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【12】あらすじ『秘氷史の山の鳴動』


※)第【12】幕も、物語全体に関わるエピソードが濃厚です。ネタバレが大丈夫な方でしたら、このままお読みください。





  ―――― すべては “かの男” に似ている、この顔が元凶 ――――





秘氷史(ひし)の山の鳴動…… 氷山に隠れてきた()()()()、動く。


 神代の復活か、人原の平定か。

 分裂した竜族の悲願。

 




◍ 本当の俺・私が、理想・現実・周囲の期待と違いすぎる編……



【 やづさ VS 飛叉弥、決着 】


【 飛叉弥と五十鈴。皐月と茉都莉。―――血筋が象徴する行く末。未来 】


【 鬼宿 VS 玉百合・龍牙、決着 】



 



◍ テーマ…… “周囲、自分が望む理想とのギャップ” 

        露呈。

        災いと希望。

        表裏一体。

        逃れられない “血筋の呪縛” 


        




◍ 時間軸…… 《 十二月下旬~翌一月(異界) 》




………………………………………………………………………………………………




【 あらすじ 】




「悔いのない生き方を――……」



「待ってください…っ! 私は…っ―――」


 


 飛叉弥と背を向けあってきた。だが、すぐ側に在り続けた、やづさと五十鈴。

 彼の同士、彼の侍女。それ以上の関係にはなり得ない事情を抱えてきた二人は、ようやくお互いの人となりを知り、どんな言葉を交わしたのか。



   ×     ×     ×


 

 会いたい……。

 だが、許されない。



   *   *   *


 十年前、人間の血を求めて彷徨う獲猿の噂が立ち、人々はそいつを恐れながらも、首を刈り取ろうと躍起になっていた。

 純粋な人間にはなれず、むしろ獲猿化を進行させる行為と知りながら、そいつは戦場の血だまりを見つけるたび、すすっているらしい。


 その理由に思い当たった闇黒壺衙門(ゼシア・ヴェルマンダ)王将と、菊元輩―――うてなの闇を牛耳ってきた二者勢力は反目。


「……龍牙りゅうが、お前が “萼の災い” と予言されてきた意味がようやく分かった」


 元老・菊嶋由威愿(ゆいげん)は言った。この世から消し去らねばならない存在というのは、どうしようもなく、確かに在る。


鬼宿たまほめ君を葬らないというのなら、やはり、お前こそが真の災いに違いない―――」


   *   *   *



 

 自分と境遇が似ている鬼宿の保護に固執し、大きな代償を払うことになって十年。


 李彌殷(リヴィアン)を発ってから、体調の思わしくなかった龍牙(皐月)を、逸人ら人質を使って捕らえ、姿をくらました死蛇九に、絶望を予感して浮き足立つ花連。

 彼奴きゃつの懐に潜り込むため、皐月がわざと捕まった事実を打ち明ける飛叉弥だが、実際、余裕があるわけでないことは誰の目にも明らかであった。

 もちろん、すべて承知の上である死蛇九は、子どもたちを逃がすため、極限まで疲弊した皐月を懐にする。 “萼の黒い龍” ――― “神判” と呼んで、自分がこれまでどれほど恐れ、欲した器であるか、神代とともに歴史の影へと潜められた、花人の実体―――まさに “その答えがお前だ” とにやける。


 ()()()華瓊楽の存亡など、どうでもいい。皐月の身体を乗っ取ることが真の目的であり、それを阻害してきたなぎの珠玉を取り除こうという死蛇九だが…。




「なに……?」



 手にしたのは、想像していた “椥の実” ―――ではなかった。


 


 ×     ×     ×



 皐月の体内に匿われていたそれを、抜き取ろうとする死蛇九と花人の攻防。そして、やづさと飛叉弥の因縁の対決。さらに、武尊ほたかに隠れて何やら単独行動してきた燦寿が、なぜかこの戦いの場に現れ、黒同舟との関与――背信を疑われるが、そんな時、巨大な白魔なだれが一同を襲う。


 燦寿は密かに追ってきたその召喚者――黒の丞相の正体として、まさかの名を叫び……?




 ◆ ◇ ◆


(2022年04月15日 08時47分:投稿)

(2025年11月11日、現位置に移動)

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