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第八十五話


「私たちを殺すだと! 貴様が何故、私達を!」


「フフ、マリー王女。貴方はこの黒羽龍斗と共に人身売買を行っているイスカグラン国の貴族を探しているんでしょ?」


「なぜそれを…… まさか、お前……」


「そう、その貴族は私ですよ。いやー、最初、貴方が黒羽と一緒に行動しているとジャンから報告を受けたは焦りましたよ。貴方は表向きはイスカグラン国の第一王女だが、その裏の顔は国の汚点となる事件を秘密裏に処理を行う殺し屋だ」


 なんだって! マリー王女が殺し屋だって…… まさか、この国の第一王女だぞ。ありえるのか、そんなことが……


「ほう、私の裏の顔を知っていたか…… アメデ ・シソッコ」


 なんと、本当に殺し屋なのか…… 確かに尋常じゃない強さだが、国の跡取りがそんな危険な事をしているなんて驚いた。


 僕が驚いた顔でマリー王女を見ていると、彼女は横目でチラッと僕を見てフッと笑った。


「すまんな、黒羽。黙っていて」


「いや、そんな…… だが、驚いたよ」


 僕は率直な感想を言うと、マリー王女はまた、フッと笑った。


 なるほどね。何故、最初、僕らに人身売買をしている貴族を探してると言った時、彼女が協力してくれるのか疑問に思っていが、そう言う理由があったのか……


「どうやら仲間には言ってなかったようですね」


 アメデ ・シソッコ男爵がニヤリと笑う。


「それよりアメデ、貴様、何故、私の裏の顔を知っていた? 答えろ」


「フフ、残念ながら今はお答えするつもりはありません。それより、私が貴方に人身売買の黒幕であると白状したのは、貴方を殺してしまえばいいと思ったからですよ」


「フン、お前にそれができるかな?」


 アメデの言葉をマリー王女は鼻で笑う。


「もちろん、私では貴方には敵いません。貴方たちは殺すのはジャンとその部下です」


 アメデがそう言うとその後ろから切れ長の目をした長髪の男がスゥッと音もなく現れる。


「あ! あのおじさん。私を殺そうとした人だ!」


 姫野さんが突然、長髪の男を指差した。なるほど、あれが噂のジャンか…… 確かにあの雰囲気、只者じゃないな


 ジャンがアメデの横に並ぶとニヤリと笑いながら姫野さんを見る。


「姫野遥か、よくぞここまで来たな。待っていたぞ。それにマリー王女も。これで私が仕留められなかった人物が揃ったようだ。さあ、決着をつけよう」


「なるほどな。本当にジャンと仲間とは…… という言う事は、以前、私を殺そうとしていたのは黒幕は…… お前か」


 マリー王女がアメデを指を指しながら言うとアメデはわざとらしい驚き方をして答えた。


「おお、さすがは王女。察しがいい、その通り私は貴方を殺すようジャンに殺しの依頼をしたのは私です」


「ほう、私の正体を知り、なおかつ殺そうとするとは…… まさか、貴様……」


「ふふ、マリー王女。おしゃべりはもう終わりにしましょう。真実を知りたかったら私達に勝つ事ですね」


「フン。望むところだ。行くぞ!ルイ!」


「はい!」


 マリー王女が斧を構えると水口さんも剣を抜いて構えた。


「あらあら、随分と気が早い王女だ。それじゃあ楽しみがあっという間に終わってしまう」


「何を今更、そう、あっという間に終わらせてやる!」


「いやいや、こんな楽しい余興、簡単に終わらせたら勿体ない。ですので少しゲームをしましょう。貴方たちがこの屋敷から私を見つけ出しそして倒せるかのね」


「見つけ出すだと! 目の前にいるお前を倒せばそれで終わりだ!」


 マリー王女がアメデに向かって走り出した。だがその時、突如、姫野さんがマリー王女にタックルをした。


「マリーさん! 危ない!」


 姫野さんがマリー王女にタックルをしたその上をボーリングの玉ほどの火の玉が通過した。


 これは! レイジングバレッドだ。僕は魔法が飛んできた方をみた。すると、全身、紫色した魔法服をきた妖艶な雰囲気の女性が立っていた。


「誰だ!」


 僕が叫ぶと女性はサァと消えていなくなった。


「フフ、さあ、お楽しみはこれからです。皆さんにはそれぞれジャンの部下たちと戦ってもらいますよ」


 アメデがそう言いながらパチンと指を鳴らした。その瞬間、僕の床が突如、バタンと音を立て抜けた。


 突然の事で僕は対処しきれず、そのまま下へと落ちていく。そして落ちていく時、姫野さんとマリー王女、エリノルと水口さんが二人ずつ違う穴に落ちていくのが見えた。


「み、みんな!」


 僕は叫んだが、どうにもならずそのままに下へ落下していった。

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