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異世界の契約者  作者: 木剣
第二章 迷宮編
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マテリアルの威力

朝御飯を食べ終えてから桜の替えの服を作成して桜専用の武器も登録して自動装填台も設置した。自動装填台は置くと自動でリロードしてくれる台で撃ち尽くして回収した銃はここに送られるようにしてある。そして実はショットガンに関しては改造することはできなかった。理由としては資材が足りなかったからです。調子に乗って弾を作りすぎたら在庫がなかった。この付近の階層にアダマンタイトがなかったから仕方なく次の階層で改造することにした。設計図と名前はもう決めてあるから後は資材だけ揃えたら作れるようにはしてある。


「サイズはどう? コピーしただけだから同じはずだけど」

見た目は同じだけど中身は桁違いの高性能になってる服だ。衝撃吸収にいざって時には再生も発動するようにしてある。こっそりと魔石を超細くした魔繊維を編み込んであるので魔力が尽きたとしても少しだけ魔法も使えるようにしてある。

「うん、大丈夫だよ。アイテムバックは?」

「工房から取り出せるからもう必要ないね。桜も物を要求すれば手元に呼び出せるよ」

試しにマテリアルを呼び出すとそれをまねて桜もバーストを呼び出した。

「あ、ほんとだ。うーん、一応ホルスターに入れておいてもいいかな?」

「そのほうがいいね。俺もカリバーを入れてるし」


「準備万端だよ。いこっか蓮君」

「ああ」

2人手をつないで門をくぐる。この先何があってもこの手を離さないと誓って。ここから俺達の本気の迷宮攻略が始まった。

「ん? 変だな」

「何かあったの?」

「いや、採掘した場所から鉱石の反応があるんだ。確認してくる」

採掘した場所を確認すると拳くらいのサイズでアダマンタイトが生成されていた。どうやら迷宮内だと鉱石が再生成されるみたいだな。どういう原理でこんなことが起きてるんだろう? 生成されなくなったら怖いからこのままにしておこうか。

「どうだった?」

「拳くらいのサイズだったけど鉱石が生成されてた。取ったら何が起こるかわからないし放置だね」

「魔法の世界は不思議だね~」

「確かに」

そう言って俺達は6階層に下りていくのだった。


6階層に到着すると前に来た時よりも敵の数が増えていた。特に岩系の魔物ガーゴイルみたいなやつらを中心にな。

「何だかこっちの武器に合わせた編成だな」

あれだとバーストとカリバーは何発か撃ち込まないと倒せそうにない。仕方ない予定通りにマテリアルを使うか。

「れぇんくん、腐敗臭がひどぉしゅぎてぇぇぇ…」

鼻を抑えてものすごく渋い顔をしている桜にちょっとだけ笑ってしまった。

「臭いを意図的に制限できるように訓練しないとね。これつける?」

俺はガスマスクを手元に出すと桜は渋々と顔につけてこっちを向いた。

「ぶほぉっ…!!」

ケモミミにガスマスクというシュールな絵面に思わず笑ってしまった。表情が見えないのになぜだかジト目で見られているような気がしているとくぐもった声で桜が話しかけてくる。


「…蓮君?」

「っひぃっ、ごめ、ごめんよ。くくくっ!」

「笑いながら謝らないでよっ!!」

ぷんすかと怒りながらガスマスクを外すと目を閉じて意図的に臭いを制限できるように集中し始めた。そんなに笑ったのが嫌だったのかな? そんなことを蓮は考えていたが本当の理由は蓮君の匂いを嗅げないのが嫌だったことを蓮は知る由もなかったのだった。

『蓮君の匂いだけを嗅ぐんだと集中すればいいんじゃない?』

「そっか! 意外と簡単だね。ありがとうございますマルコさん」

そんな会話が繰り広げられていた。


「さて、あのガーゴイルを粉砕してから戦闘を仕掛けるか」

俺はマテリアルを取り出すと膝立ちで構えた。本来ならうつ伏せの状態で撃つのが正しいが衝撃吸収の付与を掛けてあるので受け止め切れるだろうと思っての膝立ちだ。正直、どんな衝撃があるかを試したいというのが本音だ。

「よく狙って…ファイア!」

バガアァァンという大砲でもぶっ放したのかと言わんばかりの轟音を立てて音速を超えた弾丸はガーゴイルに命中した。いや、命中したのかがわからないくらいに木端微塵に破壊されてしまっていた。とんでもない威力だ。だけどそれ以前に耳がやばい。何にも聞こえないくらいの轟音のせいでさっきからキーンとなっている。あ、俺がこうなっているってことはまさか。


