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私を寝取ってください!! ~衝撃の一言から始まるほのぼのラブコメ(?)~  作者: コケのこけし(またの名を偉大なる点P)
三谷君視点
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三谷視点 2

さて、三谷君視点後半となっております。

今回は少しというかかなり長くなっています。

こんな駄文ですがせめて少しでもあなたの娯楽となりますように…。

あ、あと今回で三谷君視点は完結する予定です。


※お酒の一気飲み、無理やり飲ませるのダメ、ゼッタイ

夜、俺は賢人に秋吉あききちに呼び出されていた。

ここでひとつ、このあききちは実際に福井県にある棒焼き鳥チェーン店とは違う存在なので注意してほしい。このあききちはあくまでの居酒屋でありチェーン店であるものの焼き鳥屋ではない。

以上注意書き終わり。

さて、唐突にこんなことが思い浮かんだかは分からないが話を戻すとする。

呼び出された店の前で少し待っていると賢人がこっちに向かってくるのが見えた。

「勇人、少し待ったか?」

「いや、全然だ」

「なら良かった、とりあえず店の中に入るか」

店の中に入ると土曜日にも関わらずそこまでお客の数は多くなく、ガラガラとは言わないまでものの空いていた。

「いらっしゃいませー!お好きな席どうぞー!」

店員の元気の良い掛け声を聞き、一番端のテーブル席に座る。

「さーて、今日は飲むぞー!」

「ところで賢人、どうして今日は誘ってくれたんだ?」

「うん?あぁ気分だよ。とにかくだれかと飲みたい気分だったんだよ」

「ふーん、まぁいいか。あ、店員さーん」

理由はとりあえずいいとして飲むとするか。

とりあえず店員に生ビール2つと枝豆を注文する。

「それにしても今日はほんとに賢人のおごりでいいのか?」

「ああ、大丈夫だ!どんどん飲んでくれ」

おっと注文した枝豆とビールが届いた。

やはり空いているからなのか注文してから届くまでが早い。

「それじゃぁ」

「「かんぱーい」」

乾杯をしてお互いにビールを飲む。

「ふー、ほらほら飲め飲め」

「飲んでるよ」

賢人に強く勧められたこともあり、次々にグラスが空いていきおつまみも進んでいく。

そうして飲み始めて一時間ぐらいたった頃だろうか。

ベロンベロンになっていた。

うまく思考が回らない。

「勇人、そういえば今日はだれとでかけてたんだ?」

賢人がなにか聞いてきてる。たしかお昼は

「しぇんぱいと買い物にいってた」

「どこに?」

「駅前のデパートにいってた」

「なにか買ったのか?」

「しぇんぱいへのプレジェント、買った」

「そうか、そうか。それでなにを買ったんだ?」

笑顔を浮かべながら賢人が聞いてくる。

「ネックレス」

「ほーん、それでいつ渡すつもりなんだ?」

「しぇんぱいが誕生日の日にわたすつもりー」

なにか喋ってはいけないことを話している気もするがまぁだいじょうぶだろ。相手は賢人だし。

「そうか、そうか。わかった今日はありがとな。ほら水だ」

目の前に水が入ったコップを渡される。

そのコップの中の水を一気に飲みほす。

「よし立てるか?今日はこのあたりで帰るぞ」

「わかぁったー」

重い腰を上げレジに向かい、店の外にでる。

賢人は中で会計をしているようだった。

「よし、今日はたしか電車だったよな?だったらタクシーよんだから少し待ってろ」

そう言われたあと数分ほど店のそとのベンチに座っているとタクシーがきた。

タクシーに乗った瞬間とてつもない眠気に襲われ目を瞑ってしまった。


外から雀の声が聞こえる。

体が痛い…。体を起こし周囲を観察する。

どうやら玄関で寝ていたらしい。だんだんと意識がはっきりとしてきて昨日の記憶が蘇ってきた。たしか昨日は、賢人と飲みにいって、ベロンベロンになったあたりから記憶がない。

うーん、思い出せない。そしてはっきりと意識が戻ったとき、とてつもない吐き気に襲われた。

すぐにトイレに向かう。間違いない。二日酔いだ。だるい…。大学行きなくないな…。

ひとまず出すものを出し終わりキッチンに向かい二日酔いの薬と水を飲む。

落ち着いたときとあることに気付いた。体が異常に熱い。体温計で測ってみると体温計は37.8という数字を表示していた。

もしかして、昨日帰ってからずっと玄関で寝ていたのか…?

