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Ep.87 落下~激闘Ⅰ~

古い藁葺きの家屋である

↓青年は藤吉浪を案内し

↓茶を沸かし

それをもてなす

↓さあ…

「どうぞ…これが精一杯のおもてなしですが」

↓すっ

差し出されたお茶…

↓美しい陶器だった…

 その中に湛えられた茶も…いい具合に濁り…

 ↓そして程よく緑に映えていた…

茶の香りがする…

↑「??」

↓藤吉浪は故に訝った…

余りにもいいお茶のもてなしである

↓これがこんな田舎に…

しかし

↓青年は懇願するように

藤吉浪に茶を薦める…

↑増々怪しい…

↓藤吉浪はなぜだか

まるっきり飲む気を失っていた…

↓テメエ…

「こんなにいい茶をもてなしやがって…」

↓どういうことだ!

「怪しいんだよ…似合わねえ!」

↑いえいえ!

↓青年が捲し立てていく

「俺の母が茶の産地が故郷なんです!だから…昔っから茶に関しては舌が肥えてましてね?」

↑……

↓へえ?

「でも飲みたくねえ!喉が渇いてないんだよ」

↑いいから…

↓…いいから

「飲めよ!!!」

バシャッ!

↑青年は豹変して

↓茶を藤吉浪へ向けてひっくり返す…

↑すっ…

↓藤吉浪は素早く交わす…

「妖魔か?」

↑ジロッ

妖魔?は藤吉浪を鋭く睨みつけている……

↑なあ!妖魔だろテメエ…←藤吉浪

↓だったらなあ…

「テメエの大ボスは一体どこなんだ!」

↓→すうっ…→拳

「教えてくれよ…妖魔よお!!!」

↓どごおおおおっ!!!

「うがあああああっ!!」

↑妖魔は大きくのけぞって…

↓留まることができずに

後ろの壁へと叩きつけられた!!

藤吉浪は今度こそ

手加減なしの一撃をカマシテいたのである…

↓うぐああああああああ…

妖魔は青年の姿から変態していく…

↓大きく開かれた口が増々大きく開かれる

↓つまり

口もとが裂け→それはだんだんと深く裂けていき

↓ベリベリベリベリベリ←異様な音を立てながら

その裂け目はとうとう顎のラインを越して

↓ベリベリベリベリベリ…←首筋…

胸のあたりまで広がる

↓そして

胸のあたりまで開いた口までも

↓鋭い牙がびっしりと生えている

そして…

↓青年の頭蓋骨のうち上半分は完全に向こう側へと反り返ってしまい

もはやヘルメットのようなもぬけの殻…

↓内部からはびっしりと血液や粘膜や神経が並んでいて気色悪い

青年の脳みそは丸出しになって

↓顔面はもはや脳みそに生えた各パーツだ

↓→つまり前頭葉に眼球が付いた状態で

その丸い剥き出しの眼球で

↓じろりと…

藤吉浪を一瞥している…


「……」

↓テメエ…妖魔か…それとも

「テメエは俺なのか!!!」

↓藤吉浪は妖魔の脳髄の顔面を狙って拳を振りかぶった

ヒュン…

↑空を切る音…

↓やはり…

これは俺自身の幻覚なのか……?

目の前には誰もいなかった

↓拳が…濡れた感触でべとついた…

↓ぱっ…

視線を拳へと移すと…

拳は砕けた脳髄や眼球でほとんど汚れていた…

↓汚ねえな…まったく…

↓びゅっ…

↑藤吉浪は汚れた素手を上下に振ってはドロドロとした粘着物を振り落としにかかる…が!

落ちない!

いくら強く振りかぶっても

無駄だった…


うひゃひゃひゃ~~!!!

↓不快なダミ声が突然発せられた!

手に貼り付いた粘着物は喋っていた!

どろりとしたベトつきが噛み付いた!

