アルフダンジョン調査
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グリフォンのウーラノスはガイアに頼まれた後、最速でアルフダンジョンに向かった。
「また、ギルドのやつでも来たのか? そんな奴ら俺が蹴散らしてやる。・・・見えてきたな」
ウーラノスはアルフダンジョンに到着する。
「静かだな。敵はもういないのか」
中に入ると荒れていることに気がつく。ダンジョンの壁は剥がれ、床は抉られていた。タルタロス達が、何かと争ったことは一目瞭然だった。
「ボロボロだな…。それに、誰もいないなんてことあるか?」
普通はタルタロスを始め、数多くの魔物が暮らしていたアルフダンジョンだが今は誰もいなかった。それに、誰かと争った形跡はあるが死体の一つもなかった。
さらに奥へと進み、水晶の部屋に到着する。
「あちゃ…」
そこには、粉々に破壊された水晶が残されていた。
「これじゃマスターに連絡のしようがないな…」
しばらく経ち、ガイア達もアルフダンジョンに到着した。ダンジョンの入り口でウーラノスと再会をした。
ガイアはアルフダンジョンの仲間が心配であまり元気がなかった。
「・・・わざわざありがとうな。ウーラノス」
「こき使いやがって…」
「それで、中の様子は?」
「ひどい有様だよ」
ガイアとウーラノスはアルフダンジョンの中に入っていく。ヘルマンとフェニックスは念のため、見張りとして入り口に残ることにした。
ガイアはダンジョンの有様を見て絶望した。
「・・・何でだ。・・・何があった。・・・みんなはどこに」
「ひどいのはここだけじゃない。全ての部屋で争った形跡がある」
ウーラノスがガイアに話をしているが、ショックが大きすぎて聞けているのか分からない状態だった。
「それに、水晶が破壊されてる。しばらくは使えないだろうな。・・・おい、聞いてるか?」
「・・・ああ」
返事はできているが、目の焦点は合っておらず歩く速さも遅くなっている。
「ならいいけどよ…。そういえばここの管理ってタルタロスだったよな?」
「・・・そうだけど」
「今ってアルフダンジョンはマスターの管轄か?」
「・・・確認する」
ガイアはなんとか精神を保ちつつ、自分を鑑定して管理ダンジョンを確認した。
「・・・ない?」
「やっぱりか…」
「やっぱりって・・・何でか分かるのか!? ここで何があったのかも!?」
ガイアはウーラノスの肩を揺さぶり、必死に原因を聞こうとする。
「あくまで仮説だ」
「それでもいい。・・・聞かせてくれ」
ガイア達は腰を下ろし、ウーラノスが仮説を話し始める。
「タルタロス達は連れ去られたんじゃないかと思う」
「連れ去られた?」
「ああ。そもそも、ダンジョンの管理者じゃなくなるパターンは2つ。一つは管理者が殺されるパターンと、もう一つは管理者が他の誰かの配下になるパターン。今回は二つ目だと思う」
「何で殺されていないと思うんだ?」
「ダンジョンの中に全く死体がないからだ。別の場所で殺されていることも考えられなくはないが、雑魚までそうする意味がわからない」
「・・・雑魚っていうなよ」
ガイアは、ウーラノスがアルフダンジョンの魔物達を雑魚と言ったことに呆れる。
「雑魚は雑魚だからな」
「まあいい。・・・ってことはまだ生きてる可能性があるってことだよな!」
「そうなるな」
仲間達が生きてる可能性があると分かり、ガイアは少し元気を取り戻した。
「それで・・・これをやった犯人は分かるか?」
「流石に無理だ。SSRの魔物を何体も従えることができる、かなりの実力者であるのは間違いないがな」
「そうだよな…」
「犯人探しも大事だが、今はダンジョンの補強が必要だろ。他のダンジョンでも同じことが起きないともいえないからな」
「確かにそうだな。管理するダンジョンも増えたし、みんなを助け出すのにも力がいるからな」
ガイアは立ち上がり、これからやるべきをことを考える。
「まずはベッタダンジョンに行こう。ここはもう、使えないからな」
「そうだな」
ガイア達はヘルマン達と合流してベッタダンジョンに向かうことにした。
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