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君のトナリ  作者: 0407
5/12

4頁目  入部希望?




「貴方達は初心者?」




「はい、この子は。」




蒼に背中を押されて先輩の前に追いやられた。




「全くやったことない?」




「はっ、はい」




「あははっ、そんなに緊張しなくてもいいよ。えっと…名前、きいてもいいかな?」




「えぇっと、…天宮桜莉です!」




ふわりと先輩が笑う。




「桜莉ちゃんね。そっちの男の子とその裏の入り口で固まってる子は?」




入り口?




蒼と私以外に誰かいたの?




疑問は口に出さずに入り口の方を見る。




蒼の影で見えずらかったが女の子がいた。




「あのっ…えっと…えっと…その…お兄っ……じゃなかった…兄は…倉敷龍は…いますか?」




たどたどしくも全部言い切れたみたいだ。




少しの間、先輩も止まっていたが思い出したように動き出した。




「倉敷龍?りょー?女の子がよんでるよー?」




「俺をか?」




数分とせずにやってきたその人は身長は結構高かった。




蒼よりも高いなぁとか思っていたら…




「お兄ちゃん!!」




それまで入り口で止まっていた女の子がその人が来た途端に走り出して、その人に飛び付いた。




「あんた、遂に彼女出来たのっ!?」




先輩が本当に驚いたように言った。







・・・・







「妹だ。」




「なんだぁ、良かったぁ…」




ふぅと先輩が息をつく。




心なしか顔が赤く見えるような気がした。




「そういえば、紹介がまだだったわね。弓道部部長の麻倉香澄です。これからよろしくね。」




にっこりと麻倉先輩が笑う。




「ほら、あんたも自己紹介!!」




麻倉先輩が後から来た人に肘でつつく。




「倉敷龍だ。副部長をやっている。入部希望者か?歓迎する。」




女の子の頭を撫でながらこちらを見られたので、もう一度名前をいう。




「あっ、と。天宮桜莉です!」




「冥王寺蒼です。よろしくお願いします。」




桜莉がいった後に滑り込むように蒼が自己紹介をした。




「天宮に冥王寺か。」




「で、その子は?」




麻倉先輩が倉敷先輩に抱き着いている女の子を指差していった。




「?妹だが?」




「そーゆーこと聞いてるんじゃないのっ。名前よ!」




「なんだ、名前か。ミチル、自己紹介しろ?」




倉敷先輩に抱き着いて顔を見せようとしなかった子がやっとこっちを見た。




「くっ倉っ…倉敷!……みっ満ですぅ…」




その瞳には涙さえ浮かんでいた。




「桜莉ちゃんに蒼くんに満ちゃんね。今年は女の子が多くて嬉しいわぁ」




入る気……無かったんだけどな…




「じゃぁ、満は頼んだ。」




俺は練習に戻る。と、涙目の倉敷満…さん?をおいて倉敷先輩は行ってしまった。





何か自由っていうか…

何て言うか……





「桜莉ちゃーん?色々説明してあげるからこっちおいでー?」




倉敷先輩を目で追っていたら麻倉先輩に呼ばれた。








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