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世界の変え方  作者: ペットボトル
2/2

1日目

今までこんなにも美しい光を見たことがあっただろうか。

『さぁ、《門‐ゲート‐》は開かれました。新しい世界へ、‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐』

〜☆〜★〜☆〜★〜☆〜★〜☆〜★〜☆〜★〜☆〜

「あー死にてー」

とボヤいてる糞ガキこと雨宮リン。17歳である。日々楽しみなど何もなく、毎日を無為に過ごしている。だがこんなに俺にも楽しみが一つだけあった。それは…

「おっ?今日はアイツにするか…」

不敵な笑みを浮かべ目の前を通り過ぎて行く30代前半くらいの男に近づいていく。俺はそっと右手をポッケの中に突っ込み、中から鋭く光るナイフを取り出し、迷うことなく男の首に突き立てた。男は何が起こったのか分からない様子でしばらく唖然としていたが、段々と状況を理解し始め、感情を驚きから焦りへと変わっていき最後には絶望の感情の中に溺れていく。罪悪感は無い。代わりにとてつもない快感に身体も心も蝕まれていく。なんて罪深いことなんだ。だが止められない。次は、向こうにいるアイツにしてやろうか……………………………………………っても俺の妄想なんだけどね?ビックリした?俺がいくら世界に不満持ってたって人は殺せないよ!人殺したら犯罪だよ?犯罪ダメ絶対だよ〜。とまぁ俺の唯一の楽しみは妄想でこの世界に抗うことでした!これが実に病みつきなんだよね〜皆もやってみてね!こんな感じで日々を無為に過ごしている訳ですよ。

「俺って何がしたいんだろう…」

始めは些細な事だった。だが、段々とこの世界への不満が溜まっていき、遂にはここまで来た。

「はぁ…帰るか」

駅前のベンチから立ち上がり家への帰路へとつく。公演を抜け繁華街を抜け、神社の階段を上り本殿の前までやってきた。

「おーい。りんくーん」

奥の方から俺を呼ぶ声がして足を止めて奥を見てみると、坊主姿の丸坊主の小太りの中年がいた。

何故神社で坊主姿なのかを訪ねたことがあったが、

『雰囲気さえ出ればいいんよ』

とか言っていた。いいのか?それで…

意識を回想から現実へと引き戻し

「どうしたの?陣さん」

陣さんとはあまり話さないが、たまに手伝いに来たりしている。今日も呼ばれてきたのだが、この人に呼ばれて良いことがあった試しがない。

「今日はなー大発見やで!リンくん!コレ見てみ!」

そう言って渡されたのは直径3センチくらいの小さな青色のガラス玉である。中はとても透き通っていて魅入ってしまうほどである。

「これ何?」

そう言ってお手玉みたいに投げていると、

「わ、わ、わ、割らんといてね?それな…実はな…それを持って願いを込めた後に割ると願いが叶うっちゅう品物やねん」

「へーそれはすごいね」

そんなこと微塵も思っていない。陣さんは前からこんなようなのを持ってきては見せてくれたけど本物は一つもなかったのだ。

「信じてないやろー。でも今回はマジやから割らんといてね?リンくんの願いなんてどうぜ『全世界の女の子が全裸になりますように』とかやろ?」

「毎回そんな事言ってるしねー。てか、陣さんの中での俺のイメージどうなってるの…俺もっとマシな願い事あるよ?」

そう。きっともっとマシなのある…はず…あるよね…?まぁ今ふっと浮かんだのは『世界が‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐』

「じゃあましな願いって何?」

思考を遮られ無理やり現実に戻って来た思考をどうにか回し回答を探す

「えーっと…例えば『世界が‐‐‐‐‐

「リンくん!!!!」


パリン



閃光。視界が真っ白になり耳も聴こえなくなっている。何があった?確か陣さんにマシな願いを聞かれて、答えようとして………………え?俺もしかして玉落とした?え?てか玉って本物?


いやまさか〜そんなわけないよね〜。陣さんのイタズラだよ〜ほら、だんだん前が見えるようになってきた!空の青い色が……………………………目の前にあるものにただただ絶句することしか出来なかった。思考を戻すのにたっぷり1分近く使いようやく頭が回ってきた。まだ覚束無い頭で目の前の状況を説明すると、なんかめっちゃ綺麗な青色の縦長の光がある。 語彙力のなさ!でもそれ以外に説明のしょうがない。まずこれは何なのか。ここはどこなのか。陣さんはどうなったのか。など聞きたいことがある…

「あーーーーーもーーーなにがどうなってるんだ!?」

誰に聞いたわけでもないが言わずにはいられなかった心の叫びを遂に叫んでしまった。これからどうするか熟考に浸ろうとしたそのとき

『あなたが願った願いを叶えるために来ました』

…………………………………ん?誰の声だ?俺しかいないよね?遂に頭逝ったか?

「あー君は誰だい?」

神頼み的なところで聴いてみたが、返答は

『私は門番‐ゲートキーパー‐願いの門を守りしもの』

あるんかい!ふむ…門番‐ゲートキーパー‐か…なにそれ?美味しいの?

ここまで思考の限界です…もう無理…

「なんだよこのくそ世界わーーー!!!!!」




拝啓

お父さん、お母さん、僕は散々世界は変だ。早く滅びろなどと口にしていましたが、滅びる前にバグりました!

敬具

投稿続けるか迷う☆

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