新新ダンジョン
入り口から2番目の部屋を、ゴーレムを使って演習場とした。ここで冒険者と魔物が戦い、終わったら反省会をする場となる。
入り口から1番近い部屋は、冒険者の控室になっており順番待ちをしてもらう。
魔物達を全員、水晶の部屋に入れることは無理なことだ。だからポイント交換で1部屋増やし、そこを魔物の控室にした。
これらの作業を一晩で終わらせて、ガイアは冒険者を待っていた。
「あれ? 人数が増えてるな」
「そのようですね」
「ま、アークデーモンなら大丈夫だろう」
「はい。お任せください」
ガイアは、【人化】したアークデーモンを残して魔物の控室に向かった。
「ようこそお越し下さいました。冒険者の皆さん」
「ホントに人がいるじゃないか。嘘じゃなかったんだな」
「だからそう言ったでしょ」
アークデーモンは、新しく増えた冒険者とハル達の仲は大して良くないことを察しながらも、説明を続ける。
「入り口から最も近い部屋が控え室となっています。監視用に何体かスモールデビルがおりますが、皆さんに危害を加えることはないのでご安心ください」
「お前が使役してるってことか」
「そのように捉えていただいて構いません。準備ができましたら奥に進んでいただき、演習場に向かってください。そこで魔物との戦闘が行われます」
「よし分かった! 俺らからやろう! なあ、お前達!」
そういって、おじさん冒険者達から演習を行うことになった。
「行ったわね」
不思議な雰囲気の人に連れられて、ベテラン冒険者達は奥に進んでいった。
「本当に殺されないのでしょうか」
「あの人たちが帰ってくるのを待とう」
しばらくしてベテラン冒険者が戻ってきた。
身体はとてもボロボロになり、怪我をしている人もいるようだ。だが反対に、彼らの表情はとても明るかった。
「いやー! タメになったな!」
「もう少しで勝てるかもって思ったんだけどな」
「この歳になっても学べることってあるんだな!」
「これ以上の成長はないと思ってたけどな」
「また明日も来るか」
「「「「そうしよう」」」」
そんな、前向きな言葉を交わしながら現れた。
「こんな場所を教えてもらって、君たちには感謝しているよ! ありがとうな!」
「……どういたしまして」
「俺たちは先に帰って、ギルドの奴らに進めとくよ。じゃあな!」
といって、先に帰っていった。
「そんなにいいところなのかしら」
「雰囲気が変わってましたね」
「俺たちも行くか」
ハル達3人は、少し緊張しながらも奥へと進んでいくのだった。
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