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一夜
このまま時が止まればいいのに、そう願ったことは幾度とあった。でも時間は無情にもその針を進める。あと少し、あと少しの時間だけでいいから長く一緒に居たい。いつもそう願っているけれどいつだって終わりの時はやってくる。
またね、と言って世界は閉じる。あなたに会っていない時なんて死んでいると同じようなもの。息をしているだけの人形のような時間。早く時間が過ぎればいいのに。明日になればまたあなたに会える。一日の残り時間が気が遠くなるほど長いと感じるようになった。
ああ、早くあなたに会いたい。