file.2-5 探偵VS最後の怪盗
前回のあらすじ
第二の怪盗ラウンゼスを確保し、今一度ラフディアナがハイエンミュラーに求めているのは何かを5人で話し合う。その話し合いの中でハイエンミュラーと句崇刃はその真意に気づくが、それを知った後からは何故か距離を取る。そうして最後の襲撃の日になり、句崇刃の元にはラフディアナが現れた。問答をしてみるものの心変わりはしないラフディアナとの最後の決戦が始まる!
ラフディアナ「あの2人を下す実力は強いですが!私とてそう簡単に負けるわけにはいきません!」
そういうとラフディアナは手のひらから鎖を出してくる
句崇刃「おっと!そんなわかりやすい攻撃はくらわ…っとまさか似力か?実体がなくて避けることもできねえのか」
ラフディアナ「そうですよ…私の超常似力は、愛憎の連鎖!この鎖は回避不可で、その効力は私が対象に対して抱く感情の強さによって変わります!貴方にはさぞ強い憎しみがあるので…その効力は計り知れないと思いますよ?」
句崇刃「確かに…また身体は重くなってるしまさか似力の使用にも制限がかかっているとはな…そう簡単に止められる力でもないはずなんだが…」
ラフディアナ「想いの重さに際限は…ない!」
そうしてレイピアを振るうが、まだその攻撃を受け流す余裕がある
句崇刃「(困ったな、探偵としてできるだけ被害は出したくないがこいつ…その気になったら俺のこと殺しにかかってくるよなぁ…確か想いが強いほどこの鎖は強いんだっけか…はぁ、しょうがない)」
ラフディアナ「どうしました?まさか手が出ないとかいうつもりではありませんよね?」
句崇刃「いいや、俺はなんて罪深いことをしてしまったんだろうねって…」
ラフディアナ「は?はぁぁ!?何を今更言っているんです!?頭おかしいんじゃないですか!?」
句崇刃「いや、君がこんなにもハイエンミュラー様のことを想っていたなんて知らなくて…でも俺はアイツから怪盗を奪ってしまったのかもしれなくて…反省しているんだ!そうだよなみんな!!」
あ、あぁ!
そうだよ!知らなかったこととはいえ反省してるじゃん!
いや、頭おかしいだろ
わざとらしくラフディアナに配信の画面を見せる
ラフディアナ「はぁ…??あんなに煽り散らかしたと思ったら今度は反省??一体この人は何がしたいの……?」
呆れつつもレイピアを振るうが、さっきより明らかにヌルい攻撃になっている
句崇刃「(少しは効いてるみたいだな、揺さぶりが。鎖も少し弱くなっているように感じる、このままもう少し行けばなんとかすることができるかもしれない)」
ラフディアナ「い、いや!こんなのはまやかしだ!!気を強く持たなくては!」
句崇刃「(流石にそう何度も通用はしなさそうか…決めるなら後多くても2発までか)」
ラフディアナ「どうしましたか?さっきみたいな歯に浮くような言葉はもう効きませんよ?」
そうやって鎖を引っ張ると身体が引き寄せられる!
句崇刃「何!?実体がねえのにそういう使い方もできるのかよ!」
ラフディアナ「油断しましたね!まずはいっぱ…ってうわぁぁ!!」
どうやら生えていた草を踏んでしまいすっ転ぶラフディアナ、さらにその上に句崇刃が覆い被さる形になる!
句崇刃「大丈夫か?怪我は?」
ラフディアナ「何敵の心配してるんですか!?私は貴方を殺すつもりできてるんですよ!?」
句崇刃「……俺は決めてるんだ、仮に事件だとしても犠牲者はできるだけ無くしていきたいってな。まあそれでもどうしようとないことはあるんだけどな…」
ラフディアナ「……私は貴方の敵ですよ、十分に攻撃する理由があるはずです」
句崇刃「それは理由があるからだろう?もちろん全ての理由を認めていては探偵として失格だが君みたいな可愛い理由ならなんとかしてやりたいと思うこともあるさ」
ラフディアナ「か、かわ!?」
俺らは何を見せられてるん?
キャー!!かっこいいー!!
