朝
駅前はサラリーマンで溢れかえり
今日がまた始まる
一人家路に着く
昼夜逆転生活
友人とも疎遠になった
現状を知る旧友は誰一人としていない
物思いにふけることも無くなった
自分の感情がなくなっていくのを日に日に痛感する
月15万にも満たない給料
それもギャンブルに明け暮れ赤字続き
家のポストには公共料金の督促状
いつの日か夢見た光景は遥か彼方
目の前に映るのは
空き缶とコンビニ弁当の残骸
『こんなはずじゃなかった』なんて
考えることすら烏滸がましい程の
惨めでしみったれた生活
外では子ども達の笑い声
耳を刺すその笑い声をかき消すように
我武者羅にノートに綴った言葉達は
なす術なくこぼれ落ちてゆく
ああ、きっとこれは天罰だ
考えることを放棄して生きてきた自分への
ならばいっそのこと今日ここで死んでしまおう
なんて馬鹿みたいなことを考えながら
今日がまた始まる
今日もまた始まる