異世界へ
主人公をどうやって最強にしようかな?書いていると主人公がレンじゃなくてサクラのような気がしてきた。はやく超兵器を作りたい!
気が付くと大きい広間にいた。大理石を使った柱や壁に足元には変な模様が描かれていて天井付近にはステンドグラスがあった。雰囲気的には教会のような作りだ。周りではクラスメイトが俺と同じように周りを見渡していた。
「お、おい。どこだよここ」
誰かがそう言ったがその声をかき消すように別の声がかかった。
「ようこそいらっしゃいました。勇者様。ここは異世界【アルトニア】といいます。私は天神教司祭のジュレスと申します」
白髪と髭ボーボーのおっさんがそんなことを言ってきた。まさかこれは?
「異世界召喚?」
そう誰かがつぶやいた。
「その通りでございます。ここでお話しするには勇者様に失礼ですのでこちらの部屋に案内してから説明いたします」
そう言われ渋々とクラスメイト達は移動していった。だけど移動中に俺は気が付いてしまった。
「なんで誰もパニックになっていないんだ? なぁ、宗司お前もおかしいと思わないか?」
「ん? 確かにそうだな。なんで俺もこれが普通だって思ったんだ? いや、あれ?」
俺に指摘されると気が付いたようで宗司も首をかしげていた。その様子を司祭は忌々しそうに見つめていた。そして移動していくと先ほどよりも広い部屋には机と椅子が並べられていて仲がいい人同士で席に座っていった。ちなみに宗司と野原さんも俺と同じ机に座っている。
しばらくすると奥のほうに掛かっていた赤いカーテンからこれまた立派な王冠を被った髭親父が出てきた。今の感想は失礼だったな。王冠をかぶっているから国王だと思う。俺達と同い年くらいの女の子も一緒に出てきて近くに置かれていた椅子に腰かけていた。女の子のほうは淡いピンク色のドレスを着ていて頭にはティアラっていうのかな? そんな感じのアクセサリーをつけていた。いかにもお姫様という感じだ。うん、可愛いです。
「此度は召喚に応じていただきありがとうございます。勇者様。私はエステル王国の王ゼクス=レイ=エステルと申します」
「私はこの国の姫で名をアリス=レイ=エステルと申します。気軽にアリスとお呼びください」
「「「いいっ!!!」」」
声も可愛いな。ていうかお前ら落ち着けよ。
まあ、騒ぐ理由もわかる。容姿は綺麗な金髪で瞳は青色で髪は大体腰くらいの長さだ。目元はおっとりしていると言えばいいのかな?優し気な雰囲気がある。スタイルは……めちゃくちゃスタイルいいな。あれは確実にE以上はあるだろう。というかドレスの上からでもわかる胸から腰までのラインが…おっといかんいかん。
自己紹介が終わったところで本題に入ると色々と難しい話をされた。その話を要約するとこういうことらしい。
1.帰還方法は魔王しか知らない。理由は古代魔法の本を奪われたから。
2.世界を超えるときに特別な力が目覚める。
3.最大の功績を出した者には姫を嫁に与える。
4.魔族の他に亜人、別称で獣人と呼ばれる種族とも戦争状態である。
つまり帰りたいなら魔王を倒さないといけないということになる。さらに獣人との戦争も何とかしてほしいと。うん、そうね。ふざけるな! となるのが普通だよね。定番でありがちな内容だな。ここで叫んで抗議しても始まらない。問題はここからどうするかだ。
俺達が取れる手は魔王との戦争に勝利して、帰還方法を手に入れる。もしくは意図的に隠している帰還方法を探し出す。帰還するにはこの2つしかない。
3種族との和解という手もあるがなぜ戦争状態に突入しているのかが今の状態だとわからない。理由によっては和解することは不可能かもしれないから情報収集をするしかないな。
他は…今は思いつかないな。取り敢えず、相手に従って力をつけつつ情報を集めよう。幸い世界を超えるときに特別な力が目覚めるみたいだから不安はあるけど何とかなりそうだ。くっくっく、どんなチート能力が手に入るんだろ? 楽しみだな!そんなことを考えながら周りを見渡すと男たちの反応はわかりやすいことになっていた。
何人かは姫と結婚できると聞いて色々と妄想の世界を広げている奴らがいるな。肝心の姫はその顔を見てすごく嫌そうな顔をしてるけど。どうやら一人一人顔を見ているみたいだな。顔を引き締めとこ。やがて何かを見つけたのだろうか。驚いていたがすぐに微笑んで視線を戻した。何だったんだ? と、思考していると急に声を荒げた人がいた。
「ふざけるな!」
やっぱり反感を持つ人はいたみたいだな。って先生か。
「私達に戦争をさせる気か! 戦争は反対だ。なぜ、話し合いをして解決しようとしない! それにもし生徒が死んだらどうするんだ!」
「私どもでも最大限にサポートします。話し合いは何度もしてきました。ですが、我々の話を聞き入れてもらえないのです。昔はこんなことはなかったのですが…本来ならこれはこの世界の問題です。なぜ神が召喚を行えと言ったのか我々にはわかりませんが…帰還の方法は最優先で探しております。帰還の方法が見つかり次第すぐに送還しますのでそれまでは我々に協力していただけませんか?私も妻を失い心を痛めております。どうかどうかお願いいたします」
「っ……」
国王が悲しみを堪えているのがよくわかる。大切な人を失うというのはどれほどの悲しみなのか俺は知っている。そんな雰囲気に感化されたのか。カースト上位のクラスメイトが話し始めた。
「俺…やります!」
そう言ったのは天野優斗だ。正義でできた服をきてるような奴だ。金髪で最近の若者という感じのイケメンだな。
「お前ならそういうと思ったぜ」
岩本剛もそう続いた。うん、兄貴がいるみたいでなんか落ち着かない。見た目は筋肉バカだ。確か空手をやっていたはずだ。
「いつもこの2人は…もう」
雨宮静香はため息をつきながらもそう言った。
「ま~仕方ないね~」
佐枝美樹も雨宮に続いた。
「お、お前達! ダメだ死ぬかもしれないんだぞ!」
「大丈夫ですよ。先生、あれです神の加護とかがあってどうせ生き返れますから」
鈴木守だったかな?そいつが先生の反論を抑えてしまった。てか、ゲーム感覚でいるんじゃねえよ。ド〇クエじゃあるまいし。
これで27人の戦いを知らない生徒が戦争に参加することが決まってしまった。
あ、先生を含めたら28人か。
いくつかプロットなしの行き当たりばったりの小説を書こうと思ってます。書き溜めがない状態でドンドン自分の首を絞めようとするバカが通りますよ。