ケイティスとサラ2
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ケイティスとサラは朝早くから、毒系統の魔物が住む森へと出発した。その様子を見ていた2つの人影があった。
「あいつら森に行くみたいだな」
「わざわざ人目のないところへ行ってくれるなんてね」
その男達は盗賊だった。主に森を活動の中心としており、数々のものを盗んできた。街でもお尋ね者として指名手配されているが未だに捕まっていない。
「ザズ、いつも通りでいくぞ」
「わかった、ガズ」
男達もケイティスとサラに続いて、森へと向かった。
その森は一年中毒霧が漂っており、対策をしなければすぐに死んでしまう。また、魔物もポイズンスライムやポイズンスネークなどの毒系統が生息している。
「サラ、ありがとうな」
「どういたしまして」
サラは【聖域】のスキルを使用していた。このスキルは、一定エリアに入っている味方は状態異常無効になるというものだ。そのため、毒霧の中にいても毒状態になることはない。
「ここの森で一番強いのってヒュドラだよね?」
「そうだよ。いくらケイティスでも油断してると倒されちゃうかもよ」
「そうならないように気をつけるよ」
道中の魔物は難なく倒し、ついにヒュドラの元に到達した。
「ギュウオォー!」
「こいつはでかいな」
そのヒュドラは全長10メートルほどの大きさがあり9つの首が存在している。
「ケイティスが戦っている時、常に【聖域】の中に入れることは難しいわ。だから、毒が回ってきたら【聖域】に入って毒を無効化してね」
「わかった!」
「戦っている間は、影で隠れてるから」
ケイティス【身体超強化】【神速】【空歩】を使い、縦横無尽に駆け回りヒュドラに攻撃を繰り出す。ヒュドラもただ攻撃を受けるだけではなく、【猛毒液】を9つの顔から出してくる。
5分ほど戦うと毒が回り始めたので、サラの元に向かい毒を無効化する。
「やっぱり手強いね」
「ああ。でもそうじゃなきゃ特訓にならないからな」
「【ヒール】もかけておくね」
「ありがとう。じゃあもう一度行ってくるよ」
回復したケイティスは、再びヒュドラの元へ戦いに挑む。
この戦いをガズとザズはひっそりと眺めていた。
「動きが早すぎて目に見えないな」
「だな。そういえばあいつらはどうやって毒に対処してるんだろうな」
「俺たちは【毒無効】があるから問題ないけどな」
この男達はこのスキルのおかげで、この森を拠点に活動することができていたのだ。そのため、冒険者などから武器や金貨などを奪いやすく、捕まりにくいのだ。
「あいつらも【毒無効】を持っているとか?」
「何度かあの女のところに行ってるってことは、あの女が対処してるんじゃないのか?」
「じゃあ先にあいつを殺すか」
「そうしようか」
ガズ、ザズはひっそりとサラの後ろに移動して武器を構える。二人の武器はどちらも双剣だ。抜刀と同時に殺そうとするが、先にサラに気づかれる。
「誰ですか!?」
「なぜだ!」
「完全に死角だったはず」
「私は常に【危機察知】を使っています。これは私に向けられる殺気に反応するようになっています。こんなところで、何をしているのですか!」
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