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第15話 「逃走・・・」

目の前で、抱き合う二人・・・


一体何なのと思ってぼーと見ている野村・・・


「はるか・・・会いたかったよ」


そうつぶやき男性は、山本を抱きしめ続けた。


野村がよく見ると


山本は、野村の方を見て手をだして、何か助けを求めているようにも見えた。


それよりも


自分の話を折られたことを思い出し


われに返った野村は叫んだ


「ちょっと!!なにやってんのよ!!まだ話は終わってないわ。」


その声に驚いたのか男性の手が緩んだ、


山本は、その男性を突き飛ばし・・・


「いきなり何すんのよ!」


「それより、さっきの男の話・・・」


山本の言葉を無視し、男性は聞きなおしてきた。


「あんたには、関係ないでしょ」


再び蚊帳の外に置かれた野村・・・


ふと男性を見るとものすごいハンサムなことに気付いた。


しかし


また自分を無視されたことに腹を立て・・・


二人の間に入った。


「ちょっと、あなた・・・まだ、私達の話は終わっていっていないの。わかる?」


「いや。ひさしぶりに会ったもんだから。」


「そんなの関係ないわ・・・私のほうが先なの?」


「ところで。さっきのはるかと男性の話だけど・・・」


男性は、まだ話に食い下がる。


「哲也には関係ないでしょ!!」


山本は、叫び


「るみちゃん、行きましょう」


野村の手を引いてその場所を離れようとした。


男性は山本の反対の手を引いて


「ちょっと待てよ!はるか」


山本は、振り返り、男性をにらみつけ・・・


「はなしてよ!」


そう言って、手を振りほどいた。


「いくわよ。」


野村の手を引いて歩く山本


「ちょっと・・・」


言いつつも野村はついて行った。


「待てよ」


まだ追いかける男性・・・・


野村の手を引いたまま道路まで出てきて手を上げタクシーを待つ二人


そこに追いかけてきた男性・・・


目も前にタクシーが止まる・・・


乗り込む二人・・・・


それでも男性は、山本に話しかけた。


「待てよ本当に・・」


「あんたともう話すことは何もないの!」


そう言って、山本はタクシーへ乗り込んだ。


「運転手さん出して」


ドアがばたんと閉まりタクシーは出た。




タクシーに乗る二人・・・


しばらく、沈黙が続いた。


やがて、野村が口を開いた。


「さっきの人誰です?」


「・・・西村よ」


答える山本・・・驚きが野村を襲う


「あの人が西村さん? だったらもっと・・・」


野村が山本の方を見ると・・・


山本は、涙を流して泣いていた。


そこへ戸惑った声で運転手が話しかけてきた。


「あの~お客さん・・・」


「何ですか?」


運転手の言葉に不思議そうに答える野村


「走り出したはいいですけど・・・一体どこまで・・」


「岡本駅まで・・・いいよね、るみちゃん」


山本は泣きながら答えた。


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