撮り溜めてたアニメでも見てこよ
句崇刃「君のことは仲間たちから聞いたよ…確かにその境遇ではハイエンミュラー様のとを心酔するのはとてもわかる。俺も似たような境遇だからわかる、今でも春咲さんのことはとても大切に思っている。でもそれが恩人の行動を縛ることがあってはならない…」
ラフディアナ「うるさい!それは選択肢があるからだ!怪盗になった今、私にほかにどうやってハイエンミュラー様に……」
句崇刃「いいや、いくらでもあるはずだ!俺が担当したアイドルのライブの事件でも犯人はその後アイドルの抱える問題に対処する方法の本を獄中から出して功績を出している。怪盗だから…自分が世間的に悪だからと諦める必要性はない!」
ラフディアナ「そんな方法!思いつくわけないだろう!こんな生活で…」
句崇刃「……誰が一人で考えろって言った?少なくとも今ここに俺がいるぜ?一緒に考えればいいじゃねえか。それに大事な二人だってそうなったらきっと手伝ってくれると思うぜ?」
ラフディアナ「い…いまさらそんなことを、許されるというのか?」
句崇刃「いつか許されるために、今は必死に生きてみないか?そのためにハイエンミュラーは君に怪盗としてまずは生きてみる道を指し示したと俺はそう信じている。最初は敵だったけれど…ハイエンミュラーは思慮深くて、思いやりのあるやつだった。今親友としてそれだけは確信している」
ラフディアナ「……できるのか??私に、未だ怪盗としての技量しかないのに…」
句崇刃「安心しろ、こう見えて顔は広い。いくらでも手伝ってやるさ。当然他の2人もな、だからまずは俺の手を取ってくれないか?」
ラフディアナ「……ハイエンミュラー様が貴方を頼る理由が…今なんとなくわかった気がしたよ」
そう言ってラフディアナが手を取ると、繋がっていた鎖が消滅する
女たらしがよ…
まあでも幸せにするって啖呵切ったからにはね
人生はこれからや
句崇刃「手を取ったからには責任は取る、何かやりたいことがあるのならまた教えてくれ」
ラフディアナ「全く…貴方もさして若い人だというのに、凄いな…」
句崇刃「まぁ…君とは違った経験ではあるだろうけど、それなりの苦難はしてきたつもりだ。困ったことならいつでも相談してくれ、場合によっては解決もしてやるさ」
ラフディアナ「やりたいこと…か、そうだな…一つだけある」
句崇刃「聞かせてくれ」
ラフディアナ「そ、それは…まあ貴方にならいいか、その…パティシエをやってみたくてな…」
パティシエいいじゃん!
まあ確かにおいそれと口にしにくいのはわかる
今からでも遅くないぜ
句崇刃「…理由、聞いてもいいか?」
ラフディアナ「かなり昔のことではあるんだが…ハイエンミュラー様が仕事終わりに連れて行ってくれた店で…その日は私の誕生日なこともあってかなり豪勢な食事をしていたんだが最後にパティシエ本人が目の前でケーキを作ってくれてな…それが忘れられないんだ。」
句崇刃「いい思い出じゃないか、もし本気で目指したいと考えてくれるならまたその時は教えてくれ。うちの伝手で指導してくれる人を当たってみよう」
ラフディアナ「あぁ…その時はよろしく頼むな」
そうして話しているとハイエンミュラーを除く残りの3人がこの場に現れる
渡部「どうやら最後の怪盗さんも確保したみたいですね」
キタラート「良かった〜ハートちゃんのことだから殺しに行くのかと…」
ラウンゼス「いや…多分そのつもりだったぞ。でもどうやら探偵さんの方が数段上手だったようだな…」
ラフディアナ「もう安心してくれ…私の彼に対する気持ちはもう憎悪なんかじゃない…信頼だ」
キタラート「へぇ〜?私達よりも??」
ラウンゼス「お前…」
ラフディアナ「……………」
キタラート「え?なんで何も言わないの??」
渡部「句崇刃殿??」
句崇刃「思い込みが激しいだけ……だと信じたい。似力もなんかそんな感じだったし…」
ラウンゼス「すまんな…うちのリーダーが…」
句崇刃「まあ…あれよりもっと酷いのがいるからいっそ気にしないでくれ」
渡部「でも、これで一件落着ですな!」
キタラート「そうだねぇ〜!これから私達も身の振り方考えないとね!」
ラウンゼス「なんで楽しそうなんだ…」
ラフディアナ「また2人にも迷惑かけるかもしれないが…これからもよろしく頼む」
怪盗の2人「当然だよ!当然だ」
こうして3人の怪盗を巡る、博物館での事件は
句崇刃「まだ終わってねえよ」
その言葉を聞いた4人はそれぞれの反応をするが、すぐにラフディアナが口を開く
ラフディアナ「終わってないって…私が最後じゃないの?」
句崇刃「まだいるだろ?ここにきていない本当の最後の怪盗が!なぁ!」
ハイエンミュラーさんよ!
ハイエンミュラー「はーはっはっはっ!やっぱり君は気づいていたんだね!僕がどうするのか」
句崇刃「全くだ…こういうときこそ探偵としての勘が恨めしいと思ったことはねえよ」
ハイエンミュラー「さあ決めようか!」
探偵と怪盗!今宵どちらが生き残るのか!
file.2-finalに続く…
句崇刃「全くとんでもないことを考えているもんだ…怪盗ってのはそうじゃなきゃ務まらんのかね。どっちにせよ俺は俺のやるべきことをやるまでだ」




