第24話 「ふぅ~」
何とかピッコロに無事着いた恭介・・・
席に行くと
「えっ・・・」と驚く・・・
なんで野村さんまでいるんだ
その驚きの表情を見た野村は、「お邪魔なんで・・」と立ち去ろうとした
「待って。」と止める山本・・・
「いいからそこに座りなさい。二人して・・」と無理やり二人を座らせる山本
「ところで・・」と聞こうとする恭介に
「まって、」と話をさえぎり「何で、るみちゃんがここにいるんかでしょう?」
と言って話を続けた。
「今回は、るみちゃんの協力がいるの。それと、このこと知っているのは、私達3人だけだから。」
「ところでどうするの。」と野村が聞くと
「久保君はフランへ行ったんでしょ。」
「はい。」
「るみちゃんは、フランは、男性客のコーディネートをしていることを、渡辺に聞かれたら言う。」
「はい。」
「それと金曜の晩に、デートでもする?」と唐突に山本が話しだした。
「えっ・・・デート・・ですか?」
この言葉にかなり動揺する恭介・・・
時々、野村をチラっと見ながら困惑の表情を隠せなかった。
「あんなこと言ったんだから、金曜にしないと」
「そうよ、不自然に思われるわ・・」と野村が言う。
「野村さんまで・・・」と困惑する恭介に
「るみちゃん、久保君をしばらく借りるから。」と山本が言うと
「いいですよ、はるかさん。ずーっと借りてて」と冗談ぽく言う野村・・
「大丈夫よ・・・ちゃんと返すから、これが終わったら、久保君と二人で、デートなり何なりうまくやってね。」
野村に気を使う山本に、蚊帳の外の恭介、俺は、品物か?と思いつつ・・・
「まぁ、それは、あとで考えますから。がんばってくださいね・・・はるかさん」
野村はその場を去って行った
「これからどうする?」と山本が聞いてきたので、
「とりあえず飯でもどうです?」と二人で喫茶店を出た
その時、渡辺は、さっきは、ひどい目にあったな~と独り言を言いながら歩いていると偶然二人を見つけた。
「まだ、ついてるねぇ~」と今度は二人の後をつけ出した。
「とりあえず、楽しみましょう」と言い出したのは山本だった。
「そうですね・・」
と二人の時間を楽しんだ。
店を出ると急に恭介が山本の手をつかんだ
「どうしたの?」と聞くと
「なべの奴がついて来てる。」
「そう。」と山本が寄り添ってきた。
そして
「腕組む?」と聞いてきた。
恭介はしばらく考えてると山本がそっと腕を組んできた。
街頭がまばらに照らす中、二人は寄り添って歩いた。
そして
「今日は楽しかったわ。じゃぁ!」と山本が手を上げて言うと
「じゃぁ。後で連絡するから。」と二人は別れた。
「ふ~ぅ」と恭介は息を掃いた。
長い一日だった。




