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天才学級  作者: リオ
4/5

新幹線の中で

 



 今、ゼロと男は、向かい合うように新幹線の座席に座っている。


「・・・」


「・・・」


 新幹線に乗って約三十分。一言も話していない。

二人とも、さすがに気まずさを感じていた。


ここで、ゼロのほうから行動に出た。


「なぁ。そういえば、あんたの名前は?」


「海音寺 カレンですよ。」


「カレン?もしかしてハーフ?」


「いいえ。純血の日本人ですよ。そういうあなたの本名は何ですか?」


 そして、ゼロは即答した。


「俺の本名を呼んでくれる奴は、もういない。だから、俺に本名なんてなし、必要ない。そのまま、ゼロでい。」


そういったゼロの目には、薄く影を落ちていた。


「いえ。それは通り名でしょう。しかも、暗殺の。なんだか縁起が悪いです。」


「はぁ~~。名前なんて、どうでもいいだろ。」


その言葉を聞いたカレンは、意味ありげに言った。


「じゃあ、私が決めます。『海音寺 笑美』です。」


「えっ・えみっ!だと!?女みたいな名前じゃないか!!」


仮『笑美』は顔を、怒りと恥ずかしさで真っ赤に染めていた。


「クスッ名前『なんて』どうでもいいんでしょう?」


「うっ・・・」


 自分が言ったことなので、ごまかすことも、撤回することもできなかった。




そうして、ゼロの名前は「海音寺 笑美」 となったのだ。





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