file.1-epilogue 幽霊屋敷との決別
あの事件から2週間…
結局幽霊屋敷は元々の老朽化もあって公費による取り壊しになった。そしてその後の俺達はというと…
童鏡「いやー見せたかったね!本家の人間が頭下げる姿」
アリス「そういうのは品がないからやめさないご主人様」
テレス「まあ、あんだけ侮っておられた手前ではあるが…」
句崇刃「まぁ、一泡吹かせれたのはそれはそれで気持ちよかったんだろう。俺らから何かとやかく言うことでもないさ」
剣呑「まあこういう時くらいは許されてもいい気はします」
俺達はスーリアさんが元の区に帰る前に事件解決後のお別れ会と称して集まっている
句崇刃「それで結局あの屋敷は取り壊しか…数箇所破壊しちまったが別に直せばまだいけそうな気もしたが」
童鏡「それなんだけどね、どうやら元々からしてあの屋敷はいわくつきだったと思うよ」
剣呑「なにかあったのですか?」
童鏡「元々の証言の中に二人組の老夫婦を見たってのが結構あって調べてみたんだけどどうやらあの屋敷で自殺してるみたいでね…それで最初はその幽霊がいたみたいなんだけど逃げ出してきた禍狐が力の糧にするために食べたっぽい痕跡があってね、だから元々からしてそういうのを引き込む何かや現出させる力が宿ってしまったのかもとは思ってるよ」
句崇刃「なるほどな、公費で解体するのも正直消し去りたいものだっていうのなら納得だ」
剣呑「まあでも…もう全て終わったこと、ですよね」
童鏡「そうだね…これでしばらくはこういう事件も起きないといいね」
そうして夜近くまでお別れ会が弾み…
童鏡「じゃあ!またね!いつかまた会えるといいな」
アリス「これからも頑張るのですよ」
テレス「お元気にお過ごしください」
そうしてスーリア達は元の研究所のある区に帰っていった
句崇刃「少し遅くなっちまったな、送ってくぜ」
剣呑「あの…帰る前にどうしても一つ寄りたい所がありまして…」
〜そうして2人はその場所は歩いていく〜
句崇刃「一体どうしたと思ったが勝手知ったる場所だったな」
どうしても寄りたい場所というのは名織組だった
名織「あら、久しぶりね句崇刃君。それにお客さまも」
剣呑「し、失礼します」
春咲「あれ?句崇刃君じゃない!?どうしたの?所長の方は上手くいってる?」
かだん「よう!相変わらず元気そうだな!」
からん「お久しぶりですぅ…」
句崇刃「ちょっと一緒に事件解決した子の送り迎え中でな、どうやらここに用があるようでついでに顔出ししにな…あとかだんはもうちょっと敬語を使えるようにな、ちょっとずつとはいえ支援してもらえるようになったんだからスポンサーにはちゃんと接しな」
かだん「え?その話した覚えなんてないのに…」
句崇刃「甘いな…探偵所長としてそのくらいのことはいつでも情報収集している」
剣呑「流石です…」
春咲「いや…素直に心配してるって言ってもいいんじゃない?」
句崇刃「いや…バレてたか、心配するぐらいならいいだろ?」
春咲「私も名織ちゃんもいるんだから早々に手を借りるつもりはないわよ」
相変わらずこの4人なら心配はなさそうだ
剣呑「それで…夜鬼嶋さんはどちらに…?」
名織「彼女なら今はまだ稽古場にいるかも…会いにいってくる?」
句崇刃「にしても知らなかったな…まさか妹弟子の一人だったなんてな」
剣呑「私もまさか句崇刃さんが兄弟子にあたるなんて…」
句崇刃「まあ剣の手ほどきなんて何故か受けさせて貰えなかったしな…」
名織「(言えない…まさか彼女が甘やかしすぎて危ないもの持たせられないなんて駄々こねてたなんて)」
〜そうして稽古場へ〜
剣呑「お久しぶりです師匠」
夜鬼嶋「おや…お久しぶりですね剣呑さん。それに句崇刃君」
句崇刃「久しぶりですね…どうですか修行の方は?」
夜鬼嶋「まだまだ恐れに打ち勝つには未熟なようです…師範代も一緒に立ち会ってくれているので焦らずにいきたいものです。」
句崇刃「良かった…事件当時よりは持ち直してるみたいだな」
夜鬼嶋「嬉しいことを言ってくれます。それで何か御用件でも?」
剣呑「師匠、今一度私と立ち会ってくれ」
句崇刃「俺はその見物人ってことで」
夜鬼嶋「構いませんよ、一本取った方が勝ちでいいでしょうか?」
剣呑「はい…よろしくお願いします!」
そうして2人は間合いを取って構える
句崇刃「俺が合図を出そう…よーい」
はじめ!
