1限目 掃除の時間
渚は時間を1/3にできる至って普通の高校1年生
優衣は渚の隣の席で時間を3倍にできてしまう同級生!
そんな二人のほのぼのとした?日常のお話です
「遅刻だ!遅刻!」
渚の1日はいつもこうして始まる
外を見ると誰もいない
「いつかは忘れたけど外に通学中の学生いたよな〜、でも今は!」
毎朝のように1/3にしてから準備を終わらせる、そんな毎日になったものだから常人なら遅刻確定の時間でも渚は全く危機感を持っていなかった
だが、今日は違った
「渚!止まれ」
そう思い振り返ると生活指導の先生が立っていた
どうやら遅刻したらしい
「すみません...」
色々あったが走って教室に向かう
「渚、遅刻したのか?」
クラスに入った途端に鳴り響く笑い声
久しぶりに聞いたなぁと思いつつ席に着く
「渚くんおはよ」
話しかけてきたのは隣の冬原さんだ
「冬原さんおはよ〜」
僕はあくびをしながら返した
〜掃除時間〜
なんでこんなに眠い中掃除なんかしないといけないんだ!
そう思いながらも一応は掃除をする
「渚くん、そこゴミ落ちてるよ〜」
「渚くん、そこにもゴミある!」
たった2人のほうき掃除なもんだからみんながうるさい
「なんで僕ばっかりに言うんだよ...」
ほうき掃除は僕と冬原さんの2人だ
「冬原さんだっているじゃん...」
小声で言う、そもそも男子高校生が他の女子も居る前で女子の名前言うことは僕みたいな陰キャにはとてもじゃないけどできない
「なんか言った?」
冬原さんが首を傾げながら聞いてくる
「う、うんなんでも無いよ...」
怯えたように答えたが内心はこうだった
首を傾げてる冬原さんかわいい...そもそもあまり女子とか変わってこなかった僕に正面向かって首傾げてくるとか大ダメージだから
よく見るといや、よく見なくてもかわいいよなぁ...
うちの学校は髪を染めるのがダメだから黒髪しかいないが絶対銀髪にしたらアニメとかで出てきそうな美少女キャラだよな、それにスタイルもいいし胸も…
「渚くんなに考えてるの?」
「ん?ふゆはっ...ううんなんでも無いよ」
危なすぎだろ...いま言いかけちゃったよ
「怪しいなぁ〜」
「本当になんでも無いよ」
「そっか、ならいいや」
距離が近いなぁと思いつつも掃除に戻る僕であった
まだ掃除は5分もあったということに気がついた僕は
あぁ〜!時間を1/3にするんじゃなくて3倍にするほうが良かった!