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君のトナリ  作者: 0407
1/12

プロローグ  幼馴染な二人




あなたの気持ちに気づけなくて、ごめんね。




気づくのが遅くて、ごめんね。








今は、どうですか?




まだ私を想ってくれていますか?




これから先も想ってくれますか?






私は気づいたその日からずっとーーー…。











『今日の最下位は天秤座のあなたです。』




「えっ!?嘘でしょ!!」




テレビから流れた自分の星座が最下位だということに桜莉は目を丸くした。




(冗談じゃない!!今日は入学式なのよっ)




「桜莉~?蒼君が来てるわよ~」




「蒼?」




玄関から聞こえてきたお母さんの声にリビングからひょこっと顔を出して玄関の方を見る。




「あっ桜莉」




そこには、きちんと制服に身を包んだ蒼の姿があった。




自分はというとたった今、起きてきたため長い髪は寝癖でボサボサそれにパジャマという格好




「早くしないと遅れるよ?」




「ああ!待ってよっ直ぐ準備するから」




桜莉は慌ただしく支度をし始めた。




その様子が可笑しいのか蒼は吹き出してしまった。




そんな蒼に腹を立てるが今はそんなのに構ってはいられない。




動きを止めずに支度に急いだ。




しばらくして、ようやく桜莉が蒼の前に顔を出した。




「お、お待たせ…」




髪が所々跳ねているのを見てまた笑い出した。




「っ…蒼ぃ!そんなに笑う事ないでしょ!?」




「ハハッ…ごめん」




絶対言葉だけだな、コイツ…と内心思った桜莉だが声には出さなかった。




「ほら!せっかく急いで来たんだから、早く行くよっ」




「桜莉が急ぐのは当たり前だろ?待っててあげたんだから有り難く思えよ?」




「うっ…上から目線だな…」




玄関で言い合っていると母が出て来て呆れたように溜め息をついた。




「はあ…早くしないと本当に遅れるわよ?乗せてってあげるから車に乗って」




そう言って車の鍵を開けた。




すると蒼は「ありがとうございます。」と言ってニコニコと車のドアを開けた。




あまりに遠慮がない様子に疑問を抱くと蒼がこっちを見てニヤリと口角を上げた。





(蒼っ!まさか…あんた!)





蒼のバックには『計算通り…』と書いてあるに違いない。












「蒼君、いつもごめんなさいね。 桜莉がお世話になって」




「いえ、そんなことないですよ。」




「そーよ、迷惑かけられてるのはこっちの方だわ!」




「こら、桜莉。蒼君に何て事言うの?わざわざ、迎えに来てくれたのよ?」





(お母さんはこいつの本性を知らないから…)





むーっとお母さんに向かって怪訝そうな顔をしてたらいつの間にかこっちを向いていた蒼に鼻で笑われた。




「蒼ー!!」




殴ろうと上げた手は蒼の手によって空中で止められた。




「全く、桜莉はもう少し女の子らしくなった方がいいよ。」




はぁ…と蒼が小さなため息をつく。




「なんで、あんたにそんなこと言われなきゃいけないのよ!関係ないじゃない!!」




と、そこからは只の言い合いだった。桜莉の腕を蒼が掴んでいるせいもあったが……




車の中で一悶着があり10分ほどで学校に着いた。




ここら辺では有数の進学校である。





公立『白木高校』





二人が下りバタンッと車のドアを閉めたあとに窓が開いた。




「お母さんは入学式行けないけどちゃんとするのよ?」




「分かってるよっ!大丈夫だから」




その後にニコリと笑って蒼がお礼をする。




「ありがとうございました」




「良いのよ、蒼君。このぐらいなら、おばさんいくらでもしてあげる。だから、これからも桜莉をよろしくね」




と、それだけ言うと車を走らせて帰ってしまった。




「桜莉をよろしくね……か」




小さい声で呟いた。そして、目を桜莉に移した。




「なっなに!?」




「こんなじゃじゃ馬は誰も手におえないよね。」




と、だけ言うと歩き出した。




「どうゆう事よー!!」




校門で蒼に向かって叫んだ。






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