北陸の10月の夜を舐めてはいけない。

夜になると一気に気温がさがり布団が欲しくなる温度となる。

そんな中酒をのんだ状態で一晩過ごしたのだ。風邪を引いてもおかしくはない。

これは、今日は動けないな…。

賢人に連絡を入れ休むことと、大学が終わったあとでもいいのでこれを買ってきてくれとリストとともにメッセージを送る。

メッセージを送りベッドへと向かう。

横になった瞬間眠気に襲われ再び眠りについてしまった。

耳元でなにか振動している。うるさいな…。

震えているなにかを手に取りそれを見る。

どうやらスマホに着信があるらしい。

だれかと思い見ると賢人だった。

「もしもし、どうした?」

「おはようさん、いま寝起きか?」

「そうだけど」

「だったらすぐに顔を洗って玄関にいきな。それじゃ」

「ちょ、おい」

そういって電話は切れてしまった。

いったいどういうことなんだよ…。

ひとまず玄関に向かい、覗き穴を見る。

そこにはレジ袋をもった先輩の姿があった。


いそいで洗面台に向かい顔をあらい歯を磨く。寝癖を直している時間は…、ギリないな。

一連の動作が終わりすぐに玄関に戻る。

ふーう。

一呼吸おいて玄関の扉を開け先輩を玄関の中に入れる。

「先輩、どうしたんですか?」

「こんにちは、三谷くん具合大丈夫ですか?」

「大丈夫ですって、どうして具合悪いこと知ってるんですか!?」

「あ、山崎君から事情を聞きまして。それで山崎君がどうしても行けないということで代わりに来ました」

笑顔でそう答える。賢人、お前なにやってんだ…。そしてありがとう...!俺は心の中で涙を流しながらガッツポーズを作る。

「そんな、わざわざありがとうございます…!」

「いえ、全然大丈夫ですよ」

そんな先輩の姿はいつも大学でみるよりも若干おしゃれな気がした。

「先輩、もしかしてこのあと予定があったりするんじゃないですか…?」

「え、どうしてそんな風に思ったんですか?」

先輩が少し驚く。

「いえ、少しいつもよりもおしゃれだなと思ったんで」

先輩の顔が若干赤くなったように見える。

「じ、じつはこのあと予定がありまして…。そのついでにと思い…」

「あ、あー、そうなんですか」

やっぱりそうだろうな…。

映画、その、カレシさんとやらと行くのだろうか…。

聞こうにも聞けない…。

その時だった。

「ぐぅ~」

俺の腹の音が大きな鳴き声をだした。

そういえば、今日は朝からなにも食べていないんだった…。

数秒の間沈黙が生まれる。

「もしよければなにか作りましょうか?」

「え、いや申し訳ないですしこのあと予定もあるんだったらそっちの方を優先してください」

「いや、まだ時間はあるので大丈夫ですよ」

そういって若干無理やり部屋の中に入ってくる。

「わ、わかりました先輩。ならちょっと待っててください!部屋の中片付けてくるんで!」

「わかりました、終わるまでここで待っていますね」

にこやかな顔を浮かべこちらを見てくる。

玄関で先輩をまたせてダッシュで部屋にもどる。

そして先輩に見られたりしたらまずいものをまとめてタンスの中に押し込む。

ほかには、よしなにもないな。

「どうぞ先輩、上がってください」

「わかりましたー」

玄関から先輩の声が聞こえ、部屋にあがる音が聞こえる。

「ここが三谷くんの部屋ですか…」

周りを興味深そうに見渡す。

隠すべきものは隠したはず…。

「ひとまず体温測ってみましょうか」

「そうですね、いま測ります」

戸棚の上においてあった体温計を手に取り脇に差し込む。

「じゃあ私は待ってる間に冷蔵庫の中にポカリとか入れとくので休んでてください」

そういって台所へ行ってしまった。

うーん、冷蔵庫の中へんなもの入ってなかったよな…。

そんな心配をしていると体温計の音が響いた。

その音を聞きつけたのか台所から先輩が戻ってきた。

「体温計貸してください」

そう言われ素直に先輩に体温計を渡す。

「この体温ならシャワー浴びてきても大丈夫そうですね」

