表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファウスト〜始まりの王の幻視〜ギルガメッシュ  作者: 語り部ファウスト


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/11

第十一幕:永遠の友情

王から自分を殺せと命じられたエンキドゥ。

彼は、剣を持ちーーそしてーー

やあ、君。ここから始まるのは、古い時代の終わりと新たな物語の始まりだ。王が終わりを認める事で、長すぎた物語は閉じられる。


第十幕では、悪王ギルガメッシュは、作られた者エンキドゥによって敗れた。彼は剣での死を望み、

エンキドゥに自分を殺すように命じた。


冒涜の神殿の前で王はしゃがみ込む。

目の前にいるのは、剣を持った若い男だ。二人とも同じ顔をしていた。

一人は微笑む。

一人は--わからない。

どういう顔をすればいいか、

剣を振り上げた。

そこまでは良かった。

エンキドゥはわからなかった。


「...悪王よ。ここで、お前の、物語は、終わりを--」

彼は剣を振り下ろせない。

だって、彼はこの先を物語にはしてなかった。

振り下ろすのが正解だったろう。

ギルガメッシュ王を苦しませたくなければ。

彼は舞台からおり、壊れた魂は別の者に宿る。

それでいいじゃないか。

エンキドゥが、まるで刺されたかのような表情をする。

ああ、彼はギルガメッシュ王に共感している。

それでも、彼は剣を持つ手に力を込めた。

ためらっては、いけないと思ったんだ。


「エンキドゥ!おやめ!」と悲鳴のような声が彼らのもとに届く。

人間シャムハトが、彼女の身体を魅惑的に揺らしながら近づいてくる。

「こんな事しなくていいんだよ!こんなの!ああ、悪の呪いよ!なんなの!?」と彼女は半ば発狂しながら、エンキドゥの肩を叩く。

「悪王を終わらせるために--」と、

愛する女との再会を喜ぶ前に、

彼は狼狽えた。

「これは君のためでもあった--」

「誰も頼んじゃいないよ!」と彼女は叫ぶ。

「誰もアンタに王を殺せなんて、言ってない!」と彼女は彼の背中に頬を寄せた。

「剣を捨てるのよ--アタシのエンキドゥ」


エンキドゥは剣を捨て、地面にしゃがみ込む。

それから、大きな声で泣きじゃくった。


ギルガメッシュは、キョトンとした顔になる。


周りの民もしばらくは黙ったが、

お腹が空いできたので、それぞれの自宅へと戻る。


彼らは取り残された。

「シャムハト。申せ。彼は何者か?」

ギルガメッシュ王は立ち上がり、重々しく彼女にたずねた。

もう、殺すことも殺されることも考えてなかった。

「彼は何者なんだ?」と繰り返した。

「王よ。彼は人とケモノでした。

わたくしが、彼のケモノの衣を剥ぎました」とシャムハトがひざまづく。


「なるほど。我が願いを果たしていたか。大義である。」とギルガメッシュは呟く。

「エンキドゥ。我の負けだ。

これはくつがえさない。勝利はお前のものだ。名に載せよ。」

ギルガメッシュは微笑む。

彼には離れてほしくなかった。

彼がそばにいてくれたら、

もっと大きな事がやれると考えてた。

それが破滅につながろうとも。


エンキドゥは、ギルガメッシュを見る。

「王よ。ボクは貴方を殺せなかった。倒したなんて、恥ずかしくて言えない」と彼は応えた。

ギルガメッシュ王は、顎を撫でる。

そうして、彼に言葉を授けた。

「ならば、エンキドゥ。我が友を名乗れ。君が誰かに名乗るたび、オレは誇らしい気分になれる」


こうして、

物語は一旦幕を閉じるんだ。


--始まりの王としての物語としては。


--だが、語りはまだ終わらない。

こうして、物語は友情を歌うのであった!

だが、天使たち。物語は終わってはいない。


次のシリーズの時!

また語らせてもらおう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