果てしない転職の末がこれなのか
読んでいただいてありがとうございます。
ある男の少しをお伝えします。
俺は今日、再就職についての情報が載っているWebページの会員となった。
俺は文学部卒でなんの取り柄もない。
しいて言うならば、相手のご機嫌を取ることである。
しかし、この取り柄が上手く実らず、今、再就職のWebページを見ているのも
また事実である。
私は、なんのパフォーマンスも出せないでいる悩みからこのWebページを訪れた。
どれもこれも未経験OKやスキル不要などの甘い言葉が載っている。
おれは騙されない。
こんな言葉に騙されて履歴書を送るとひどい目にあう。
今の会社に入って実感したことだからよくわかることである。
とは言いつつも、俺には、スキルはない...(悲)
ここで、改めて理系のやつらを羨む。
「プログラミング」
「IT」
すべてが俺にとってはあやふやな言葉であった。
「俺には到底できないな」
ここで、なんの広告かわからないがWebページ上に
可愛い露出が強い女の子が前面に押し出される。
無我夢中でそれをクリックすると
「おめでとう!!」
の文字が現れ、
一件の募集案件が表示される。
「あなたもここで働こうよ!!」
誘惑するようなボイスが流れた。
俺はどんな募集かも気にすることなく、
フォームに指定された内容を記入して
フォームを送った。
~~~数日後~~~
「おめでとうございます。
あなたの応募は採用されました。
営業時間内に一度お越しください。」
俺ははっきり言ってなんの応募かも忘れていたが、唯一通った応募であったため、
行くだけ行ってみることにした。
営業時間が18時からであったため、俺はその1時間後に店を訪れた。
ネットでは一度調べたが、女性を相手するお店であることしかわからず、
それ以上は調べなかったため情報はそれしかなかった。
店に入ると、カウンタに1人の男が立っていたため、話しかけてみることにした。
「再就職に応募させていただいた、大滝と申します。」
「大滝さんですか? 採用担当の服部です。」
ちょっと関西弁が入ってる男は服部というそうだ。
「服部さん、よろしくお願いします。」
「まぁ、そんなかしこまらないでいいですよ」
「はい、わかりました。」
「ここは見ての通り、女の子をおもてなしするところ」
「そうなんですね。」
「そうです、女の子が気持ちよくなってくれればいい」
「お金を使わせてあげればいい...ただそれだけでいいんですよ」
「何か質問は?」
「質問ですか? え~と」
「なさそうだね、あそこのテーブルの女の子」
そう言って、服部さんは手前に座っている若めの女の子を指さした。
「あの方、ですか?」
「そうあの子だ」
「あの子は若い人が好きだから君が相手をしてあげなさい」
「何の説明もなくですか?」
「説明? それはもうしたさ さぁ、行ってきな」
「女の子が使ったお金は全部君の儲けでいいからさ」
「はぁ~、わかりました。」
相手をすること2時間、話が盛り上がってしまい2時間も話し込んでしまった。
その間、女の子が使ったお金は30万であったそうだ。
「お疲れ様 大滝君」
「いぇいぇ、楽しかったですよ。」
「これ、あの子が使ったお金30万」
「え、これは本当にもらっていいんですか?」
「いいよ、君が2時間で稼いだ お金だ」
「なんか、うれしいですね。お客さんも楽しそうでしたし」
「それはよかった、明日も来てくれるかい??」
「はい、来させてもらいます。」
そんなこんなで、俺の再就活が副業を得る形で終わった。
パフォーマンスが出なくても、仕事終わりの女の子とのトークがとても
快感であったからである。
「大滝さん、連絡先交換しませんか?」
「大滝さん、こっちの仕事に専念したら?」
「大滝さん、これから他のお店行かない?」
「大滝さん、めっちゃ楽しい!」
俺はイケメンではなかったため、こんな言葉をかけられるのが初めてであったため、
俺はそんな言葉に酔いしれ、これからがつらくなることに気が付くことはなかった。
「大滝さん、このようだと会社辞めてもらうよ」
数年後には上司に会社を辞めるように言われた。
この時の、後悔は今更ながらに重くのしかかっている。
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