熱い夜
宗司の職業を軍師から司令官に変更。いくつか見つけた誤字を修正。物語の展開上どうしても職業を調整しないといけなくなりました。すみません。パワーバランスも考えて後々修正するかもです。というかこの部分って規約に引っかかるのかな?注意があればまた修正入れます。評価やブックマークが嬉しいです。ありがとう!
お城では祝勝会が開かれていた。俺は指揮官としての功績を騎士団の人達に背中を叩かれながら褒められていたところをこっそりと抜け出してテラスにまで来ていた。だけどもうそこには先客がいた。
「宗司じゃないか、こんなところに来てどうしたんだ?」
「いや、ちょっと外の風に当たろうと思ってな」
「そうか」
テラスにいたのは蓮だった。目的の人じゃないのにちょっとがっかりしつつも蓮の隣で同じように風に当たる。
「なんで蓮はここにいるんだ?」
「んー? 俺は…教会連中の目が嫌だったからだな。野原さんも嫌だったみたいで参加せずに帰っちゃったしな」
「あー、最後に俺が全部持って行ったからか。すまん」
「町の人達を守れたんだ、気にしてねぇよ。んー、俺は先に寮に帰るわ」
「急にどうした?」
「いや、俺は空気が読めるからな。がんばれよ」
そう言ってテラスから出ていった。っておいこら当然ですと言わんばかりに飛び降りるんじゃねえ! ここ二階だぞ!? 本気であいつ人間離れしてるじゃねえか。ステータスどうなってんだよ? そんなことを考えていると不意に後ろから声をかけられた。
「先輩も気がききますね。お疲れ様です"宗司さん"」
「アトリアさん!? ってその呼び方…」
言いかけて言葉を失った。今のアトリアは自分の髪の色に合わせた紅色のドレスを着ていた。普段は見たことがない女性らしい姿に俺は見とれてしまった。
「--奇麗だ--」
前の自分からは信じられない感想だな。
「胸元を凝視しなかったら満点でしたね~」
思いっきりばれてましたわ。だって仕方ないじゃん! 男ならどうしても見てしまうんだよ! 何よりも大きすぎず小さすぎずで俺の理想そのものだったんだからさ!
「くすくす、男の子なら仕方ないですものね」
「あ、すみません」
口元を抑えて笑う姿も可愛い。一つ一つの挙動全てが可愛く見えてくる。ああ、恋は盲目っていうけどこういうことなのかな。アトリアにどんどん惹かれていく自分がいる。ふと思い出すそういえば蓮があれを作ってくれてたじゃないか。
「えっと、その実はさ。渡したいものがあるんだ」
「なんですか?」
「これを」
アイテムバックの中から手のひらサイズの箱を取り出して膝まづく。そして箱の中身がアトリアに見えるように開いた。
「これって髪飾りですか? 奇麗…それに精霊石なんてこんな貴重な物一体どこで」
アトリアに渡したのは炎の羽をイメージした髪飾りだった。アトリアの髪の色にとてもマッチしている。蓮って変にセンスがいいよな。俺も左右対称の同じものを貰っている。蓮につけておけよって言われて胸元につけてある。
「この前のお礼なんだできれば受け取ってほしい」
「いっいえ! こんな貴重なもの受け取れません! それにお礼と言われてもここまで高額な物をいただくわけにはいきません!」
「え? いやこれ蓮に頼み込んで作ってもらったものなんだけど。というか動揺しすぎて口調が丁寧になってる」
「あ、その、すみません。あのですね宗司さん、精霊石というのは3㎝くらいのサイズで王金貨数枚はくだらないとても高価なものなんですよ。これなんて…これ全部火属性でできてる。完全な火属性だなんて始めて見た。ええっとですね。要するにこれ1つでお屋敷が3つは建てることができるくらいの価値があるんですよ」
「…まじで?」
「まじです。というかこれ国宝級です」
あいつ何やってくれてんの!? 全力で作ったって言ってたけど誰もここまでやれとは言ってねえぞ! プロポーズ失敗か! 失敗になるのかこれええぇぇ!?
