表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/31

Episode1-3



私の知っているあの人は軍人ではなく、1人の殿方しか分からないわ。あの人は仕事を家に持ち込まない人だったもの。

そう、祖母は微笑みながらお茶を啜った。

 侑人はまさか祖母にしっかりと惚れぎられるとは思わず微妙な顔をしてしまう。今の所、祖父の顔がよかったことと、士官、幹部であったことは分かったが、ひとつ引っかかったのは祖母の言い方だと祖父は別に祖母のことを愛していたのかがわからなかった。祖母のひと目惚れにより進められたお見合いと、出会った時代が悪かったと聞いていたら思った。二人の出会ったときにはすでに満州事変や日中戦争が始めっていたし、結婚は1943年の11月であるため太平洋戦争が始まり学徒出陣も始まっている。

 侑人は携帯で年表を調べながら祖母の話を聞いていたが、流石に時代がひどすぎるとしか思えなかった。逆になぜ祖父はこのような時代に軍人の道を目指したのだろうか、いや、軍の道へ進まなくても赤紙が来たであろう。

 しかし、孫の侑人からしたら戦争なんて行ってほしくなかったと、話を聞いてて思ったし父和人の気持ちもわかるような気がした。でも、祖母は自分の自衛隊幹部への道を否定することなく制定してくれている。祖母は軍人であった祖父に惚れて好きなのであろうと感じた。

「ばぁちゃん。羽鳥文彦のことをよく知っている人達って知ってる?もっと軍人としてのじいちゃんのことをよく知りたいんだ」

祖母は分かったわといい、戦友会のことを教えて貰えた。

そしてもう1つ、文彦の幼なじみの存在も、アポイントも取ってもらえることになりワクワク感が止まらなくなった。

まずはこの人に会いに行ったらいいわとタンスの中から1枚のハガキを見せて貰った。

「この人はあの人の生まれた時からの幼なじみよ。あの人が亡くなる時までずっと親交があったのだから私以上にあの人のことを知っているわ」

貰ったハガキの中から1枚見せてもらったハガキは年賀状らしく子や孫に囲まれた写真がプリントされているもので名は高見義顕

元愛知県警本部長を務め現在では定年退職し、今は夫婦ともに長男たちの家で孫に囲まれて幸せに暮らしているらしい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