表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
129/140

探索部隊、出陣

ぜひブックマーク登録をお願いいたします!

 オメガダンジョンのことは、オーガデストロイのアレースに任せてた。

 ヘルマンにはアルフダンジョン近くから探索してもらうため、アークワイバーンに乗り向かっていた。


「わしはどこら辺を探せばいいかの?」

「基本的にはベッタダンジョンとは反対側を中心に探してほしい」


 アルフは海に囲まれたグレース王国の一番南にある。そこの北西にあるのがベッタである。

 ベッタにはウーラノスがいるので、アルフから見て北東方向へ探すことを指示した。


「あ、そろそろ着きそうだね」

「意外と早かったの」

「アークワイバーンが頑張ってくれたおかげさ」

「とんでも御座いません。主様と行動できて光栄です」

「いい奴じゃな。・・・ん? アルフダンジョンの前に誰かおらんか?」


 ヘルマンが指差した方を向くと、そこにはガタイの良いおじさんが立っていた。


「誰だろう? どっかで見かけた気もするけど・・・」


 ガイアはどこで見たことがあるのか思い出すために、何となくおじさんを見続けていた。


「うーん・・・あ! あの人、ギルドマスターかも知れない!」

「なんじゃと!?」


 ガイアがギルドに訪れた時、見かけたことがあったのだ。少ししか見ていなかったので、思い出すのに時間がかかるのも無理はなかった。


「そんな人が、どうしてここにいるんだろう?」

「なんじゃろうか。聞いてみても良いんじゃないかのぉ」

「そうだな」


 アークワイバーンをアルフダンジョンの近くに下ろし、話しかけることにした。

 ガイアが魔物を連れていることに関して、【テイム】のスキルを使っていることにしているので問題はない。



 ガイアの姿に気がついたギルドマスターのミッドは、目が飛び出そうなほど驚いていた。

 

「連れているのは、お前の魔物なのか!?」

「そうですよ。はじめまして。ガイアといいます」

「アルフのギルマス、ミッドだ。君のことは何度か見かけたことがあったが・・・」


 ミッドはアークワイバーンを見上げて、少し萎縮していた。


「ところでミッドさんはどうしてここに?」

「アルフダンジョンの調査だ。いつの間にかダンジョンを攻略されていたが、誰の仕業か分からないから調べてる」

「ダンジョンが攻略されることはしばしばあると思いますけど、どうしてギルマス自ら出向いているんですか?」

「撃滅部隊の話は知ってるか?」

「もちろんです」

「あのメンバーの中に俺の先輩がいたんだよ」

「!?」

「先輩の仇を取ろうと思ってたのに、知らない間に攻略されてた。誰がやったのか気になるに決まっているだろう」

「・・・なるほど」


 撃滅部隊は冒険者ギルド内でもトップクラスの実力者揃い。その部隊が勝てないほどのダンジョンを攻略できる者に会いたいと思っていたのだ。


「ガイアくんはどうしてここに?」

「えっと・・・人探しです」


 ここで正直に俺の魔物達を探しているとは言えない。ミッドにとっての仇相手なのだから。


「そうか。見つかると良いな」

「ありがとうございます」


 ガイアは、ミッドに俺を言ってその場から立ち去った。



 ガイア達は、アルフダンジョンから5分ほど歩いた。


「ここまで来たらいいかな」

「そうじゃな。それにしても、まさかギルドマスターまでアルフダンジョンの調査をしているとは、驚きじゃな」

「そうだな。アルフダンジョンの調査はオリジンヴァンパイアの指示だったとか?」

「それより、あの男は自分で勝手に調べている雰囲気があったのぉ。指示だったら冒険者を使うんじゃなかろうか」

「確かに」


「・・・」


 ガイア達は話に夢中になっており、木陰からミッドが盗み聞きしていることに気がついていなかった。


「まあ、ヘルマンも調査の方を頼んだよ」

「分かっておる。必ずや師匠達を見つけるぞ! マスターはこれからどうするんじゃ?」

「王都に戻ってオリジンヴァンパイアと話してこようかと思ってる。命名もしておきたいし、ギルドのことも聞いておきたい」

「そうか」


 ガイアは『カード解放』を行った。黒い煙が発生し、中からデュラハン達が現れる。



「・・・!?」

 

 それを陰から見ていたミッドはとても驚いたが、バレないように息を潜めていた。

 


「じゃあヘルマン。冒険者に気をつけて行くんだぞ」

「もちろんじゃ。マスターもダンジョンのことは任せましたぞ」

「ああ」


 二人は握手を交わし、そこで別れることになった。

 ヘルマンはデュラハンの背に乗り、颯爽とかけて行った。ガイアもアークワイバーンに乗り王都へと旅立った。


 残ったミッドは頭の整理が追いついていなかった。

 ガイアがギルドの上層部と繋がっているかのような会話の内容。ダンジョンを任せる、ということの意味。黒の煙の中から魔物が何体も生まれたこと。どれも、今までの常識では理解できないことだったのだ。


「・・・少し調べた方が良さそうだ」

読んでいただきありがとうございます!

★★★★★をつけていただけると、とても嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