親友と初めて海に行く! 準備編
どうでもいい情報。この作品は、主人公二人の人生を書き続けるつもりです。あと過度なチートにならないように主人公達には、弱点が克服できない主人公です。あとタイトルが基本適当です。タイトルセンスなんてものは、この作者には求めないでください。小説家になろうはまだ終わっていないはずだと信じ続けています。
海に行くために必要な物のリストをワタクシは書いてみることにする。
まずは浮き輪ですね。浮き輪の材料は、水に浮く力の強いイーナの皮を加工して、縛りあげる糸はビッグスパイダーをシニョンに取って来てもらって、アイギスに加工してもらおう。水着のデザインは、エルメアのお姉さんのメアリーさんに頼もうかな? で、そのデザインに基づいて材料は、大魔獣であろうがとってきてくれるとシニョンが豪語している。そうしたら、アイギスに縫製してもらおう。アイギスは裁縫と料理は得意だが、掃除や狩猟は苦手ならしい。シニョンは元が呪術王の秘術によって産み出された呪いの人形で、主君を穢す人間には、じわりじわりと恐怖と痛みを与えて、不殺の信念を抱いている。何故ならば、彼女にとっては、死とは開放や救いであるからならしい。
次に必要ならしいのは日焼け止めとサンダルならしいが、材料なども知らないし、興味もない。
サンダルなんて、ガラスとか所々に落ちてある危険地帯の貧民街で育ってきたワタクシにとっては無用の長物。日焼け止めは、エルメアと神様達からも言われたものの、前世でも、前前世でも使用したことなどない。材料は美の神から教えてもらおうとしたが、美の神は忙しいので出来なかった。日焼け止めは魔法で日光の悪影響だけを遮断する生活魔法の『サンライトバリアー』で大丈夫だろう。
あとは泳ぎだが、ワタクシはカナヅチなのだ。プールの補習だって25mをネコカキ擬きと変な泳法だけで泳いでいる。というわけで、一切泳げないだがしかしながらも、ワタクシは、魔法のチカラを使いたくは無かった。そもそも、魔法で何でも解決しようとしてはいけないのである。日焼け止めだけは、材料が、スライムの粘液で子どもな上にお子様体型となっているワタクシが使うとイヤラシイ光景になってしまうということで日焼け止めの代わりの魔法を使えと神様から神託をもらった。普段は神さまから、魔法を使うのをなるべくしないでくださいと言われているのに......
水着のデザインを作ってもらったり、材料などを採ってもらうのを待っているワタクシにリューカから待ち合わせの場所を教えられる。
「王都のウィルクネーゼ公爵家の避暑地で、エリューは私が連れて行ってあげるから家にいて」
神像の材料を買って、木工場にいる親方のフォルゲンさんに挨拶をして、作業に入る。
ただただ集中して、三十分間ぐらいかけて一つの神像を作り、最後の仕上げをする。神像はモチーフがある神の姿に似せて作るが、それだけでは魂が入っていない。だから魂を入れる必要がある。魂を入れる作業には二通りあり、ワタクシがするのはマイナーにマイナーを重ねた伝承者が二、三人で魔力が宮廷魔術師五人以上はないと、最初の一文字すらも入れることが出来ない。これを教えてくれた親方がフォルゲンさんで、ワタクシが足を枕に向けて眠れない。神像に文字を入れる。何を与えて、どんな名前なのか、そして何を司るかも、明確に書いておかないと神像の付加価値が生まれてはもらえない失敗品になる。
ワタクシが今作ろうとしているのは、海の神の一種で、潮の流れを操るシオツチ様の神像と加護が決して水に足を取られて死なないという特殊ながらも、とても役に立つ神様ミズナミ様。
二つを作り終えて、銘を刻み込む。一文字、一文字に海で楽しみたいという思いを込めて、銘を刻み込みきる。
疲れたので、運動飲料を飲んで、休む。