清香登場!
清一は自室を出、居間を通り過ぎ風呂へ向かう。
(洗濯機の上にでも置いておけばいいか)
浴室の隣にある脱衣室にドンと居座る洗濯機を頭の中で描いてトビラを開けた。
「せんたく――えっ!?」
「キャ―――――」
そこには……一糸纏わぬジュヌヴィエーヴの姿があった。
「――ゴ、ゴメン」
慌ててシャツを投げ入れトビラを閉めた。
(アイツ、女だったのか)
心臓の鼓動が高鳴り続ける。
ドドドドドド
足音が接近して来る。
「この足音――やべぇ、姉貴だ」
(やばい、逃げるか)
「清一! アンタ、何やってんの!」
姉が眉間にしわを寄せて仁王立ちで行く手を阻む。
世の中では美人と言われる顔が吊り上がった目で台無しになっていた。
「遅かった」
「なーにが遅かったよ。女性の声が聞こえたからアンタにやっと甲斐性ついたかと思って部屋に籠って出るの我慢していたのに!」
「覗きなんかしやがって。サカりのついた犬じゃあるまいに! 恥だと思わないの! 私が恥ずかしいよ!」
後ろで結んだ長い髪が動くたびに振り子のように左右に揺れる。
姉の放つ迫力に押されっぱなしの清一が反論を試みる。
「ちょっと待ってくれよ! 俺の話も聞いてくれ」
「覗き魔の話を?」
「それは誤解だって! アイツがお茶をこぼしたからTシャツを持ってきたんだよ」
「アイツ? お前さ、家に招いた女性に対してアイツは無いんじゃない!」
「何でそうなるんだよ!」
「当たり前でしょうが! 何言ってんの!」
「とりあえず、事情を説明してくれない」
「……はい」
居間
居間に連れて来られ、尋問口調の姉の前に座らされる二人。
「それで、何でそうなってるの? それにその子、人間じゃないよね? 何があったの」
姉は流石陰陽師だけあり、ジュヌヴィエーヴの正体にうすうす感づいたようでそのように聞いてきた。
「これには深い訳がありまして……」
「どういう訳? 言ってみなよ、聞くから」