そう言いながら体温計を返してくる。

体温計は36.9という数字を表示している。

「わかりました。じゃあシャワー浴びてきますね」

「了解です!その間になにか作っときますね」

そう言われ俺はバスルームに向かった。

服を脱いでいるときに気付いたがすごい量の汗をかいたあとがあった。

もしかして、臭かった!?だから先輩シャワーを勧めてきたのか…。

入念に洗おう。

25分ぐらい体をしっかりと洗いシャワールームからでるとそこには先輩お手製のおかゆと顔を真っ赤にしながらちょこんと正座をしている先輩がいた。

「先輩、ありがとうございます。先輩?あれ、先輩」

「は、はひ。よかったですそれじゃあわたしはそろそろ行きますね」

俺に気づくと早口で挨拶をし、玄関に向かう。

「今日はありがとうございました。そういえば、用事っていったいなんだったんですか?」「あ、このあと友達と映画を見に行く予定でして」

「え、でもここから映画館ってかなりの距離というか真反対の方向じゃなかったですか…?」

それを聞いた先輩はすでに赤かった顔をさらに赤くさせ

「このあとは安静にしててくださいね!それじゃ!」

そういい早足で帰ってしまった。

先輩が車に乗っていくのを確認し、部屋の中に戻る。先輩が作ってくれたおかゆを食べながらスマホで映画館の上映スケジュールを見る。

やっぱりだ。ショッピングモールに併設されている映画館は今改装工事中でそもそも営業えおしていないし駅前の映画館はこの時間から先は先輩の趣味にあう映画は一切やっていない。それにもしカレシといくとしても、デートで映画に行くのに自分の趣味基準で映画を選ぶバカな男はいない。

それにいままでの反応や買い物のときの斉藤さんの反応からして先輩にカレシはいない、と思う。

たしかな確証はもてないが、かなりの高い確率でいないであろう。

先輩がつくったおかゆを食べ終え、ベッドに寝転がりながら再び考える。

いないとしたらなんであんな告白をしたんだろうか…。

そんなことを考え悩んでいたらウトウトしてしまい寝てしまった。


次の日、朝の11時に目が覚めた。今日の講義は午後からしかとっていなかったはずだから大丈夫だろ。

シャワーを浴び、軽い朝食兼昼食を食べ大学に向かう。

とりあえず大学で賢人と合流し講義へと向かう。

しかし、講義直前になり一報が入った。

「勇人、今日の講義なんかなくなったぞ…。」

「え…?なんで?」

「なんか教授、お昼食べた弁当があたってさっき運ばれたらしい」

突然講義がなくなってしまい、しかも今日はこの講義しか入れていなかったので暇ができてしまい行く宛もなくなってしまったので部室に行くことにした。

そこには同じく暇していた小谷先輩がいた。

「おお~2人ともどうした?」

「じつはカクカクシカジカで」

「そうだったのか」

「小谷先輩はどうしたんですか?」

賢人が聞く。

「じつはな、私のところも同じで弁当があたったらしい…」

「まじですかいな…」

雑談をしばらくしていると賢人が

「飲み物買いに行きたいから自販機行ってくるわ」

といい部室から出ていった。

賢人が部屋からでていくのと同時に小谷先輩が

「智咲のことで少し話したいんだけど」

少し真面目な話がはじまった。

「はい、わかりました」

「この間、智咲が君に少し変な告白をしたんだと思うけどってその顔、もうすでに察してるね。智咲には彼氏はいない。フリーだよ。この私が保証する。でもいまのうちだよ。

あの子がフリーなのは。智咲はこの先有望な会社の社長令嬢。多方じから引く手あまた。

すでにいくつか縁談が入っているらしいけど、いまはまだ学生ということで父親が断っているらしいけど今後はどうなるかはわからない。ほしいのならいまのうちだよ」

「そんなほしいだなんて…。先輩の気持ちも大切ですし」

「智咲は君にぞっこんだよ。それはもう。それに君も惚れているんだろ?智咲に。ならいいじゃないか。好きな女を自分のものだけにする。最高だろ?

