ベッタダンジョン1
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ガイアはかなり疲れが溜まっていたため、すぐに深い眠りについた。
そのためダンジョンに入ってきた敵に気がつくことはなく、ウーラノスもそのことを知らせなかった。
「マスターには休んでもらおうか」
「はいっちゃ! 今回は前より頑張るっちゃよ!」
「簡単に【狂気化】はすんなよ?」
「分かってるっちゃ!」
ベッタダンジョンの中で最も大きい部屋に全ての魔物が集まっていた。そこに入り口からは敵が入って来た。
「本当にグリフォンじゃないか! 初めて見たよ!」
「この前のお礼をしに参りました」
ウーラノスとハイクイックラビットが前に出て、他の魔物を守る立ち位置に移動した。
「お前達は誰だ」
「教えてあげるよ。僕はミフロス。ダンジョン管理者統括さ」
「私は坊ちゃんのお世話係のリゼです」
「今日はどういう要件だ?」
「君たちを僕のものにしようと思ってね。貰いにきた」
「そう簡単にはやれると思ってんのか?」
「もちろん!アルフダンジョンでも上手くいったし」
「・・・あれをやったのはお前らだったか」
「そうだよ! だから君たちも同じように貰って行くから。ゴズ、メズ、やっちゃえ!」
ゴズと呼ばれた牛の頭をした人型の魔物と、メズと呼ばれた馬の頭をした人型の魔物が動き出す。どちらも巨大な斧を持っており、かなりの力を持っていることがわかる。
「「【瞬歩】」」
「はやい!」
ウーラノスは間一髪で二体の斧をかわした。
そして休む間もなく次の攻撃が始まる。
「【空歩】」
「【瞬歩】」
ゴズは空中で、メズは地上で斧を振りウーラノスに攻撃を仕掛ける。
「連携が厄介だな・・・。お前も手伝え!」
「はいっちゃ! 【光速移動】っちゃ!」
ハイクイックラビットはゴズを狙って体当たりを仕掛ける。
しかし、直線的に攻撃されると読んでいたゴズは斧を構えていた。そのためハイクイックラビットの攻撃は通らなかった。
「わかりやすい」
「まだまだ行くっちゃ!」
「そうこなくては」
ハイクイックラビットはソニックブームを起こしながらゴズに攻撃を仕掛けて行く。
そのころメズとウーラノスが交戦していた。
「なかなかやるな・・・!」
「あなた程じゃない」
メズの斧をかわしながら【咆哮】で攻撃をする。斧で防がれるため、大きなダメージは与えられていない。
「もう少し力を出してやるよ。【身体超強化】」
「では同じく、【身体超強化】」
先ほどよりも一層激しさを増した攻防を繰り広げている。
ミフロスとリゼも見ているだけではなかった。
「じゃあリゼ。あそこで眺めている他の魔物を先にやっちゃってよ」
「分かりました。・・・坊ちゃんがやってもいいんですよ?」
「まさか。僕が勝てるわけないじゃん!」
「弱いですからね」
「余計なお世話だよ! ほら早くいって!」
リゼはパワフルラビットなどがいる方へ向かって歩みを進み始めた。
それに気づいた者たちが臨戦態勢にはいる。
「前回は逃げることになりましたが、今回は坊ちゃんもついています。負けられませんね。【魔法強化】【風刃】!」
パワフルラビット達には防ぎ切ることができずに大ダメージを受けてしまった。
ウーラノスはメズと戦いながらも周囲を見ていた。もちろんリゼが攻撃するところも見ていた。
「くそっ。何で雑魚のくせにこんなにしぶといんだ・・・。もっと早くに片付けられるはずなのに」
その言葉にミフロスが反応した。
「そりゃそうだよ! 僕が強くしたからさ!」
「強くしただと?」
「君たちは生まれたばかりで知らないだろうけど、魔物も成長するんだよ」
「それは技術的なことだろう」
「違う。格が上がるんだよ」
「格だと?」
「そう。一定量の魔物を倒すと強くなるんだ! だからゴズとメズは強いでしょ?」
ガイアがいたらすぐに違和感に気がついただろう。
実は【鑑定】で見るとゴズとメズのランクはSSR+となっているのだ。格が上がっているため、URランクに匹敵する力を手にしている。
「くそっ・・・」
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