魔術を教えてもらえるようです
私が3歳3カ月の時に、定期検診に連れて行かれて、それから元々過保護だった家族の過保護さが増していき、そして、魔術を教えてもらえることになった。
先生は叔母さんのルドワーです。
先生が言うことには魔術にはたくさんの種類があるが大きく分けて二種類あるらしいのだ。
一つは魔術の根幹をなす呪文を重要視するルガノ。ルガノには基本5属性魔術とその派生型である。例えば、火矢がいい例である。
「焼き貫く、一閃の矢よ。かのものを打ち倒せ」
炎が纏われた光の速度の矢が、敵を貫き、打ち倒す魔術である。
これが呪文なのだが、一語ずつ抜いていくと別のような魔術になることからルガノを教えられるときにはよく使われるらしいです。
例えば「焼き貫く、矢よ。かのものを打ち倒せ」
そうすると、通常の矢のスピードよりもほんの少しだけ遅くなるのだ。さらに『矢よ』を抜くと矢の形ではなくなり、光線になり、スピードが遅くなる。しかし『一閃の』があるとスピードが光の速さのままなのだ。
『焼き貫く』が抜けると、ただの矢の一撃になったりする。
それをそのままの威力でやることは無詠唱で心の中で唱えるのもルガノでは無理なのだ。
しかし、一方のアルラは、イメージ重要視で、イメージさえきちんと出来ていればそのままの威力で長ったらしい詠唱をしなくていいのだ。
物理魔術や強化魔術や回復魔術、召喚魔術はルガノとアルラの合同形ではあるが、基本的に使える者が限られた存在にしか使いこなせないらしくて、伝説の英雄たちは皆ルガノとアルラを使いこなしていたらしいのだ。
ちなみに欠点と長所をまとめた内容はこうなる。
ルガノは、威力が高くなり、魔力消費を少なくできるが、隙が出来やすく、対処が簡単という欠点もある。
アルラは、隙が出来にくく、対処が不可能であるが、威力がまばらで、魔力消費がとんでもなく多くなるらしい。