早速剣呑は居合の構えを取る
夜鬼嶋「やはり教えた通りに居合の精度を高めていますか…立派なものです」
剣呑「お喋りは致命的になりますよ…居合!速突!」
居合の構えから剣を振るのではなく突きを繰り出す!
夜鬼嶋「早い…ですが!」
剣の刀身で受け流す!
剣呑「見切られている…ならば!」
剣を戻し次の居合を構える
夜鬼嶋「この斬撃はどうしますか!」
早い速度で剣を振り抜き斬りかかろうとするが
剣呑「居合!盾守!」
居合の剣の振り抜きで相手の剣に斬りかかられるのを防ぐ!
句崇刃「おっ…今のはすげえな居合を防御手段として使えている」
夜鬼嶋「流石…居合が出来の良過ぎる優等生なだけありますね」
剣呑「(このまま戦っていても消耗はこちらのほうが早い…ならば!)」
呼吸を吐き大技への準備をする…
夜鬼嶋「なるほど…その一撃で終わらせるつもりですね、私も全霊で受け止めましょう。」
剣呑「……ッ!いきます!」
居 合 ! 散 蓮 桜 華!
まるで花びらが舞い散るかのような勢いの風と共に強大な斬撃が放たれる!
句崇刃「さて…どうなる?」
夜鬼嶋「あの時よりも更に強くなっていますね…しかし私も師匠として負けるわけにはいきません!」
夜 鬼 の 斬 嶋!
2人の攻撃が当たり、しばらく硬直する…しかし
剣呑「ウッ……ぐあっ!」
夜鬼嶋「……私の勝ちですね」
夜鬼嶋の剣が剣呑の首筋の近くにあった
剣呑「完敗です…またここに修行に来てもいいでしょうか?」
夜鬼嶋「いいですよ…私ももっといろんな人と手合わせしてあの力を制御できればと思っていますから…」
〜そうして試合後の片付けなどをしてから〜
剣呑「今日はありがとうございました、句崇刃さんもお元気で」
句崇刃「あぁ…頑張れよ、応援してるぜ」
夜鬼嶋「私も応援していますよ」
剣呑「お二人共…ありがとうございます、失礼しました。」
そうして剣呑は道場から出ていった
夜鬼嶋「で?刃ちゃんはあの子とどこで知り合ったのかしら?」
句崇刃「たまたま事件が共同解決になっただけだよ…妹弟子だったのも今日初めて知った」
夜鬼嶋「ふーん❤️まあ私に嘘なんてつくわけないし許してあげちゃう!」
句崇刃「どうしたんだ別に嫉妬するようなことでもないだろ…」
夜鬼嶋「だってぇ〜」
句崇刃「……本当は心配なんだろ?あの力のことが」
夜鬼嶋「うん…私はあの戦いで致命傷を負ってからそれが終わるまで意識が無かった。いつかまた発現した時に乗っ取られないって保証はない。ほんとは怖いの君のことも他のみんなのことも忘れてしまうんじゃないかって」
句崇刃「そん時は最悪俺が体張ってなんとかするさ…だから今はまだ安心しててくれよ」
夜鬼嶋「ありがと…やっぱり君には敵わないな…」
しばし2人の間に沈黙が流れる…しかし
夜鬼嶋「じゃ、お言葉に甘えて」
いきなり膝枕を強行する夜鬼嶋
句崇刃「ちょっ!いきなりは誰かに見られたら…アッ!」
夜鬼嶋「いいじゃないですか〜こんな道場に滅多に人は来ませんよ」
句崇刃「ちょっと待って!話を聞いてくれ」
夜鬼嶋「聞きませーん〜あと30分はこうしてもらいますからね!」
句崇刃「だから見られてるって!忘れ物取りに来た妹弟子に!!」
夜鬼嶋「え゛っ」
そこにはちょっと驚いたような顔をした剣呑が立っていた
剣呑「師匠…まさか兄弟子の句崇刃さんにそんな甘ったるい声で膝枕してもらってるなんて…」
夜鬼嶋「あっあっいやこれは違うの!?」
剣呑「師匠の弱み、握っちゃったかもですね」
そう言って少し笑った剣呑が忘れ物を取ってまた道場から去っていった
句崇刃「初めて外部にバレちゃったな…」
夜鬼嶋「にゃ…にゃ…」
に゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!
そうして叫び声を上げて夜が過ぎるのだった
それからこの弱みを盾に稽古に付き合わされたり、2人でよく出かけることになるのだが、それはまた別の話…
幽霊屋敷に行こう! 〜fin〜