↓細かな鋭い牙だけが拳を裂き

↓→それ以外は粘着物のままである…

血液が流れ出す瞬間に蒸発して消える…

↓藤吉浪の精神クリスタルはまだ健在だ

↓それでも

しつこく離れない粘着物と牙のの妖魔…

↓ガチッガチガチッ…

「うあっ」←藤吉浪

↑更に深く深く目指して…

牙は拳の内面を突き破り…粘着物が傷口から侵入している…

↓妖魔は藤吉浪の肉体の内部を目指して突き進む…

ぐちゅぐちゅぐちゅ…→「うあああっ!」←藤吉浪

↓拳からその肉体の内側を肉骨神経を断ちながら…

腕…そして…内臓の宝庫胸部から腹部の横断を目指す

くっ…やられっぱなしじゃねえか…このままじゃ…

↓ぐちゅぐちゅぐちゅちゅちゅ…

内臓がかき回されちまうぜ……

↑ぐうんぐうん…

眩暈…

↓い…いかんな…

「……」←藤吉浪

藤吉浪は立ち尽くしたまま…

意識の境界線で右往左往している…

もう内臓は既に細切れにされてもはやカタチをなさない…

↓みちみちみちみちぃーーーーーー!!!

更には…

↓上半身を上へ上へと遡り…

首を過ぎて…

顔面に侵入している……

「!!」

……


無音の世界…

↓藤吉浪は透明になって…

立ち尽くし…

↓白目を向いた直前までの自分自身を

↑ぼんやりと眺めている…

「あれは…」

「俺の頭蓋骨の中身…」

「脳髄や顔面の肉や眼球を…」

「砕かれているのだろうか…?」

↑まるで痛みは感じないが…

↓何故なら俺はもう

↓以前の体をもう抜けてしまい…

眺めていることが出来るのだから…

「それにしても…」

↓なんだというんだ…

↓俺の中身はもうズタズタじゃねえか…

「…よく立っていられるなあ…」

↓俺は…

↓俺の体躯はすべてが抜け殻で…

↓中身は最早蕩けちまったんだ…

↓それでもどうして…

「立ち続けているというのか…??」

↓……?……??

「!」

そうか!

俺は…俺は…何度死んでも最後の最後には……


透明…

何もない世界……

とうとうすべては破壊し尽くされ…

消滅してしまったのか…

無音で…何もない世界……

このまま…止まってしまったら…

俺はもう戻らないということだ…

↑ズーーーーーーンンン…

ああ…鉛が蒸発して…空気に溶け出したというのか…?

↓俺はそれを吸ってしまって…

俺は闇へと転落を始めるのだろうか……???


ずん…ずん……ずん…………う…う…

             ↓   う

             ↓    あ

             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

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             ↓    あ

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             ↓    あ

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             ↓   あ

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             ↓   あ

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             ↓    あ

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             ↓    あ

             ↓   あ

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             ↓    あ

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             ↓    あ

             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

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             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓    あ

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             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

             ↓    あ

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             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓    あ

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             ↓    あ

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             ↓   あ

             ↓    あ

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             ↓    あ

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             ↓    あ

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             ↓    あ

             ↓    あ

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             ↓   あ

             ↓    あ

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             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓   あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

             ↓    あ

             ↓   あ

  「藤吉浪!」     ↓    あ

             ↓    あ

             ↓     あ

             ↓    あ

             ↓    あ

              ガコン!!

          ↑   

         「……」

       あの声……

     懐かしい……

  あのオンナの……

「声!」

 ↓

 !

 ↓

……そうか…いつも…こうやって…ふっかつしていたんだな……え…い…え…ん…の…らっ…かの…は…て…………なにかに……お…れ…は……よ…び…と……め…ら…れ…て……お…れ…は……こ…こ……か…ら……は…い…あ…が…っ……て……い…く…ん……だ!

                ↓

              「……」

            ふぅっ…↓

              透明な

      体は

         軈て

             藤吉浪の

   意識へと     乗り移って   

  藤吉浪は   再び     生まれ

  変わる      透明な    意識から 




すうっ

あっ…俺が…俺がいる…俺の隣りには…美しい…美しいオンナが…

「加奈子!」

ZAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAANNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNN!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

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