「その…受け取ってもらえますか?」
アトリアは何やら考え込んでいたが、何か決心したのか微笑みながら答えを言ってくれた。
「宗司さんがつけてくれませんか?」
「わかった」
受け取ってもらえることに安心しながらも箱から髪飾りを取り出してアトリアに近づく。髪は肩に触れないくらいの長さに切り揃えられていていい匂いがしてくる。少しドキドキとしながら髪飾りをつけた。針とかないのにどうやってくっついてんだ?
「ありがとうございます。でも、これだと釣り合いが取れませんね。ちょっといいですか?」
そういうとなにかポケットから取り出そうとしたので俺の視線がポケットに向いたその時、アトリアが抱き着いてきた。胸の感触やら女の子特有のいい香りがして心臓が破裂しそうなほど脈打つ。だけど次の瞬間、思考全てを吹き飛ばすことが起こった。俺はキスされた。ほっぺなんかじゃない正真正銘、口と口とのキス。時間にしてほんの数秒だったのだろうけど俺にとっては何時間も経っているように感じられた。やがてアトリアが離れていく。
「私からのお礼です。この世界に一つしかないものですよ?」
「あ、え? まさかファースト」
そう言ったアトリアの顔は誰が見てもわかるくらいに真っ赤に染まっていた。これって脈ありっすか? いや、考えるよりも今は行動するべきか? いや、告白するなら今だろ。ここはかっこよく決めたい!
「俺と付き合ってください」
あああああ違う! もっとロマンチックな言葉があっただろ! 何やってんだ俺えええ!? 体勢も思いっきりくの字で右手を前に出すというダサいというか古臭い状態だ。
「顔を上げてください」
肩をたたかれて顔を上げるのと同時にまたキスされた。二回目となると多少は耐性ができたのかそれほど動揺はしなかったが別のところに熱がこもり始めた。ばれないようにしないと。
「思いっきりばれてますよ?」
「え? ど、どういうこと?」
「この髪飾りを付けてから宗司さんの考えていることや気持ちが全部伝わってくるんです。その、私のことがどれほど好きかも…その先のことを考えてるのも」
えええええ!? なんじゃそれえええええ! まさか蓮の仕業か! 全部俺に任せとけとか言ってたけどこれのことだったのかよ! なんだか親指を立ててグッドポーズをしている親友の姿が目に浮かぶ。あいつぜってぇ殴る!
「私の答えはもうわかりますよね? その先のことも…いいですよ?」
そういってドレスの裾をつまんで少しずつ上にあげていくすると太ももが少しずつ見えてくる。それに俺の視線は釘付けになってしまう。思わず喉を鳴らしてその先を見たいと思ってしまった。
「私も好きですよ。宗司さん」
そういい今度はさっきとは違う大人のキスを交わす。そして俺も気づく。アトリアの心が伝わってくることに。
「俺も好きです」
この後は2人でパーティを抜け出してアトリアの家にお邪魔した。家はなんだか古い一軒家だった。
「ここには私しか住んでいないので遠慮せずに上がってください。少し散らかっていますけどね」
部屋に入ると女の子らしい部屋で散らかっていると言っていたが、全然そんなことはなかった。ちょっと待ってもしや二人っきりってことですか? まじですか?
「ガッツきすぎると嫌われますよ? ってあはは、そんなこと言っても説得力ないですね」
それもその通りだ。さっきから一緒に抱き合いたい。もっと触ってほしいという感情が伝わってきていたからな。アトリアはそういいながらベッドに寝ころんで服をはだけさせた。月の光に照らされて四肢が強調される。はだけた服からは下着が見えて肌はほんのりと赤く染まっている。よく見ると若干、汗ばんでいるのがわかる。
「優しくしてくださいね?」
そして俺は感情や想いが全て伝わってくるなか大人の階段を上ることになった。感想はまあ、女の子の体は柔らかくていい匂いがするということで。
翌日、寮に帰らなかった俺は蓮にめちゃくちゃからかわれることになった。で、感情が共有されるのはどういうことかを聞いたら蓮の固有技能である<共感>を付与してあるからだと教えられた。ちなみにどれだけ離れても念話が使えるみたいだし、どこにいるのかもわかるらしい。これ浮気は絶対できないな。する気はないけど。
『浮気するなら教えてくださいね』
うぇ!? ああ、精霊神殿にいるアトリアからの念話か。びっくりした。というか浮気するなら教えればいいのかよ!?
