なんか言ってる幼女女神
はじめまして。
物干 眠人と言います。
初投稿の処女作?になります。
拙い部分が多く見られると思いますがこれからマイペースにやって行きますのでよろしくお願いします。
勢いで書いてるので週に2本出せればいいなと思っています。もちろん書き溜めはありません(笑)
「…のゆ…とさん!…かり…てくだ…っ!」
途切れ途切れに聞こえる誰かの声と、遠くに聞こえるサイレンの音と、煩いほどの心臓の鼓動と、温かいぬくもりと共に……俺は意識を手放した。
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「……いってぇ。……ここ何処だ?」
(なんかすっげぇ頭痛いな…。てかマジで何処だここ!?…草原?前に鉄○DASHで見た北海道の牧草地みたいだな。とりあえず歩けばなんかしらあるだろ!)
そう思い立ち上がった俺は不意に視線を感じ振り返ると_________幼女がいた。
「ただのゆうとさん!ざんねんながらあなたはしにましぇちゃっ!…」
舌噛んで涙目になってる幼女がいた。いやそんなことより…
「死んだ?誰が?」
「…グスッ…ただの…ゆ、ゆうとさん…グスッ…ざ、ざんねんながらぁ…グスッ…あなたはぁ…グスッ…しにましたぁ…うぅっ…。」
めっちゃ泣きそうに幼女が言った。
「俺が?死んだ?アッハッハッハッ…ダメだよお嬢ちゃん。そんなこと言って大人をからかっちゃ。言っていい冗談と悪い冗談があるんだよ?」
「ほ、ほんとだもん!あなたはとおりまにさされてしんだんだもんっ!そのしょうこにほら!じぶんのおなかみてみてよ!!」
舌ったらずな幼女に言われた俺は自分の腹を見て絶句した。突き刺さる包丁。真っ赤に染まるシャツ。その光景が俺に全てを思い出させた。
「ああぁあぁぁああああっっっ!!いてぇぇぇええ!死にたくねぇよぉおおおぉぉおぉ!!」
「お、おちついてくださいっ!いたくないですよっ!それにもうしんでますっ!だからだいじょうぶですよ!」
「あぁぁあぁぁぁ………あ?あれ?ほんとだ。全く痛くない…。というかお嬢ちゃん。死んでるから大丈夫っておかしくない!?」
「それは…いいの!!それにわたしはおじょうちゃんじゃないもんっ!わたしのなまえは、ふれいや!!りっぱなめがみだもんっ!!」
…ふれいや?めがみ?何を言ってるんだこの子は?
「…おっほん!只野優人さん。貴方は一度死にました。ここは所謂天界といわれる場所です。本来なら貴方の魂の記録を確認した後、このまま天界に残すか地獄に落とすかを決めるのですが……申し訳ありません。貴方の死は神の間でも想定外でして…実際は貴方の少し前を歩いていた女性が死ぬことになっていたのですが、暗い夜道の中目の悪い通り魔が貴方と女性を間違えまして…。」
……幼女、もといフレイヤがめっちゃ流暢に話してやがるっっ!なんだこの漂う出来る女感はっ!…それよりも
「俺間違いで殺されたの?いやまぁその女性が死ななくてよかったとは思うけど…酷くね?」
「それは本当に申し訳なかったとしか言えません。ただ、その代わりにと言ってはなんですが私に提案があります。」
「提案?どんな?」
「貴方に異世界に行っていただきます!」
「…は?」
「貴方の魂を異世界の輪廻の輪に介入させることで、転生という形で生き返らせる。という提案なんですが…。私としては貴方が元いた世界。地球の日本に戻してあげたいのですが、地球担当の神が病的に几帳面な方で『今無理やり魂介入させたら私のこの美しい輪廻の輪が崩れるでしょっ!?』と発狂いたしまして…。」
……地球の神よ。カルシウム足りてるか?
「それは…なんというか。フレイヤも苦労してるんだな…。」
「ほんとなのっ!あのおばさんいつもネチネチうるさいの!もとはといえばおばさんのせいなのに!ふれいやにおしつけないでほしいのっ!」
おぉう。フレイヤがふれいやに戻った。
「おっほん!そ、それで優人さん?どうなさいますか?たとえ転生されなくとも此方ではせめてものお詫びといたしまして天界行きは確定させていただいていますが。」
「あー、いや、フレイヤが頑張ってくれてるみたいだし、せっかくだし転生させてもらうよ。」
「ほんと!ありがとうっおじさん!」
喜びのあまりふれいやになったフレイヤが無自覚に無慈悲なボディーブローを俺に放ってきた。
「ゴフッ!おじ…おじさん…フレイヤ。俺はまだ25だぞ?間違ってもおじさんじゃない。せめてお兄さんだろう?」
「え、あ、ごめんね。おじ…おにいさん。」
「……大丈夫。それで?俺は転生したら何をすればいいんだ?」
ギリギリで立ち直った俺は一番大切なことを聞いた。
「転生させてくれるなら何かあるのだろうし俺に出来ることならなんでもしようと思っている。でもさすがに『この世界を救ってほしい!』とか『魔王を倒してほしい!』ってのはキツイぞ?ほら。俺なんの特技もないし。」
「…そうですね。これと言って何かやってほしいことはありません。強いて言うなら自由に生きてください。」
「え、本当にそれでいいのか?」
「もちろんです。元はと言えば此方の不手際のせいですので。」
「おぉ!マジか!ありがとう!」
「それと、何も特技がないと先ほど仰っていましたが、転生の際に私、フレイヤから個人的なお詫びとしまして『女神の祝福』を授けておきますね。あ、あと前世の記憶は残しておきますか?」
「なんか、何から何までありがとうな。そうだな。最初から躓きたくもないし残しておい…てほし………いか…あ…れ…?なんか…眠くな…」
「そろそろ時間ですね。只野優人さん。此方の不手際で貴方の第一の人生を絶ってしまったことを、再度深くお詫び申し上げます。そして願わくば貴方の第二の人生が希望の光に溢れていることを強く願っています。……いってらっしゃい!おにいちゃん!」
フレイヤの年相応の眩しい笑顔に見送られ俺は目を閉じた。
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落ち行く意識の中で俺は決意した。
(せっかく幼女から貰った第二の人生だ。思いっきり楽しもう!そんで異世界行ったらハーレムを作る!)
幼女女神は「はたらく○胞」の○小板ちゃんを思い浮かべていただければいいかと思います(笑)
次の投稿は…頑張って明日出します!
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