それに親友には幸せになってほしいんだ。二年君のことをみてきたけどさすが智咲が惚れるだけある。君には幸せにできる素質を持っている」

「そんな風に言われてでもですね…」

「君は智咲を自分のものにしたくないのか?」

「いや、したいです」

「だろ?じゃあどうすべきかわかるよね?」

少し笑顔を浮かべながら俺の方を見てくる。

「はい、わかってます」

「ならよかった。彼女をがっかりさせないでね」

会話が終わりお互い数分黙っていると賢人が帰ってきてきた。

よかった賢人が帰ってきてくれたおかげで少し空気が緩和され再び雑談を始めた。

雑談しながらも、一つ自分の中で決意した。


翌日、午前の講義おわり部室へと向かう。

部室の中にはこんどの活動をする場所である神社へ下見に行く準備をしていた1年生2人がいた。

「すまん、遅くなった。待ったか?」

「いえ、全然大丈夫です。それと今日は車をだしていただきありがとうございます」

鈴木がそうお礼をしてきたあと

「そいえば急でしたよね。突然下見先まで送ってくれるって。どうしたんですか?」

「うん?あーいや、三国の方に少し用事があってな。そのときついでに送っていってやろうとおもってな」

「まぁ、そういうことにしときます」

そう中本が返事をすると2人とも準備が終わり、部室をでて駐車場に向かい俺の車に乗り目的地である神社に向かった。

数十分車を走らせると目的の神社についた。

後輩2人を神社で下ろすと俺は車をもう少し走らせ東尋坊タワーに向かい、夕方になるのを待った。後輩2人はどうやら三国の街を散策しているらしい。

まぁ、いいデートにはなっているだろう。2人はそう思っていないだろうけど。

さて夕方になり確認すべきことを確認し週末の天気を確認する。

よし、活動のあとこの場所で決行しよう。


木曜日、講義と昼食を終え賢人とともに部室へと行くとそこにはしばらく顔をだせていなかった四年生の四条先輩と牧田先輩がいた。

「おぉーふたりとも久しぶりだな。俺らが居ない間大丈夫だったか?」

「四条先輩おひさしぶりです。2人が居ない間なにもおこらず平和でしたよ」

「ほらー私がいった通りだろ。お前は心配しすぎなんだよ」

「牧田先輩もおひさしぶりです。それはそうと、今日はどうしたんですか?」

「あぁ、今日はな土曜日のことできた」

「そうでしたか、まだ一年の2人が来ていないので話あうにはまだ早いかと思いますが…」

「それもそうだな。結衣、俺コンビニ行くけどなにか欲しい物あるか?」

「んー、めんどくさいから一緒に行くは。ということコンビニ行ってくるわ」

そういい四条先輩と牧田先輩は部室をあとにし、俺は賢人と二人きりになった。

賢人はスマホをいじっていた。どうやらなにかソシャゲをしてるらしい。

「そういえば勇人、小谷先輩から聞いたぞ。返事するしいな」

思わず飲んでいたお茶を吹き出しそうになる。

「いや、なんでお前知ってるんだよ」

「いやーお前さんもそろそろ気づいているだろ?」

「まぁ、そうだろうとは思っていたよ。お前と小谷先輩がグルなこと。後半ほとんど隠す気なかっただろ」

「まぁな。というか俺と小谷先輩だけじゃないぞ。牧田先輩と1年生のしっかりしてる方にあ、あと買い物言ったとき斉藤さんって人いただろ?あの人もグルだ」

空いた口がふさがらない。

「どうしてこんなことしようと思ったんだよ?」

「いやな、俺も小谷先輩も最初はお前ら両思いだったからいずれ自然とくっつくだろと思って静かに見守ってるつもりだったんだよ。でもな、半年だぞ。半年たってもなにも進展がなかったじゃないか。こんなんじゃいつまでたってものなにも進まないと思って行動に移ったわけだ」

