000_プロローグ
眼が覚める。
そこは宇宙と呼ぶのが相応しい空間だった。
頭上には大きな光が1つ輝いている。
周りには白い人影が7つ、黒い人影が4つ。
自分の手や体を見ようと視線を動かす。
俺の手や体は白くぼんやりとしている。
どうやら俺も同じく白い人影状態になっているようだ。
どうしてこんなところにいるんだろうかと考えていると、頭上の光が輝く。
輝きが収まると、まるで昔の事を思い出すかのようにこれからの事がふと頭に浮かんだ。
あぁーそうか、俺は死んだのか
どうやら俺は死んで、生まれ変わるらしい、剣と魔法、モンスターが存在する異世界に。
よくある設定だな
よくある設定ならば、ここで絵に描いたような美少女神様が現れて、死んだ事をバカにされた後、しょうがないから色々特典を上げますとなりそうだが、この頭上にいる神様(光)は喋る気はないらしい。
美少女はともかくとして、特典はないわけではない。
異世界に住む人よりも優れた力を手にしている。
色々と考えようとするが、強烈な眠気に襲われる。
眠気に抗おうとするが、すぐに諦める。
きっと次に眼が覚めたら色々分かるだろう。
そう思い、この白い人影状態で瞼があるか分からないが目を閉じる動作をしてみた。