは終わり」」
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