「たしかに、半年なにも進展しなかったがさすがに本人になにも知らせずに進めるのはどうかと思うぞ。それに後輩や先輩達になんでバラしたんだよ」

「いや、お前に計画はなしたらチキってなにもしなくなるだろ。それに2人とも俺らが計画を話す前から察してたぞ」

急に恥ずかしくなる。そんなわかりやすかっただろうか…。てっきり賢人以外は知らないものだと思っていたが…。それにたしかにチキってしまう…。

「だとしたらあの告白もお前らがなにか仕組んだのか?」

「いや、小谷先輩がそれとなく岡里先輩をそそのかして告白させようとはした。でも告白の仕方は任せたからあれはほんとに事故だ」

そういいながら少し笑う。

「いやー、俺らもびっくりしたからな。お前からどういう告白をされたか聞き出したとき、こっそり小谷先輩に通話をつなげてたんだが先輩も固まってたと思うぞ」

「おい、あのとき通話つなげてたのかよ!てかあのときってたしか飲み会のときの動画の下りが出てきたけどもしかして…」

「ああ、あの動画小谷先輩も知ってるぞ」

ああああああ。恥ずかしくて死にそうだ。というか死にたい。

「まぁとにもかくにもだ。道は整えてやったからあとは自分で走ろよな」

そういい再びスマホをいじり出した。

そのときコンビニにいっていた2人と1年生2人が部室に入ってきた。

どうやら途中でたまたまあったらしい。

「それじゃ、土曜日のこと色々決めるか。といっても大部分は一年の2人が決めてくれたからここで決めるのはあっちまで行くのに出す車の数とかその車にのる割り振りぐらいなんだが。あ、あと岡里の誕生日祝いどこでするかだな」

「四条先輩、まだ三年生2人きてないですけど始めちゃっててもいいんですか?」

「あ、三年2人からは今日来れないって連絡入ってたから始めちゃって」

牧田先輩がスマホを見ながらすぐに返事した。

「ということだ。あとの進行は一年、任せたぞ」

一年2人が立ち上がり横に並んで話を始める。

「わかりました。では進めさせていただきますね。とりあえず土曜に行くのは8人なので車は3台でいきますね。それで車出してもらうのは私と三谷先輩と四条先輩お願いします」

四条先輩とともにうなずく。

「それで、車に乗る人の割り振りなんですが四条先輩と牧田先輩は2人きりがいいですよね…?」

「ん、まあできればな」

「できればでいいけども」

ふたり同時に答える。

「なら牧田先輩は四条先輩の車に2人で乗ってください」

「すまんな」

四条先輩

「じゃあ、残りはどうしますか…?」

「そうだな…。2人で一緒に行くだろ」

「山崎先輩、どうしてそんなことになるんですか!?」

鈴木がなにか言っているが賢人はそれを無視する。

「おれはその光景を見たいから1年生組の方に乗るとして、小谷先輩もその光景を見たいだろうから1年生組になるから勇人の車に岡崎先輩が乗ることになるな」

「いや、だからなんでこうなるんですか!?」

鈴木がなにか言っているが賢人は聞こえないふりをしている。

「とりあえずこれで決定でいいですか?」

中本が採決を取ろうとしている。

「いや、なんで中本もなにも言わないんだよ!?」

鈴木がなにかツッコミをしているが中本は無視している。その顔は若干赤っぽくなっているようにみえる。

「私らは異議はないよ」

牧野先輩が答える。

「二年生も異議なし」

賢人が勝手に答える。

「じゃ決定ということで。じゃ次に岡里先輩の誕生日会の会場についてきめますね。

会場はいつもの居酒屋でいいですか?」

発言権が先程からなくなっている一名を除いた全員がうなずいている。

「では次に時間ですが、何時ぐらいからがいいですかね?」

「六時ぐらいからでいいと思う」

牧野先輩が

「それでいいと思うけど」と四条先輩の提案に同調する。

「俺らもそれで大丈夫だよな」

賢人が聞いてくる。

「ああ、構わないよ」

「それじゃあ決定で」

そうやって決めることが一名の発言権と引き換えに予想以上にスムーズに決まった。



読んでいただきありがとうございました。

感づいている方もいらっしゃると思いますが、このあと岡里智咲さん視点が始まる予定です。

一応後日談的なものの構想もあるのですが、本連載の『人魔大戦記』次第でどうなるか決める予定です。

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