フェイダンジョンと王都
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ガイア達が配置を決めていた頃、フェイダンジョンにミフロス、リゼ、バルザークが戻ってきたところだった。
「なかなか手応えのある奴らだったな」
「だよね。そんな奴らを手に入れられて嬉しいよ」
バルザークは疲れたと言って、そのまま自分の部屋にもなっているダンジョン最深部へと帰った。
ミフロスとリゼは水晶の部屋へと戻った。ミフロスはそこに置かれているミフロス専用の椅子に腰掛け、リゼにお茶を入れさせる。
「やっぱ、遠出は疲れるね」
「お疲れ様でした」
しばらく2人で話していると、水晶から声が聞こえてきた。
「やっほー!」
その声はガイアをこの世界に連れてきた神のヒューリだった。ヒューリはガイアだけでなくミフロスにもダンジョン管理を任せているのだ。
「久しぶりだね。どうしたの?」
「アルフダンジョンに行ったんだね…」
「そうだよ。とても楽しいところだった!」
「・・・出来れば魔物達を戻さないかい?」
ヒューリはガイアが魔物を子供のように可愛がっていることを知っていた。だから、ガイアとミフロスが争うことを危惧していたのだ。
そのことを説明したが、ミフロスがそんなことに従うはずがなかった。
「やだよ。せっかく手に入れたんだもん。いくらヒューリの願いでもそれには従えないな」
「そうだよね…。まあそうなったら仕方ないか。どっちか死んでも、そこまで影響ないし」
「僕が死ぬことはないよ」
最近ガイアが勇者グレットを倒したことを伝えた。
「え! グレットが負けたの! どうせ舐めてたんでしょ。僕は負けないから安心しなよ」
「はいはい」
そこでヒューリとの通信が途切れ、ミフロスはリゼとこれからのことを話した。今回手に入れた魔物達は管理しているダンジョンにそれぞれ配置。ポイントを稼ぎつつ、全てのダンジョン管理が出来るように勢力を拡大して行くこととなった。
「次はどのダンジョンにいたしますか?」
「そうだな…。ベッタダンジョンとかどう?」
王都ダラム。冒険者ギルド本部で新グランドマスターの就任式が行われていた。
本部内にあるホールでギルド職員が集まり、壇上に登っている新グランドマスターを眺めていた。しかし、その顔を知っているものは数少ない。ギルド本部職員の上層部が推薦した人だからだ。
「はじめまして、ギルドの皆さん。我はクイスト。本日よりグランドマスターを任命された。これからよろしく」
容姿があまりにも良すぎるため、新グランドマスターの挨拶を見ていた女性達は惚れ、男性は羨んでいた。
挨拶を終えたクイストはホールを出て、グランドマスターの部屋へと向かう。途中、無数の蝙蝠が現れそれが形を作っていく。
「流石オリジンヴァンパイア様です」
「ありがとう。今はクイストを名乗ってるから今度からはそれで呼ぶように」
「かしこまりました」
「とりあえず第一歩だ。これからもっと忙しくなるからな」
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