『一夫多妻制が普通ですから強制はしませんよ。その、不満があるなら言ってくださればいくらでも…お答えしますから』
そう言われて俺は唾を飲み込んだ。
「おいこら宗司、すごくだらしない顔してるぞ」
はっ!? おおっといけないいけない。気を付けないとな。とまあ今の俺は幸せの真っただ中にいるのだった。
あたしの名前はアトリア=フレンと言います。あたしの家は代々、上位精霊と契約してきた由緒ある家なのです。ですが、あたしだけは精霊と契約できずに落ちこぼれと言われてしまって家を追い出されました。縁まで切られましたがまあでも、政略結婚とかそういう面倒なことはしなくてもよくなったのでそれほど落ち込んではいません。姫様にも気をかけて貰ってますしね。友達もいるし…うん。
とまあ、いろいろと不遇でしたがこのまま何事も起こらずにこんな日々が続くのかと思っていましたがある日、あたしの運命を変える出来事が起きました。それは勇者召喚ということが起こったのです。そしてあたしは西城蓮さんという人と出会うことになりました。あの人は精霊との契約の価値観を根本的に変えることをしました。普通なら大精霊を諦めて妖精と契約するなんてありえません。なんてバカなんだろうと呆れていました。でも、あたしは先輩にとても感謝しています。なぜなら先輩と出会わなければ私の運命の王子様と出会うこともなかったのですから。
最初はなんて頼りない人なんだろうって思っていました。でも、ちゃんと考え抜いた後にしっかりと結論を出して行動に移すべく走り去ったあの後ろ姿はちょっとだけ、ほんのちょっとだけかっこいいなと思いました。"おまけさん"が気になり始めたのはこの頃からでした。それからはちょこちょこと"友人さん"を見かけることが多くなりました。書架で本を一心不乱に読みふけっているところがほとんどで寝る間も惜しんで戦略に関する本を読んでいました。たまにそのまま寝てしまっていたので毛布を掛けて風邪をひかないように魔法で暖かくしていました。寝顔はちょっと可愛かったです。
ふと、本の内容とメモしている戦略案が気になったので眠っている"親友さん"から少し拝借して読ませてもらいました。内容は私達と協力して戦闘する時、誰一人として死なせないための戦略をかなりの量を書いてあってそれを見ていると、友人たちだけでなく私達の心配もしてくれているんだなとちょっぴり嬉しくなりました。
そしてさらにメモ帳をめくっていると秘密のページと書かれた場所があったため気になって読んでいるとそこには"アトリアへのお礼候補。プロポーズ案"と書かれていました。それを見た瞬間、あたしは顔から火が出ているんじゃないかというくらいの熱を感じて急いでメモ帳を戻してから家に帰りました。ですが、しばらくしても熱が引くことはなくてどうしても"宗司さん"が気になるようになりました。
そして今日、あたしは"恋人さん"になりました。私がいると足を引っ張ってしまうと思って最初は断るつもりでした。でも、髪飾りを付けたときから宗司さんから伝わってくる想いが言葉が私を大胆にさせたのです。愛おしくて愛しくて仕方ない。気が付いたらキスをしちゃいました。恥ずかしすぎて顔から火が出そうです。でも、後悔していません。これから先何が起こっても私は"愛おしい人"を守って見せます。
そこから先は乙女の秘密です♪女の子は好きな人の前だと大胆になるんですよ?ところでチョロインってなんでしょう?宗司さんから伝わってくるのですが詳細がよくわからないですね。悪いことじゃなさそうなので良しとしましょう。
表現能力がない自分がもどかしい!私のレベルが上がったら書き直してやるからな!




