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転生したら神々の寵愛を受けた娘(元男)  作者: 蒼空の龍神
小学一年生 秋編
92/141

帝国王國連合運動会 騎馬戦前

サブカルものの運動会の騎馬戦は異様な盛り上がりを見せていますが、現実の騎馬戦はただの地獄。運動音痴の運動会は地獄、これを運動音痴の自分にとっての運動会は地獄でしかないと言うことになります。まぁ、リューカは運動得意で、エルメアは普通で、エリューは運動音痴。騎馬戦の参謀先生エリューの活躍をご覧あれ

ここ数週間の間のワタクシの記憶は絶望的な運動神経のせいか、まるで覚えてはいない。

ワタクシは、自他認める運動音痴なので昨日にもフレフレ坊主を吊っておいたが、功を奏せずにいた。とりあえずの目標としては、運動会のダンスを無事に終えることだが、ほとんど達成不可能であろう。


『帝王連合開催運動会 第百回』

運動会が始まろうとしている時に、ワタクシは敵対している愛しい親友と義理の姉に敵意の視線を向ける。あの人たちは、白軍のチームのクラスであるからだ。このままでは、確実にまとまりが無くなってしまうよなって思うのだが、生徒会副会長が王國赤軍のチームを華麗に確実にまとめてくれる。だがしかしながら、王國白軍は、圧倒的な戦意と第一次世界大戦で見た帝国軍のような死兵のような存在感を見せてくる。


「この戦いが終わったら、オレはアイツに告白するんだぁ」

「死亡フラグ、おつかれ」

そんな死亡フラグを言ってくるクラスメイトを見て笑いながらこう言う。クラスメイトと固い握手をして、一番の見せ場である騎馬戦に向けて最終調整をする。


ワタクシは、最初の挨拶を聞き流しながらも要点だけは頭の中に入れていく。さらにラジオ体操のような準備運動を終えて、最初の徒競走(1年)である。正直に言うと、ワタクシの出番が最初、つまりは地獄だ。


気づいた時にはもう鳴らされていた始まりの音。

ゴールは、五十メートルだというのに先の見えないゴールだ。息を切らして駆け抜けて、それでもそうしている間に、もう選手は全員ゴールしていて、とても不毛さを感じさせているが、それでもクラスメイトや親友の応援で、コケかけながらも必死に走る。ゴールに辿り着いて思った最初の言の葉をワタクシは叫ぶ。

「応援ありがとうございました。これがワタクシの全力でしたよ」

「頑張ったな!嬢ちゃん」

「よくやったよ。ようやった」

「まだまだやのう」

ガヤの声もこの際になると、もう声が聴こえてこない。ただただ疲れて、ワタクシは席に戻る。するとクラスメイトからの応援の声と感謝の声に、ありがとう、とワタクシはただ言葉を漏らす。

伝えたい思いは、ほかにあるのかもしれないが、思い浮かばない。満足しきった様子で、次の一年団体競技『全力☆全進!』までゆっくりと待つ。


あっという間に時は過ぎ去り、一年の団体競技のダンスが始まる。一曲目の前半は、民族風の曲で後半は異世界人が伝えてくれたクラシックの怒りの日のような曲。ワタクシは息を切らしながら、ダンスをする。ワタクシは、激しい動きと共に踊るが、最後の曲が終わると、席に戻ると、絶望感と共にヘタリ込む。席に戻ると息をゼエハアしながら、エルメアに疲れを癒してもらう。エルメアに疲れを癒してもらっている間に、周りのクラスメイトから健闘を称えられる。

「よく頑張ったよ。エリュー」

「エリューは騎馬戦まで休めよ」

「そうだぜ」


ワタクシがみんなに健闘を称えられている間に、お昼ご飯の時間がやってきた。お昼ご飯の待ち合わせ場所では、何食わぬ顔でストーカーと変態紳士がビニールシートで座っている。ワタクシは、異空間収納に収められていたハリセンを取り出して、勢いをつけて変態紳士の後頭部に叩く。


次回『変態という部分以外に欠点のない紳士とストーカーでなければ、名君である女王』

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