『れ、れぇんくぅん。うちゅなら言ってよぉ…耳がぁ~~』

ケモミミを抑えてうずくまっている桜が抗議の声を念話で上げてきた。

『ご、ごめん。次はちゃんと対策するよ』

確か纏風で振動を伝えないようにできたはずだ。次からは発砲するのと同時に発動するようにしておこう俺も耳が持たない。とりあえず、桜に回復魔法を掛けてから機嫌を直すためになでなですることになったのだった。


「んふふふ、蓮君のなでなで好き」

「はは、喜んでくれたなら何よりだよ。さて、そろそろ行こうか。周りを殲滅しながら使える素材があれば回収していくよ」

「うん、いつでもいけるよ」

「よし、GO!」

桜はバーストを両手で構えて飛び出し俺もカリバーを構えて後に続く。そしてある程度進んだところで背中合わせで発砲を開始した。バババババと連続で轟音を響かせながらスライムやスケルトンを粉砕していくと岩系の魔物だけは倒しきれずに残ってしまう。そんな魔物には俺がカリバーで一点集中の精密な狙撃で倒していく。俺と桜の視線の先には誰一人として生きて立っている者はいなかった。そもそも死んでるけど。

「すごく一方的な戦いだったね」

「戦いといってもいいのか微妙だけどさ。まあ、それだけ武器が強化されたってことだな。使えそうな素材を回収したらすぐに次の階層に行こう」

「はーい」

その後はいくつか素材を回収してから7階層へと歩みを進めた。



7階層から20階層まで俺達は一気に攻略を進めていた。10階層には予想通りボスがおらず素通りできる空間になっていた。7階層から10階層まではずっと一部屋に魔物の数のゴリ押しが目立っており、難なく攻略することができた。ただ、連携がかなり必須な厄介な魔物もいたが試練の迷宮に来てからずっと一緒に戦い続けてお互いのリズムを完全に知り尽くした二人にとってはなんの脅威でもなかった。


10階層から20階層は森の樹海エリアと筋トレ(罠)エリアが迷路になっている階層だった。正直、一度攻略したことがあるから苦労することなく攻略できていた。精神的にはイラっとすることが多かったけどさ。

さて、ここが20階層だけど大きい扉があってほぼオーバーと同じ感じだ。だけどこの奥から伝わってくる敵の数が尋常じゃない。ざっと700くらいはいるだろう。そのうちの何体かは結構強めのプレッシャーでそれよりも強いのが一体だけいるのがわかる。多分これがこの階層のボスだろう。

「何にも音がしないよ。それどころか床を歩く音すらしないし呼吸音もかなり小さいよ」

「でも反応は700いる」

いるのはわかるが大きさや種族がわからないのがネックだな。何か偵察するための道具を作っておいたほうがいいな。


「いくか」

「うん」

ここで止まっていても仕方ない。意を決して扉に手を掛けると思いっきり開け放つ。そこには何もなかった。いや、正確には真っ暗で何も見えなかったのだ。

「…フレアを焚くよ」

閃光手榴弾を改良したものでかなり長く光り続けて光量も結構ある特殊弾だ。銃弾タイプのものも用意して合って周りに複数打ち込んでさらに明るくしたがそれでも敵の姿が見えない。どういうことだ?


「変だね。気配はするけど姿が見えないよ。それに何だかもう狙われているみたいで背中がぞくぞくするよ…っ!!」

「まさか!」

俺達はすぐに真上を見上げるとそこにうじゃうじゃと大量に敵がいた。敵はずっと天井で潜んでいた。すぐに回避行動をとるとさっきまでいた場所に大量のが飛んできた。

「そりゃー音もしないし、呼吸音も小さいよな!」

「む、虫」

そう、上には大量の蜘蛛が待ち構えていた。一つ一つは小さくても束になって掛かられるとかなり大きな糸になる。その中でひときわ大きい蜘蛛が俺達を不気味な赤い目で見ると笑いながら糸を吐いてくる。


「おいコラちょっと待て」

話しかけるが何の反応も示してこない。こいつは理性がないタイプか? 仕方ない話し合いは無理みたいだからぶっ殺すか。

「行くよ桜」

「うん」

そう言って銃を構えるとそれを合図に蜘蛛たちが一斉に襲い掛かってくる。ボスの名前はクイーンスパイダーか。こうして統率された蜘蛛の軍隊との戦いが始まった。

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