【7】あらすじ『蜘蛛の囲の胡情蝶』
~【 投稿方法について、お知らせ 】~
【 はじめに 】に記載しました理由により、第【7】巻から【 あらすじ 】の投稿を優先し、【 登場人物 / 重要シーン 】は割り込み投稿(後で挿入)させて頂きます。ご理解のほど、よろしくお願いいたします……。汗
◍ 蜘蛛の囲の胡情蝶…… 自由を奪われた、捉われの感情
◍ 本当の俺・私が、理想・現実・周囲の期待と違いすぎる編……
( 煬闇編(上):初恋相手は今――諜報員と妓女 )
◍ テーマ…… “周囲、自分が望む理想とのギャップ”
不信・不審・恨みの矛先
ライバル視・トップレベル争い、共闘
自責の念
◍ 時間軸…… 《 十二月上旬(異界) 》
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【 あらすじ 】
【飛叉弥に対する敵意と恨み? 唐馬と唯、それぞれの過去】
【華瓊楽の元世界樹・壽星桃の按主には、後継者がいた】
【巫女と妓女―――、そして花人の国の神官、兼、語り部・常葉臣の務めとは】
【華瓊楽奎王・睿溪の想い人】
【狙われる “竜氏の証” ―――安置しているのは花人の国・萼か……】
*
朝灘から、華瓊楽における諜報機関・匕仙房の助っ人として、妓楼にいりびたりである見習い宮廷絵師・徐俊瑜に近づくため、女のてだれを早急に回して欲しいという相談を受けた飛叉弥。
そんな時、ちょうどよく飾り棚の絵皿を割った皐月に弁償を求め、稀代の美人奇術師・紗雲として、彼を送り込むことに。
前回、二度と紗雲にはならないと、衣装を投げ捨てることで願掛けした皐月だったが、知らぬ間に画集が発売されていたり、 “蔓綏八艶” なる歓楽街の美女コンテストに選出されていたり……。
*
実は助っ人として送り込まれてきた花人と気づかぬまま、喪った同胞の代わりに紗雲を利用し、任務を続行しようとする匕仙房・珠聯追の唐馬は、そこで思いがけない人物と再会。
俊瑜に妓女として侍ているその人物は、八年前の大旱魃の折、賊に皆殺しにされたはずの某良家の娘であった。
「罪滅ぼしをさせてやる」と、飛叉弥に彼女の保護を押し付けるが、俊瑜のバックにいる輩を倒すための助太刀は無用だと言う唐馬。
同じく、対黒同舟花連に敵対心を持つ、邏衛軍八封旗営の大隊長・唯とも一触即発ムードになり、飛叉弥はあらためて “すべての元凶” と睨まれてきたことを痛感するのだった。
唯も大旱魃を機に偉大な父親を喪ったばかりか、その名誉回復につとめなければならない身の上になったことから、かねてより敵と通じている疑いのある飛叉弥を憎んでいた。
*
「全部、飛叉弥が悪いと思うよ、俺も」
「……。」
中立的な皐月は、正体を隠したまま協力しつつ、彼らの深い溝の根底に切り込んでいく。
妓楼に潜入という今回の任務を機に、睿溪は皐月をサポートしながら、様々な胸中を吐露―――。
想いを寄せている妓女がいること。
その妓女が、とんでもない曰くつきであること。
覇道ではなく、王道を切り開かなければならない、一国の統治者としての裁量。
「なぁ、皐月――? お前とならば分かち合えるはずだろ? この並々ならぬ竜氏の苦労~」
「…………。」
そして、“竜氏の証” を欲している国があること―――。
睿溪はそれを持っていない。だが、
「やはりあるか、萼になら……」
“龍王の宝飾品の在り処” という、花人にとっての国家機密に触れる。
*
一方、俊瑜を傀儡にしている鳥妖使いの妖魔・鴉陣は、 “時守の主” なる覆面の男と密談。
紗雲の正体を皐月―――さらに、皐月の正体を “ある男” と睨んだ上で、なにやら罠に掛けようとしている様子……。
そんな時、鴉陣が、都の各所に召喚した “巣” に閉じ込められた唐馬は、生命力を吸い取られていく危機的状況を共にすることになった紗雲の正体に気づき……?
*
華瓊楽の前世界樹・壽星桃の守り人に、後継者がいたことも明らかになる。
文化の発展を担う芸事だけでなく、産霊との関りも深い妓女たちの信仰を集めてきたその女神は、頭を垂れる稲穂を持つ神像。
そして、 “月世代空” の異名を隠し持っていた。
現世界樹・椥の守り人となっている皐月に興味を示し、蠱惑する。
なぜ彼女は、華瓊楽が砂漠化の危機に瀕した際に関与せず、今も一介の豊穣神を装い続けているのか……。
鴉陣の巣に閉じ込められた皐月に、手を貸すのか否か――――。
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